哲学書を積極的に読む理由を堀紘一氏から学ぶ。「自分を変える読書術」の書評。

習慣化

若者を確実に堕落させる方法がある。違う思想を持つ者よりも同じ思想を持つ者を尊重するように指導することである。(ニーチェ)

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同じ意見の人とばかり付き合うと、思考が画一化される恐れがあります。
人生を面白くさせるためには、より多くの体験が求められます。
自分の行動を最大化するために、人との出会いを意識したり
多くの本を読んで著者の行動を擬似体験しましょう。

堀紘一氏は、自分を変える読書術 学歴は学<習>歴で超えられる!の中で
読書で学習歴を高めることが成功の秘訣だと書いています。
多様なカテゴリーの本を読むことで、ビジネスでの失敗を防げたり
戦略の立案や意志の決定が容易にできるようになります。

堀氏「生物学」「歴史」「軍事学」「哲学」の4つのカテゴリーを読むべきだと言います。
私たちは、軍事学から戦略や組織のマネジメントを学べますし
歴史書からは、多くの教訓や先人の体験を吸収できます。
しかし、哲学書はビジネスマンにとって、最も遠いカテゴリーに思えます。
哲学というと経済学や法律と異なり、最もカネを稼げない学問というイメージがつきまといます。
なぜ、ビジネスマンが哲学書を読む必要があるのでしょうか?

堀氏は次のように哲学の価値を語っています。

ビジネスも、人生そのものも、こうした選択の連続であり、どこかで進む道を間違えると、意に反する目的地にたどり着く羽目になる。占い師でも神様でもない身の上だから、誰しも目の前の選択が将来をどう変えるか、確実に予測することはできない。だから分岐点での選択には、どんな結果になってもそれを自らすすんで受け入れる覚悟のようなものが求められる。その覚悟を作ってくれるのが哲学なのだ。(堀紘一)

哲学は私たちの選択のための覚悟を養ってくれるというのです。
人間の生き方には、明確な答えが存在しません。
哲学とは答えのないものを考えるトレーニングなのです。

哲学とはシンプルにいうなら、「人間について深く知り、どう生きるべきかを徹底的に考える学問」である。だが、人間とはなにか、どう生きるべきかという根源的な問いに、数学の方程式を解いたときのような唯一絶対の明確な答えはない。絶対的な答えがないことをあえて考えるのが哲学であり、哲学書の学びを介して答えのないものを考える訓練を重ねているとビジネス上の選択にも役立つのである。

私たちは古今東西の哲学書を読むことで、人間の生き方を学べます。
特に、現代のような不確実な時代におけるリーダーの決断には
哲学的思考が役に立つという堀氏の指摘は新鮮でした。

巷に横溢しているビジネス関連のハウトゥー書が喧伝する効き方は、いかがわしいサプリメントのようなもの。足りないものを補うとたちまち肌がツルツルになったり、関節の痛みがウソのように軽くなったりすると騙しているようなものであり、いかなるハウトゥーにも実際はそのような即効性はない。もちろん哲学書にも短期的な効果は期待できない。健康維持にも美容にも、サプリメントに飛びつく前に食生活の改善が欠かせないが、この食生活の改善に当たるのが哲学書による学びなのだ。即効性はないけれど、後でじんわりと確実に効いてくる。その場では具体的に哲学のなにがどう役に立ったのかは明確ではないかもしれないが、あとから振り返ってみて 「あれは哲学の素養があったからできた決断だ」とわかってくる類いの効き方であ 。哲学には腰を据えて向き合ってほしい 。

哲学書は、ストレートに効果があるわけではありませんが
思考することで自分の脳を鍛えることができます。
自分の基礎体力を養うためにも、時には哲学書を読むことが必要なのです。
堀氏の哲学に関するこの考え方には、とても共感しました。
ビジネス書では得られない思考法を得るために、哲学書を読むことを習慣化したいものです。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

      

photo credit: Meditation via photopin (license)

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