勝つ人はなぜ、「この言葉」を使うのか?の書評② #書評 #読書 #習慣化

「耳と目を全開にして聞くことです。相手の言うことを隅々まで理解すれば、
相手のことが考えの中心になります。よく聞かずに自分なりに解釈してしまうと、
自分が中心になってしまう。多くの人が失敗するのはそこなんです」
(オムニコムグループの広告会社DASのCEO トム ハリソン)

勝つ人はなぜ、「この言葉」を使うのか?(フランク・I ・ランツ著)では
コミュニケーションの重要性が、多くの素晴らしい事例で語られています。
できる人とは他者に敬意を払うことができ
相手の話をしっかり聞ける人だということがよくわかります。
自分が中心にはなってはいけないのです。
私はまだまだ、これができず、自分を話題の中心に置いてしまいます。
この悪い癖、習慣を変えて、相手を中心にコミュニケーションをしたいと思いました。
すぐにでも、この習慣を取り入れられるように
ウエイン・W. ダイアーの真似をして、「相手を中心に!」を意識するようにしました。

「コミュニケーションの力なくして勝者となることは不可能だ」
と著者は言います。
勝者はみな言葉を大事にして、言葉の使い方に磨きをかける努力をしているのです。
私たちは、本書から勝者のコミュニケーションスキルを学ぶことで
人生や仕事において「普通の人」から「抜きんでた人」になれるのです。

その際にポイントになるのが、以下の3つのポイントです。
1、コミュニケーション勝者はプロセスだけでなく結果に注目する。

自分についてくればよりよい結果がもたらされることを、目に見える形で説明する。たとえば、「健康管理」ではなく「健康」について語る。「健康管理」は単に手段にすぎず、健康こそがよい結果だからだ。「健康管理」は人ごとのようで、役人言葉のイメージだが、「健康」は人間の望ましい状態を意味する。

結局は結果をわかりやすく示す能力が問われています。
仲間や取引先との共感を生むためのスキルを磨いていかなければなりません。
一瞬で相手に伝えるためのコミュニケーションスキルは
ソーシャルメディアの投稿にも通じるところがあるかもしれません。
いつもビジョンを語り、アクティブに動きながら
自分をしっかりとわかりやすく表現しなければ、伝わらないということでしょうか?

2、人間的側面をとらえる能力 

勝者は価格や収益性のことだけでなく、クオリティ・オブ・ライフの実現という「人間にとっての価値」を人々に届けることを考える。よりよい結果は、数字の羅列によってではなく、「人間を理解すること」によってもたらされる。人々のニーズにこたえることで、持続可能な関係が生じる。勝者はそのことを知っていて、ニーズにこたえるようなサービスや製品を作り、それを「消費者」のような漠然とした「マス」にではなく一人ひとりに提供する。 

一人一人に価値を語ること。このスキルも大事ですね。
相手を理解し、関係を作らない限り、親密なコミュニケーションは生まれません。
このスキルもソーシャルメディアを積極的に活用することで磨かれそうですね。

3、技術ではなく「体験」に注目する

勝者は、製品の向こう側にある顧客のニーズがわかる。たとえば人々が求めるものは、iPhoneやブラックベリーの本体ではなく、それが提供する便利で簡単なアプリである。それらのアプリは、人々の暮らし方、働き方を変え、個人的世界における体験を変化させる。勝者はそのことを、誰でもわかる普通の言葉を使って説明する。 勝者は、並の人々とは少々違う考え方をする。「彼らは脳の配線が違うんだよ」と、トム・ハリソンは言った。「DNAが違うんだ。たとえば先方に障害物があるとする。普通の人はそれをどうやって取り除こうか、それとも避けて通ろうかと、障害物ばかり見ている。ところが勝者はそんなときも、道の先にある目的地を見つめているんだ」

スティーブ・ジョブズはiPodもiPhoneもわかりやすい言葉で説明しています。
特にiPodの広告コピー「1000songs in your pocket」は秀逸ですね。
1000曲をポケットに持ち運べるという体験は
一度してしまったらもう元にはもどれません。
このiPodとiTunesの登場でSONYに替わり、Appleが勝者になったのです。
そして、iPhoneが日本の家電メーカーの息の根を止めてしまったのです。

道の先にあるゴールが見えていれば、障害物も関係がなくなります。
スティーブ・ジョブズはiTunesというプラットフォームを作り上げていく中で
世界中のユーザーがiPodで音楽を楽しめるようにすることを
ゴールにしていたため、レコード会社という障害もなんなく切り抜けていったのです。

また、これだけ情報が爆発している中で
知識はいつでもネットで探すことができます、
しかし、体験はリアルがないと成立しません。
素晴らしい体験を共有し、そこで素晴らしいコミュニケーションができれば
相手から共感をGETすることができるのです。
その際にKEYになるのが、相手への敬意かもしれません。
結局、コミュニケーションとは人間力が基本になるのですね。

最後に勝つ人はなぜ、「この言葉」を使うのか?の中で
最も刺さった言葉を紹介して、今日のブログを終わりにします。
相手に敬意を払うことをスタートラインにコミュニケーションを設計していきたいです。

コミュニケーションで最初にすべきことは、相手に敬意を示すことだ。相手の考え方や好みがどうであれ、人間として敬意を示す。人は自分に敬意を示さない人間を受け入れることもないし、本音を明かすこともない。そうなるとこちらは、相手が求めるものを提供するのに必要な情報を聞き出すこともできない」(アムウェイの創業者、リッチ・デヴォス


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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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