「正反対の言葉を同じ文の中に入れると、非常に心を動かす!」と
コピーライターの佐々木圭一氏は言います。
ベストセラーで60万部を超えた佐々木圭一氏の伝え方が9割には
このギャプ法のための3つのステップが紹介されています。
このメッソドは本当に使えるので、ぜひ皆さんも覚えておいてください。
感動をつくるには、ただ伝えたいことをそのまま言い放つのではなく、伝えたい内容にギャップをつくることです。
1、最も伝えたいコトバを決める。
2、伝えたいコトバの正反対のワードを考え、前半に入れる。
3、前半と後半がつながるよう、自由にコトバを埋める。(佐々木圭一)
このギャップ法は、自分が考えたコトバの反対語を考え
その反対語を本来伝えたいことと同じ文の中に入れ込みます。
これで、相手にサプライズを与えることができるのです。
例えば、「あなたが好き」と言う言葉なら、「嫌い」という反対語が浮かびます。
この反対語を使うと、「コトバエネルギー」が高まるのです。
「嫌いになりたいのに、あなたが好き」がケーススタディで紹介されていますが
まず、嫌いというコトバでスタート地点を下げることで
後ろのコトバの好きを際立たせられるのです。
オバマ大統領の有名なコトバの「これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ。」も
前半部分が下がることで、相対的に後半部のあなたにパワーを持たせ
人々に共感を与えることができたのです。
スピーチライターのジョン・ファブローのこのテクニックは、とても素晴らしいですね!
ファブロー氏は常にオバマ大統領の自伝を持ち運び
オバマ氏の思考方法やコトバを徹底的にモデリングしたそうです。
素晴らしいコトバとオバマ氏の人間力が組み合わさることで
このコトバは多くのアメリカ人の心に刺さったのです。
また、ジョージ・カーリンというコメディアンのメールが
ギャップ法の代表例として、紹介されています。
このカーリンの文章はとてもすばらしく
現代人の琴線に触れる内容で、私は何度も何度も読み返しました。
長文ですが、以下本書から引用しますのです、是非ご一読ください。
この時代に生きる 私たちの矛盾
ビルは空高くなったが 人の気は短くなり
高速道路は広くなったが 視野は狭くなり
お金を使ってはいるが 得るものは少なく
たくさん物を買ってはいるが 楽しみは少なくなっている
家は大きくなったが 家庭は小さくなり
より便利になったが 時間は前よりもない
たくさんの学位を持っても センスはなく
知識は増えたが 決断することは少ない
専門家は大勢いるが 問題は増えている
薬も増えたが 健康状態は悪くなっている
飲み過ぎ吸い過ぎ浪費し 笑うことは少なく
猛スピードで運転し すぐ怒り夜更かしをしすぎて起きたときは疲れすぎている
読むことは稀で テレビは長く見るが祈ることはとても稀である
持ち物は増えているが自分の価値は下がっている
喋りすぎるが愛することは稀であるどころか憎むことが多すぎる生計のたてかたは学んだが 人生を学んではいない
長生きするようになったが 長らく今を生きていない
月まで行き来できるのに 近所同士の争いは絶えない
世界は支配したが 内世界はどうなのか前より大きい規模のことはなしえたが より良いことはなしえていない
空気を浄化し、魂を汚し
原子核を分裂させられるが 偏見を取り去ることができない
急ぐことは学んだが 待つことは覚えず
計画は増えたが 成し遂げられていないたくさん書いているが 学びはせず
情報を手に入れ 多くのコンピューターを用意しているのに
コミュニケーションはどんどん減っている
ファーストフードで消化は遅く 体は大きいが 人格は小さく
利益に没頭し 人間関係は軽薄になっている
世界平和の時代と言われるのに 家族の争いはたえず
レジャーは増えても 楽しみは少なく
たくさんの食べ物に恵まれても 栄養は少ない
夫婦でかせいでも 離婚も増え
家は良くなったが 家庭は壊れている忘れないでほしい 愛すものと過ごす時間を
それは永遠には続かないのだ
忘れないでほしい すぐそばにいる人を抱きしめることを
あなたが与えることができる唯一の宝物には 一円もかからない
忘れないでほしいあなたのパートナーや愛する者に
「愛している」と言うことを 心をこめてあなたの心からのキスと抱擁は傷を癒してくれるだろう
忘れないでほしい もう逢えないかもしれない人の手を握り
その時間を慈しむことを
愛し 話し あなたの心の中にあるかけがえのない思いを分かち合おう
人生はどれだけ呼吸し続けるかで決まるのではない
どれだけ心のふるえる時間があるかだ (ジョージ・カーリン 佐々木圭一訳)
「たくさん書いているが 学びはせず
情報を手に入れ 多くのコンピューターを用意しているのに
コミュニケーションはどんどん減っている」という一節が特に印象出来でした。
このジョージ・カーリンのメッセージを反面教師に
自分の伝える力を磨いていきたいと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
photo credit: Obama speaking (20) via photopin (license)
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