「婦人の仁、匹夫の勇」から抜け出そう!与えることで天下をとった劉邦に学ぶ。

項羽の二の舞にならない解決策はひとつ。自分の懐に入れておいてもどうせ消えゆくのですから、消えてしまう前にどんどん周りの人に感謝を込めて与えてしまうのです。得たものは、100%自分の力のみで手に入ったものではないはずです。必ず周りの人の助力、援助、支援があっての成果のはずです。ならば、報酬は入った先から、お世話になった人に惜しみなく与える。そうすることで、それは必ず自分の下に何倍にもなって戻ってきます。そして、人から与えられたものはなくなることはありません。(神野正史

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神野正史氏は、最強の成功哲学書 世界史の中で
項羽と劉邦の二人の英雄を「与える」を切り口に比較しています。
成功者は周りの人を大事にして、成功の階段を登っていくのですが
項羽にはその気持ちが足りなかったのです。
成功できたのは、100%自分の力のみだと思わずに
他者の助力によって達成させてもらったと考えることが肝心です。
感謝の気持ちを持って、人に接し、与えることができる人のみが
成功を手に入れると、神野氏は私たちに教えてくれます。

項羽は自分の力を過信し、敵を殲滅し、降伏を許さない姿勢によって
敵をどんどん増やしていきました。
また、領土を自分だけの所有物とみなし、部下に与えませんでした。
これが、仲間の離反を招き、絶えず敵に悩まされるようになったのです。

項羽と劉邦の例で言えば、項羽は、戦いにおいていつも敵を殲滅し、得た領土をほとんど我が物とし、功臣にこれを分け与えることを渋りました。それにより 、始めは項羽に従っていた者たちも、ひとり、また、ひとりと、項羽から離れ、劉邦の下へ走っていくことになったのです。これに対して劉邦は、なるべく戦わぬことを心掛け、戦わざるを得なくなったときもなるべく敵に降伏を促し、降伏した者には所領を安堵し、功を成した者には、得た領地を惜しみなく与え続けました。そのため、全国から優れた人材が集まり、各地の諸侯が忠誠を誓うようになり、与えた財が何倍何十倍にもなって劉邦の下に還ってきたのです。しかし、項羽は奪えば奪うほど失っていき、劉邦は与えれば与えるほど集まり、ついに天下は劉邦の下に転がりこむことになったのです。 「得たものは与える」これを理解できない者は、一時的に成功したように見えることはあっても、必ず足をすくわれることになります。

一方、劉邦は、全く逆の動きをし、項羽の元を離れた韓信を重用します。
敵を味方にし、気前よく与えることで、有能な才能が劉邦のもとに集まってきたのです。
優れた人材が中国全土から集まり、多くの諸侯が劉邦を担いだのです。
得たものを仲間に与えることで、劉邦は天下を自分のものとします。
「与える」を率先することで、劉邦は漢王朝を手に入れたのです。

自分自身を分け与えれば与えるほど、より多く得られる。これが流出-流入の法則(シャクティー・ガーウェイン)

多くの書籍で与えることの重要性が書かれていますが、人はなかなか行動に移せません。
私もこのブログで、なんども与えることの素晴らしさを紹介していますが
ついつい、与えることを忘れてしまいます。

項羽の「婦人の仁、匹夫の勇」を見習うのではなく
劉邦の与える姿勢を真似するのを忘れないようにしたいものです。

今日もお読みいただき、ありがとうございました!

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photo credit: Delicate Heart via photopin (license)

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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