アリエリー教授の人生相談室の書評 人生の選択をより良くしたい人に!!

実のところ予定が空いているんじゃなく、細かい予定がまだ決まっていないだけなんだ。そして、その日が来ると、その余分なお願いごとがなかったとしても、やるべきことがありすぎて手一杯の状態だ。そのとき初めて、引き受けるんじゃなかったと後悔する。

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過去に行動経済学を学んだり、その分野の本を読んだことがある方なら
ダン・アリエリーの名前を見聞きしたことがあるはずです。 
数年前にこの日本でも本好きの間で、彼の著書の予想どおりに不合理が人気になっていました。
そのアリエリーがとてもカジュアルな本をリリースしました!
アリエリー教授の人生相談室──行動経済学で解決する100の不合理がそれで
読者の質問に対して、教授がQA形式で答えてくれています。
本書はウォールストリート・ジャーナルの人気記事を書籍化したものなので
つまらないわけがありません。
私たちは肩肘を張らずに行動経済学、そして人生について学べます。

アリエリーのアイデアの中で、最も良かったものがスケジュールの立て方です。
自分のタスクをこなすためには、優先順位を決めることが大事です。
アリエリー教授はそれを3つの簡単な方法にまとめています。
彼のこのアイデアを使えば、スケジュール作りで悩まなくなるはずです。

一つめとして、何か頼みごとをされるたびに、「来週だったらどうするか」と考えるんだ。その場合、君は予定表を見て、新しいお願いを入れるためにほかの約束をとり消すべきかどうか考えるよね。ほかの予定をとり消してでも時間をつくろうと思えるなら、引き受ければいい。でも、ほかの約束より優先するつもりがないなら、きっぱりノーといおう。

私たちは一ヶ月先などの少し先の予定だと
直近のスケジュールよりも安易にアポを入れてしまいます。
しかし、このアポイントの悪しき習慣を直さねば
貴重な時間を無駄にしてしまったり、忙し思いをすることになります。
アポが来週ならその人に会うだろうか?と時間軸を変えることで
真剣にその予定について考えてみましょう。
そうすることで、不要なアポやタスクを減らせます。
安易にアポを取るのではなく、他の予定を取り消してまで
その人に会いたいか?あるいは、そのタスクをしたいか?と自問することで
自分にとっての優先度を判断できるようになります。

二つめの方法として、何か頼みごとをされたら、予定表を見てその日に動かせない予定が入っていた─たとえばその日は出張だったーことに気づいたと想像してみる。そのとき、君はどう感じるだろう?残念だと感じるなら、頼みごとを引き受ければいいし 、逆に引き受けられなくてホッとするなら、断ってしまおう 。

また、タスクを引き受ける際に、価値を見極めるために
他のタスクと比較するのも効果があります。
スケジュールが埋まっていることに気づいた時に、自分がホッとするか?
あるいはそれを残念に思うか?を想像して、判断するのです。
もしも、自分がホッとしたなら、そのタスクは絶対に引き受けてはいけないのです。

アリエリー教授の人生相談室 [ ダン・アリエリー ]
価格:1728円(税込、送料無料) 

最後の方法として、英語のなかでもとびきりすてきな言葉を使う練習をしてみよう。それはキャンセル・エレーション 、つまり何かがキャンセルされたときに感じる高揚感だ 〔キャンセレーションにかけている〕。このツールを使うには、いったん頼みごとを引き受けたあとで、それがキャンセルになったと想像するだけでいい。もし喜びを感じるなら、それがキャンセル・エレーションだ。その場合、どうすればいいかはわかっているね?

3つめのキャンセル・エレーションもとても面白いメソッドです。
約束してしまった後で、それがキャンセルになったと想像するのです。
もし、キャンセルという言葉に喜びを感じたら、その答えは明白です。
あまり会いたくない相手とのアポイントをあえて設定するのではなく
自分の感情を基準にして、スケジュールを決めればよいのです。
依頼ごとなどのタスクを引き受けるときも同様に考えれば、判断が楽になります。

本書には苦労人のアリエリー教授のノウハウが詰め込まれています。
彼の今までの体験が答えに説得力を与えているので
何かを決めなければいけない時の参考になります。

どうすれば、子供をニューヨークからLAに引っ越しさせられるか?
外部から雇ったCEOはなぜ使えないのか?
旅費の節約と快適な旅、どちらを選ぶべきか?などの教授の回答から
私たちは正しい思考法とユーモア精神を学べます。
今後も何回かに分けて、本書の書評を書こうと考えています。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

私の好きな本や自分の著書をピックアップしています。
ぜひ、書籍の表紙をクリックしてご一読ください。

     

    

photo credit: Calender Planner Organization Management Remind Concept via photopin (license)

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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