小倉広氏のアルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉の書評

人間であるということは、劣等感を持つということである。(アルフレッド・アドラー)


photo credit: Wiertz Sébastien Emilien – March 2013 – Natural Light via photopin (license)

劣等感とどう付き合うか?

数年前に私がアドラーにハマったのは
小倉広氏のアルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉
出会ったことがきっかけでした。
アドラーの言葉は当然知っていましたが
彼の言葉を自分ごと化できたのは、小倉氏のわかりやすい解説があったからです。 
当時、何度かブログに書評を書きましたが
その後、アドラーは日本でもブームになり、多くの書籍が出版されています。
小倉氏はそのブームの火付け役の一人であることは間違いありません。

そのアドラーの100の言葉の続編が出版されたので、早速読んでみました。
以下アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉
紹介していきたいと思います。

アドラーは劣等感に関する言葉をいくつも残しています。
今日は小倉氏がピックアップしたアドラーの劣等感に関する言葉を
テーマにブログで整理していきたいと思います。

私たちはなぜ劣等感を持つのでしょうか?
小倉氏は2つの理由をあげています。
1、幼少期の刷り込み
2、誰もが現状よりも高い目標を掲げるから

まずは幼少期について考えてみましょう。
私たちは幼い時には、全くの無力で、親がいなければ何もできません。
大人と自分を比べることで、子どもはいつも無力感を感じ
それが積み上がることで、劣等感が生じると指摘しています。

また、高い目標を掲げることで、私たちは失敗を重ねます。
目標をいきなり達成できないことが当たり前なのに
周りと比較することで、劣等感を感じてしまうのです。
たとえ、目標を達成したとしても、さらに高い目標を掲げ
劣等感に苛まれるようになります。
しかし、人は誰でも劣等感を抱いているのです。
完璧な人間がいないように、劣等感がない人間はいないのですから
過度に自分を卑下するのはやめましょう。
自分を責めても、何も生まれてこないのですから。

「劣等性」と「劣等感」は違う。「劣等性」とは客観的な事実。「劣等感」とは主観的な思い込みであり、誤りの領域である。

アドラーは劣等性と劣等感は違うと言います。
劣等性とは客観的な事実で、仕方のないものですが
劣等感は主体的な思い込みである場合が多く
捉え方を変えれば、過度に悩まずにすみます。

私たちはこの「劣等感」を言い訳にして、行動することをやめてしまいます。
劣等感がコンプレックスとなり、自分の人生の可能性を狭めてしまうのです。
あらゆる問題の根底には過剰な劣等感がありますが
人は劣等感が客観的な事実ではなく、主観的な思い込みでしかないと
理解できれば、自分の行動を変えられます。
思い込みは意味づけや捉え方を変えさえすれば
いつでも減らせるのです。

かつての私はアルコール依存症の怠け者で、絶えず劣等感を感じていました。
10年前にお酒をやめた時に、コーチにすごいと褒められたのです。
お酒で劣等感を感じていた自分が、断酒したことで褒められたのです。
自分の劣等感がこの一言でなくなり
私は自分の夢に向かって、積極的に行動できるようになり
自分を変えることができました。

 

劣等感を行動のエンジンに変えよう!

「劣等感は一般に弱さを示すもの、何か恥ずべきものと見なされているので、劣等感を隠そうとする傾向が強いのは当然です。実際、そうした隠蔽の努力は非常に大きなものである場合があり、当人は劣等感そのものの存在に気づかなくなってしまいます。

お酒を飲んでいる頃の私も、無理に劣等感を隠そうとしていました。
アルコールが問題だとわかっていたのに
行動できない自分を慰めるためにお酒に逃げていたのです。
私は飲酒によって、ますます劣等感を大きくしていました。
本当は巨大な劣等感があるのにも関わらず、それを無視し
劣等感などないかのように振る舞うことで、逆に自分を苦しめていたのです。
当時の自分に戻れるなら、劣等感を認めることで、楽になれると伝えます。
劣等感を隠すのではなく、堂々と認めることで、自分の課題が見つかります。

アルコールに対する劣等感を認めることで、私は自分の思考と行動を変えられました。
ダメな自分をやめ、理想的な父親になると家族と約束することで
私はお酒と距離を置けるようになりました。
お酒に逃げていた時間をイントプットやアウトプットに変えることで
結果を残せるようになったのです。
飲んでいた頃の自分とは違う自分に生まれ変わるという目標によって
私はインプットやアウトプットを習慣化できました。

アドラー派の人たちは自分の性格を作り直せると主張しています。
ダメな自分から抜け出せた私は、この考え方にとても共感を覚えます。
「性格を変えることは不可能だ」と多くの人は考えていますが
性格はその気になれば、いつでも変えることができるのです。
10年前の私と今の私は思考も行動も別人で
その時とは全く違う人生を歩んでいます。
経営者仲間からは「2つの人生を歩んでいる」とよく言われます。
シド二ー・マーティン・ロスが伝えるアドラーの言葉によれば
「死ぬ一日か二日前」まで性格は変えられるとのことですから
いくつになっても、諦めずにチャレンジしましょう。

まとめ

劣等感は誰にでもありますから、あまり悩まないようにしましょう。
また、本人の思い込みの場合も多いので
捉え方を変えることで、劣等感を減らせます。
劣等感を感じたら、思考と行動を変えるチャンスだと考え
劣等感というコンプレックスに逃げるのを止めるのです。
劣等感を目標設定と行動のエネルギーに変えることで
人生がより良い方向に動き始めます。
未来の理想の自分と現状の自分のギャップを整理すると
あっという間に自分を変えられます。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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