いわゆるトレーニングは、筋肉を鍛えて強くするものであるのに対して、ボディワークは、筋肉をゆるめることで、心身をリラックスさせる実践法です。(藤本靖)
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体をゆるめて、心を癒やそう!
ムーギー・キム氏の最強の健康法 世界レベルの名医の「本音」を全部まとめてみた【ベスト・パフォーマンス編】を読んでいたら、何度かご一緒したことのある藤本靖氏のアドバイスが紹介されてました。今日はボディーワーカーとして活躍する藤本氏へのムーギー氏のインタビューを通じて、疲労回復について考えてみたいと思います。疲れには体を使うことで生じる疲れとストレスによる心の疲れの2種類があります。前者はマラソンや山登りなど体を動かすことで感じる疲労で、後者はパソコンやiPhoneなど長時間働くことで生まれる心の疲れです。現代人の多くは後者の神経の疲れに悩んでいます。神経の疲れは筋肉の疲れと同じ方法では癒せません。心と体の疲れを癒やすためには、神経の自己調整力に働きかけることがポイントになります。藤本氏の提唱する「ボディワーク」を習慣にすることで、私たちはリラックスできるようになります。
私たちの神経は日々重力と戦っています。多くの人は重力を無視して、無理な姿勢で座ることで、疲れを溜め込んでいるのです。
重力のある地球で人が普通に立っていられるのも、
神経が適当に筋肉をコントロールしているからです。神経には、 本来重力の中で最小限の筋肉の力でバランスを保つことができる機 能があり、これがきちんと働いていれば、 努力せずとも疲れにくい立ち方、 疲れにくい座り方などができるはずなのです。ところが、 忙しかったりすると、私たちは自分の体の感覚を無視します。 すると、不自然な姿勢をずっと続けたり、 変に力が入ってしまったりして、結果、『 ただ座っているだけなのに疲れる』 という非常に残念な状態になってしまうのです。
自分の不自然な姿勢をやめて、藤本流ボディーワークで神経の疲れを除去するのです。そのために、まずは自分の座る姿勢をチェックしましょう。
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5つのボディーワークを実践しよう!
ビジネスパーソンの方に特におすすめしたいのは、3点座り、耳ひっぱり、水平な目線、ちょうちん袖ワーク、ストロー呼吸の5つのボディーワークです。
私たちの祖先は食べ物を探すために日々歩行していました。そのため、人の体は一日中座り続けるようには、設計されていないのです。人間にとって座ることは楽な姿勢ではないのですが、私たち現代人は一日中デスクの前で仕事をすることを強いられています。そして、座る姿勢が悪いために疲れを溜め込んでしまっています。藤本氏はそれを避けるために、お尻だけでなく、左右の足裏2点を使って、自分の体の重さを支えるようにすべきだと述べています。椅子に座るという行為は、足裏2点に加えて、
頭蓋骨のバランスをとり、緊張・
圧迫状態から本来の自然な状態へと戻してあげる。すると自律神経系も機能しやすい状態となり、 自己調整能力が元に戻るのです
また、耳を優しく引っ張ることで頭蓋骨のバランスを整えられます。藤本氏は耳ひっぱりという簡単な方法を推奨しています。頭蓋骨の中心には蝶形骨と呼ばれる骨があり、筋膜で肺の下にある横隔膜ともつながっています。頭が緊張し蝶形骨に伝わると呼吸器系の中心である横隔膜まで固まり、その結果、呼吸が浅くなってしまいます。呼吸を深くするためには、ただ耳をひっぱるだけでよいのです。耳をひっぱることで蝶形骨のバランスをとり、蝶形骨~横隔膜という呼吸器系全体を意識できるようになります。耳はあまり強くひっぱらずに、30秒から1分の時間ひっぱれば十分です。以前、「つながり」を感じれば疲れはとれるの書評を書きましたが、それ以来、私はこの耳ひっぱりを自分の習慣にしています。いつでもどこでもこの耳ひっぱりはできますから、ストレスを感じたら、耳を軽くひっぱってみましょう。
疲れを感じた時にはまっすぐ前を見ることでもストレスを緩和できます。水平な目線が脳のストレスを解放してくれます。目の奥の筋肉は水平な視線の時に自然な状態になり、疲労回復効果が期待できるのです。目線が脳の動きを左右すると覚えておき、まっすぐ前を見るようにしましょう。目線を水平にすることで、
よい姿勢を作るちょうちん袖ワークによって、体のバランスを整えることができます。
中指を肩峰に置き、小指・薬指は肩の前側に、親指・
人差し指は肩の後ろ側に軽く置きます。こうすると、肩に、 手でちょうちん袖を作っているようになるでしょう? 肩の位置が整うことで、 無理のない姿勢に自然と導かれることになるのです。 これがちょうちん袖ワークです。
藤本氏は肩関節と股関節は、連動していると指摘します。肩関節がいい位置にくると、股関節も自然といい位置に整い、腰痛なども緩和できます。ちょうちん袖ワークをやると股関節が整い、
最後のストロー呼吸によって、横隔膜が自由になり、自律神経を整えられます。
ストロー呼吸とは、一言でいえば、息を細く吐くことで、
適度に腹圧をかける呼吸法です。ストローから息を吐くことで、 吐く息が自然に意識できるようになり、横隔膜がゆるみます。 通常の呼吸より腹圧がかかることで、姿勢も整いますし、 内臓感覚が生まれることで自律神経系も整います。
過度なストレスがかかると、心も体もフリーズし、呼吸も浅く短くなりがちです。そんなときにストロー呼吸を意識すると、パニックが収まり、
まとめ
心の疲れを取るためには、自然な姿勢を取り戻すことがポイントになります。3点で座る、耳ひっぱり、水平に目線を合わせる、
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