ムーギー・キム氏の最強の健康法 世界レベルの名医の「本音」を全部まとめてみた【病気にならない最先端科学編】の書評

習慣化

体のアンチエイジングには運動と食事が重要。一方、頭のアンチエイジングに重要なのは、人との交わりだ。ただ交流するだけではなく、人から頼られたり、求められたりすることが「生きがい」につながり、若々しい頭を保つことにつながるという。(塩谷信幸)


photo credit: wuestenigel Eat healthy via photopin (license)

長生きするために必要な3つのこと

私は104歳まで生きると決め、日々努力を重ねています。このブログでも様々な健康に関する本を取り上げてきましたが、著者たちのノウハウを参考にし、よいものは自分の習慣に取り入れています。未来の自分をよくするために、食生活を改善したり、睡眠の質を高める努力を続けることで、心と体の健康を取り戻しました。今回ムーギー・キム氏の新刊の最強の健康法 世界レベルの名医の「本音」を全部まとめてみた【病気にならない最先端科学編】を献本いただきました。本書にはムーギー氏がインタビューした50人の日本の名医の本音がつまっているので、人生100年時代の「最強の教科書」として使えそうです。今日はその中から塩谷信幸氏と瀧靖之氏のアドバイスを紹介します。

塩谷氏は老化の原因は3つあると指摘します。
■細胞の老化
■機能の老化
■老廃物の蓄積
細胞の老化にはテロメアと染色体が関連しています。染色体にはテロメアという尻尾のようなものがついています。染色体細胞が分裂するたびに、このテロメアが短くなり、やがて分裂できなくなるのです。染色体には寿命があり、これが寿命を迎えることで老化が起こります。また、体内で発生する活性酸素や紫外線でDNAが傷つき、その傷が修復されないまま細胞分裂が起こると、誤った情報が受け継がれ、私たちの老化を加速するのです。
テロメアに関する記事はこちらから

機能の老化とはホルモン分泌の低下と免疫機能の低下です。代謝のコントロールに関係する成長ホルモン、睡眠に関係するメラトニン、活力の元になる性ホルモンが減少すると若さを維持できなくなります。最後は老廃物の蓄積です。これは活性酸素や糖化の2つから説明できます。紫外線や大気汚染、脂質の多い食事が体内の活性酸素を増やします。活性酸素は私たちの体を酸化させ、細胞を「サビ」させてしまうのです。細胞がサビるとあまり栄養を吸収できなくなり、疲れの原因になります。紫外線を大量に浴びないようにすることと自然に接することを心がけましょう。糖化に関しては、塩谷氏の言葉を引用します。食生活を疎かにすると体が糖化し、若いのに老化が進み、健康を害してしまいます。

一方、糖化とは、一言でいえば、血中で余った糖分が体内のタンパク質にとりつき、「焦げ付いた」状態だ。砂糖を鍋で焦がすとキャラメルになることから、細胞の糖化を「キャラメリゼーション」と呼ぶ人もいるという。糖化も活性酸素と同様、細胞を機能不全に陥らせ、体内機能の低下を引き起こす。また、高脂血症、高血圧の原因とされている。

ファストフードやインスタント食品、加工食品や甘いものを食べ過ぎると脂質が増え、細胞をサビつかせます。ホットケーキやドーナツは体を糖化させますから、食べ過ぎには注意を払いましょう。

若々しさは「運動」「食事」「社交」で決まる。

アンチエイジングの目的は健康長寿、言いかえれば老後の『クオリティ・オブ・ライフ』を維持すること。そのために必要なことは三つあります。一つ目は病気を防ぐ『予防医学』。二つ目は『認知機能と体力の維持』そして三つ目が『社会生活』この三つの輪の中心に『クオリティ・オブ・ライフ』があるのです。

体、頭、心の健康維持が若々しさの維持には欠かせません。そしてそのためには二つの『じりつ』を意識する必要があります。一つ目の『自立』は、自分の足で立てるということ=体の健康です。もう一つは『自律』で、体だけでなく、脳も健康でなければなりません。認知症になってしまったら、長生きしても家族に迷惑をかけてしまいます。これでは幸せな人生とは言えません。脳の認知機能と体力を維持し、社会生活を保つことによって、「クオリティ・オブ・ライフ」の高い人生を送るためには必要です。

細胞の老化、機能の老化、老廃物の蓄積を防ぎ、少しでも老化の進行を和らげるには、どうしたらいいのでしょうか?塩谷氏は運動、食事の改善、人との交流の3つを意識すべきだと指摘します。運動はアンチエイジングに重要な体力作りに欠かせない他、お年寄りが寝たきりになる一大要因である「転倒」を防止することにもつながります。1日30分の運動を週三回行うだけで、体の老化を防げることがわかっています。私は毎日1万5千歩を目標に歩くようにしています。歩くことを習慣にすることで、体だけでなく、脳も活性化できます。

機能の老化は睡眠不足によって加速します。加齢と共に分泌が減る成長ホルモンは、入眠2時間くらいで大量に分泌されます。夜10時から深夜2時まではこの成長ホルモンが最も多く分泌されますから、早寝早起きを心がけましょう。日中に傷ついた細胞の修復、再生は睡眠時に行われます。日中、適度に動くことは熟睡、快眠につながりますから、成長ホルモンの分泌のために規則正しく生活することと運動を心がけることがポイントになります。

また、ファストフードや加工食品を減らし、抗酸化力の高い食事を心がけましょう。ビタミンA、C、Eが豊富に含まれる色とりどりの野菜や果物、その他、大豆に含まれるイソフラボン、緑茶に含まれるカテキンなどの「ファイトケミカル」や、イワシやカキに含まれる「ミネラル(セレン、亜鉛など)」などを積極的に摂ることで、自分の体をサビさせることを防げます。

脳医学者の瀧靖之氏は人とのコミュニケーション・交流によって脳は活性化すると述べています。

私たちほ普段、自然に人と交流しているように思えるかもしれませんが、人と交流するというのは、脳のあらゆる領域を使う行為です。人と話したり、人の話を聞いて理解したり、人を気遣ったり、思いやったり、あるいは人と協力して何かをしたり……。このように常に脳の認知機能を使うことで、衰えを防ぐことができるのです。(瀧靖之)

人とのコミュニケーションによって、私たちは元気をもらえます。家族や仲間の笑顔を見るだけで、脳が幸せを感じます。私たちは人と話すときには、五感を通じて相手の意図を理解しています。視覚、聴覚、嗅覚など様々な脳番地を使うことで、脳が活性化します。脳内で多くの情報が繋がることで、幾つになっても私たちの脳が成長することがわかっています。人との対話が脳を俊敏にさせ、認知機能の低下を防いでくれるのです。色々な人に会うことを心がけ、楽しい会話をすることが老化を防いでくれるのです。家に閉じこもるのをやめ、積極的に人に会う機会を増やしましょう。
瀧靖之氏の書評はこちらから

まとめ

本書はムーギー・キム氏が、医療界のプロフェッショナル50人をインタビューし、ドクター達の本音をまとめた最新の医療書です。予防医学とアンチエイジング医学のエッセンスがコンパクトにまとまっているので、長生きしたい人にはおすすめの一冊です。質の高い睡眠、適度な運動、健康的な食事、人との交流が私たちの老化を防いでくれます。本書のメソッドを自分の生活に取り入れ、健康な100歳を目指しましょう。

なお、本書はSBクリエイティブから献本いただきました。

スクリーンショット 2016-04-29 22.16.13   

Loading Facebook Comments ...

コメント