アイデアは脚から生まれる。(スタンフォード大学の研究者)
仕事から離れるには図太い神経がいる。期限が迫っているときは特にそうだ。遠くまで散歩に出かける時間がないこともあるだろう。だが幸いにも、ちょっと歩くだけでも絶大な効果を期待できる。(ブラッド・スタルバーグとスティーブ・マグネス)
散歩の効果が実証された!
ブラッド・スタルバーグとスティーブ・マグネスのPEAK PERFORMANCE 最強の成長術の中に散歩の効果が紹介されていました。わずかな時間でも歩くことによって、生産性が高まることがわかってきたのです。スタンフォード大学の研究者が散歩の効果を調査しましたが、その結果を見ると積極的に歩きたくなります。研究者たちは、被験者を3つのグループに分け、第1のグループには屋外を散歩してきてもらいました。第2グループには屋内を歩きまわってもらい、
その結果、屋外で6分散歩したグループは、
結局のところ、たとえ外を散歩できなくても(
冬だからとか、近くに歩道がないなどの理由で)、 オフィス内を数回歩きまわったり、 ルームランナーで歩いたりするだけでも、 かなりの効果が期待できるのである。
梅雨の季節が到来しましたが、脳を活性化させたければ、散歩をやめてはいけません。『アイデアは脚から生まれる』を合言葉に、室内でもよいので、ビジネスの合間に歩き回るようにすべきです。駅の地下街、ショッピングセンター、オフィスの中など歩くことを意識し、サボらないようにしましょう。
スタンフォードの研究者たちは歩くと創造力がアップするのは、脳の血流が良くなるからだと考えていました。それだけでなく、ウォーキング中に注意力が低下することもアイデア作りによい影響を及ぼすことが明らかになりました。散歩中は、思考を司る脳の一領域がウォーキング行為に向けられため、意識がやや散漫になります。そのおかげでウォーキング中は創造性を生み出すエンジン、つまり無意識にアクセスしやすくなるのです。ウォーキングによって、意識を自由にさまよわせることができ、創造的な洞察力が刺激されるのです。集中していた脳が解放され、行きづまった状態を打破しやすくなるのです。
PEAK PERFORMANCE 最強の成長術 [ ブラッド・スタルバーグ ] |
座りっぱなしがあなたの健康を疲弊させる!
ウォーキングは認識力アップにつながるだけではない。健康のためにももってこいだ。「座りっぱなしは喫煙と同じぐらい危険だ」という言葉を聞いたことはないだろうか?長時間椅子に座りっぱなしは健康に悪いし、おまけに運動の効果も帳消しにする。
著者の二人は、座りっぱなしが喫煙なみに健康に悪影響を及ぼすと述べています。長時間のデスクワークは最悪の選択かもしれません。
トム・ラスも座りっぱなしの弊害を指摘します。現代人はデスクワークのし過ぎで、健康を害していると言います。歩くことで私たちは健康体になれるのです。1日1万歩の歩行が体重を減らし、生活習慣病の予防につながると述べています。以下座らない!: 成果を出し続ける人の健康習慣から引用します。
1日550歩以下から1日1万歩へ身体活動を増やすと、体重減少や糖尿病をはじめ、健康面で劇的な変化を起こせます。まさに朗報です。歩数を増やすため、まずは小さなことから始めましょう。
例えば、カフェを選ぶときにも少し歩く場所を選んだり、駐車場でも出入り口から遠い場所に駐車するとよいでしょう。自宅や職場周辺で、1時間ごとに数百歩歩くことも効果があります。また、昼休みに30分早歩きすると効果的です。それだけで1日に3千歩前後稼げます。通勤時間や移動時間に積極的に歩くことで、1日1万歩を目指しましょう。どうやっても1万歩に届かない日には、1週間で7万歩を目標にして、帳尻を合わせるなど週単位で距離をコントロールして、健康体を目指すのです。
ブラッド・スタルバーグとスティーブ・マグネスは、1時間おきに2分歩くだけで、座りっぱなしの弊害から体を守れるという研究結果を紹介しています。短い散歩をすると早死にするリスク(すべての死因を含める)が33%減少することもわかっています。座りっぱなしは心身の健康のリスクを高めます。一時間に一度立ち上がり、オフィス内を歩くことを習慣にしましょう。脳と体の健康を維持したければ、こまめに歩くことが重要です。
まとめ
『アイデアは脚から生まれる』を合言葉にしましょう。仕事に集中することは大事ですが、それだけではよいアイデアは生まれません。脳がさまよう環境をつくりだし、無意識の領域を活用するのです。無意識になるためにもっとも手軽な方法が散歩です。散歩が脳によい効果を与えることがわかっています。外を散歩したり、室内を歩き回ることが脳と体によい影響を与えますから、ウォーキングを習慣にしましょう!
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