成毛眞氏の定年まで待つな! 一生稼げる逆転のキャリア戦略

簡単である。いまの仕事だけに執着しない、それだけだ。いまはネット全盛の時代。定年を待たずに会社を飛び出しても、やり方しだいで、「ラクに稼ぐ」ことは十分できる。むしろ、「いまの会社にずっとお世話になる」という発想は危険だ。(成毛眞)


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会社にしがみつくのをやめ、新しい働き方を実践しよう!

仕事柄、ミドル世代以降の方に転職や起業の相談を受けることが多くなりました。私は40代で今の会社に見切りをつけ、50前に行動を起こすべきだとアドバイスしています。人生100年時代には働き方も変わります。一生楽しく働くためには自分のスキルをアップし、会社以外のコミュニティに所属し、人脈を作っておく必要があります。60近くで慌てて行動し、自分の未来を考えても遅いのです。

成毛眞氏の定年まで待つな! 一生稼げる逆転のキャリア戦略には、今後の日本のシビアな現実が書かれています。それに対して今の40代、50代のいわゆる「ミドルエイジ」は驚くほど危機感がないと指摘します。ミドルエイジが高齢者になったときの日本の状況を理解すれば、今、行動を起こさないことがリスクだとわかるはずです。

あと20年もすれば、年金はいまよりも確実に減る。さらに、少子高齢化が進むことで、労働力人口が減り、年寄りばかりになり、経済の活力が失われてしまう。ただ、なんだかんだで何とかなるだろう。そう楽観的に考えている人は、意外と多いのではないだろうか。

老後まではまだ時間があると思っているかもしれないが、40代以降の人生はあっという間です。私の40代も恐ろしいスピードで時間が過ぎて行きました。私は44歳のときに断酒し、自分の人生を変えることにしましたが、本を出版するまでに4年、独立するまでに7年の時間がかかりました。自分を変えるためには、間違いなく時間がかかります。50代以降で苦労しないためには、さっさと準備を開始し、自分のスキルをアップすべきです。

このまま漫然と老後を迎えれば、その先には地獄が待っている。そうならないためには、いまのうちから手を打つことが必要だ。そのーつは、稼いだお金を貯めて、それを資産運用に回すこと。株や投資信託などに投資をしておけば、インフレに連動して価値が上がるので、インフレが来ても対応できる。資産運用も大事だが、最も重要なのは、お金を稼げる自分であり続けることだ。60代になっても70代になっても稼ぐことができれば、社会保険に頼らなくても、インフレが来ても、食いっぱぐれることはない。

私の目標は生涯現役で働き続けることですが、そのためには自分のスキルを高め、健康でいることがポイントになります。独立したことで、会社や自分の専門にとらわれなくても生きていることに気づけました。他者への貢献を考え、様々なことを体験するうちに新たなスキルが身につくことに気づきました。会社以外の人脈を広げるうちに、チャンスが広がり、自分の能力を高めることもできるようになります。

毎日仕事ばかりしていたら、いつか必ず行き詰まる日が来る。仕事人間のまま定年を迎えると、何の肩書きもないまま、世間に放り出される。その状態で、何かを一から始めるのは、気力の面でも体力の面でもしんどいだろう。そして、何もできない自分に気付いてしまい、がく然とするのがオチだ。「100年生きる」と言われる時代に、長い余生を何もしないまま過ごすのは、むしろ苦行ではないか。好きなことをやり続けると、おのずと仲間も増えるし、健康にもなる。あくまで主観だが、趣味に没頭している人は、みんな元気だ。いまの生活に潤いを与える意味でも、何かを始めてみることをおすすめする。

好きなことをし、それをアウトプッとしていれば本当にチャンスに巡り会えます。私はソーシャルメディアやiPhoneの記事をアウトプットするちうちに、出版のオファーを受けましたし、このブログのおかげで雑誌に書評の連載を持てるようになりました。出版や連載によって人脈が広がり、コンサルタントの本業にもよい影響を及ぼしています。自分の生活を見直して、好きなことに費やす時間を増やして、新たなブランドを作るとよいことが起こるようになります。

 

テクノロジーや10代がライバルになる!

いまの10代は生まれたときからあらゆる「文明の利器」に囲まれて育っている。彼らは中学校の技術の授業で、3DプリンターやCADソフトを使ってものづくりをしている。ごく当たり前のように最新技術に慣れ親しんでいる世代だ。そんな子どもが大人になるころには、技術革新のスピードは日進月歩どころではなくなるだろう。いまの20代、30代もあっという間に追い抜かれる可能性がある。あなたは、そのスピードについていけるだろうか。

AI、ロボティクス、そしてデジタルネイティブの若者たちが働きかを変えてしまう時代が近づいていきます。自分のライバルが今後どんどん増え、あなたの仕事を奪っていくのです。今までとは全く異なる世界の中で、存在感を出し、稼げる自分でいるためには、どうすればよいのでしょうか?

成毛氏は、これまであなたが培ってきた経験やスキルはを活用すべきだと述べています。少し視点をズラしたり、地方や海外などで活躍する場を移すことで、成功する確率が高まります。場所を変えるだけで、唯一無二の「稼ぐ力」を得られるのですから、からいろいろな体験をしながら、人脈を築いておくべきです。

早期退職制度が自社で導入されたら、「ついに大銘が振るわれた」おび怯えて待つのではなく、チャンスとばかりに積極的に活用すべきだ。「自分なんて、いまの会社を辞めたら、これ以上の会社には行けない」と思っているかもしれないが、そんなに自分を卑下することはない。これまで、社内政治ばかり一生懸命やっていて、無能なまま年齢だけ重ねてきた人はともかく、それなりに会社で頑張ってきた人なら、ポイントさえ押さえれば、いまよりも好条件の職場を見つけることができる、と私は考えている

投資というと「国内MBA」や士業など資格を取ろうとする人が多いのですが、成毛氏はそれは無駄だと言います。世界的に見ても、成功した起業家で、MBAホルダーはほとんどいませんし、士業も今後はITに置き換えられます。

ビジネススクールも、セミナーも、オンラインサロンも、すべてに共通するのは、結局は、何もしていないのに、何かしているように錯覚してしまうことだ。そこで何か得たものを生かして、起業したり、新規事業を始めたりするなら、行った意味があるかもしれないが、そういう人は滅多にいない。大抵の場合は、セミナーに参加して悦に入り、帰り道に一杯ひっかけて、翌朝何も変化をしていない自分と再会するだけだ。何のアウトプットにもつながらないのなら、時間のムダである。

あらゆる士業はあと5~10年でほぼ全滅すると成毛氏は言います。会計士や弁護士は一部の人がかろうじて生き残れるかもしれないが、司法書士や税理士は全滅しそうです。エストニアの例を見れば、それは明らかです。エストニアは旧ソ連邦の人ロ32万人にも満たない小国ですが、世界最先端のIT国家に様変わりしています。この国には税理士や会計士が一人もいませんし、行政だけでなく、学校、警察、病院、さらには銀行や民間企業までが一つのシステムでつながっていて、あらゆるサービスが電子化されているのです。つまり、法人や個人の銀行口座はすべて政府のシステムに紐づけされていて、収入や支出などの動きは、すべて政府が把握しているので、あらたまって、煩雑な税務申告をする必要などないのです。

納税するときは、オンラインで納税の画面を出し、必要なところだけチエックして、「納税」というボタンをクリックするだけなので、税理士は必要ありません。行政サービスに至っては99%オンラインで手続き可能で、株式会社の設立までオンラインで、国外からでも申請できるのです。そのため、その他の士業も必要なくなっているのです。

中国は約14億人もの国民を2020年までに一つのシステムで管理しようと動き出していますし、すでにアリペイによって、税金の支払いなどもできるようになっています。中国がエストニアのような電子国家になるはずですし、日本もやがてこの流れに乗らざるを得なくなります。

どの分野でも、テクノロジーが発達したので、煩雑な作業がなくなり、人手がいらなくなるのです。この時代を生きていくためには、人の役立つスキルを身につけ、お互いを守る互助組織に加入していた方がよいのです。会社一辺倒の人生をやめ、世の中に貢献できる自分になることを決めましょう。アクションを続けるうちによいことが起こるようになります。

以下の成毛氏のメッセージを読めば、行動を今すぐ起こしたくなるはずです。

ただ、自分が働く会社の変化を待っていては、自分の運命を他人に決めてもらうことになる。じっと待ち続けた結果、定年を迎えてしまう可能性は低くない。幸運を待つか、自分で切り拓くか、どちらの道を選ぶかはあなた次第だ。

書いていることは当たり前のことも多いのですが、読んだだけでは意味がないと思います。やがて日本は衰退していることがわかっているのですから、今から行動を起こすべきです。人生100年時代になれば、少なくとも今のミドル世代はあと60年程度生きるわけですから、それを見据えて働き方を変えておく必要があります。本書で紹介されているエストニアに来年早々行く予定があるので、現地の状況をまたレポートしたいと思います。

まとめ

人生100年時代、高齢化が進む日本ではひとつの会社に所属することがリスクになってきました。大企業で定年を迎えても、幸せになれない時代が訪れてます。旧来の価値観や固定概念にとらわれて、自分を不幸にするのをやめ、変化する時代を先取りし、ライフシフトを始めるのがよいと思います。中小企業、地方や海外に間違いなくチャンスがあると考え、そういった場所に人脈を築くべきです。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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