松浦良高氏のマーケティング英語の教科書の書評

世界中の英語をしゃべっている人たちの中で圧倒的に多いのが、英語を非母語として苦労して勉強して何とかしゃべれるようになったような我々のような人たちです。そちらの方が多いのだから、ネイティブでないことが圧倒的な多数派なのです。したがってネイティブではないことを気にすることは全くないし、そもそもそこまでできることは期待されていないのです。(松浦良高)


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自信のある英語のスピーカーになろう!Be a Confident English Speaker!

先月、アメリカラスヴェガスで開催されたCESに行きましたが、その際、自分の英語レベルの低下を実感しました。日常の会話はなんとかなるのですが、出展者とのコミュニケーションが取れずにとても苦労しました。相手の話していることが理解できても、伝えるべき単語が思い出せなければ、会話は成立しません。これではビジネスがうまくいくわけはないと、帰国後毎日オンライン英会話の授業を続け、英語のレベルアップを図っています。そんな勉強の最中に見つけたのが、松浦良高氏のマーケティング英語の教科書です。松浦氏は外資系広告会社のマッキャン ジャパンのプランニング本部長で日頃から英語でプレゼンを行っているプロフェッショナルです。

彼が外資系企業で見つけたルールが日本人は、ネイティブスピーカーにはなれないし、そこを目指す必要もないのと言うことです。ただ、勘違いしてはいけないのは、だからといって、ビジネスにおいて英語を勉強しなくてもいいということではありません。世界の人たちと何かしら仕事をしてくためには、英語は欠かせないスキルになっているのですから。

世界中で共通語として話されているのは、ネイティブではない外国人の英語です。インド人やフィリピン人、シンガポール人は必要最低限の英語で、堂々と話しをしています。英語の実力自体はそれほど高くはなくとも、自分たちが主張したいことをしっかりと伝えています。CESのイベント会場でも多くの外国からの出展者が、下手な英語を堂々と話し、プロダクトやサービスの説明をしていたのが印象的でした。この姿勢を私たちは見習うべきです。

 

自信を持ったスピーカーになるための3つの原則

1、ビジネス英語の基礎原則を知る
2、重要単語・フレーズ
3、POV(point of view)

ネイティブではなくとも、英語の言い回しや大きな言い回しはできるはずです。point of view(自分の視点)をしっかりと持ち、意見を相手に伝えるようにしましょう。日本語はハイ・コンテクストで周りの人が空気を読んでくれますが、英語はロー・コンテクストで結論を最初に言わないと相手との会話が成立しません。

例えば、プレゼンを聞いたら、そのプレゼンの評価をPOVで、明確に説明すべきです。What was you impression about his presentation?(彼のプレゼンテーションに対してあなたの印象はどうですか?)このように相手から質問を受けたら、自分の態度を明確に表し、議論をしなければ、存在を認めてもらえません。彼のプレゼンを評価したなら、その理由を2つ3つ伝えると説得力が増します。I like his presentation because his plan seems effective. And his strategy is easy to implement.(彼のプランは効果的で、戦略も実行しやすい)と答えれば、論理的で相手との会話がスムーズに進みます。

グローバルのビジネス現場では、会議でいかに発言するかで人は評価されます。英語での会議では、沈黙は金ではなくて、沈黙は悪です。日本語の会議だと変な発言をするくらいならば、何も発言しない方がいいときもありますが、英語だとそのようなことはありません。何も発言しないのは、参加している意味がない、やる気もないし、POVも全くないということになってしまいます。

会議で英語で発言するのは勇気がいることです。しかし、会話は慣れですから、発言しなければ始まりません。私はこの一ヶ月、毎日オンライン英会話のレッスンを続けていますが、だんだん自分の意見を言えるようになってきました。短く、シンプルに自分の意見を話せば、相手に伝わることがわかりました。

3C分析(Customer、Company、Competitor)と4P分析(Product、Price、Place、 promotion)のマーケティング英語を覚えて、それをビジネスに活用すると結果を残せそうです。本書で使われている最新のマーケティングの単語や構文は、実際のビジネスの現場でも使えそうです。

まとめ

ネイティブのように英語を話すことを目指すのではなく、堂々と話すことで相手とのコミュニケーションがはかどります。ビジネス英語の基本を学び、自分の意見を持ち、短くシンプルに伝えることで、ビジネス英語をものにできるようになります。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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