書評 人材育成コンサルタントが本気で考えた 全員転職時代のポータブルスキル大全

今の会社は変革に失敗すればいつ傾くかわからないし、M&Aの可能性もある。AIなどの科学技術の進化が仕事を奪う日も確実に近づいてきている。そんな激動の時代、のんびりじっとしていては何も始まらない。大切なのは、いつでも戦える、どこでも勝てる「スキル」を確実に磨いておくことだ。(HRインスティチュート)


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転職時代にはポータブルスキルが重要

人材育成コンサルタントが本気で考えた 全員転職時代のポータブルスキル大全を献本いただきましたが、転職が当たり前になる中で、自分のスキルについて悩んでいる人も多いと思います。本書には転職時代に必要な104のスキルが紹介されていますが、自分の価値を高めたいビジネスマンには参考になる一冊です。どんなスキルが今後自分には必要かを整理し、それを組み合わせることで、自分のブランド価値を高められます。

スキルを掛け合わせることで、私たちはオンリーワンの存在になれ、転職にも困らなくなります。人から感謝され、稼げる存在になることで、人生100年時代を楽しめるようになります。自分のスキルや価値を本書を使って、改めて書き出してみると自分の強みを再発見できるはずです。

本書ではビジネススキルを以下の8つのカテゴリにグルーピングし、成長したいビジネスパーソンに必要なスキルを網羅しました。
1.戦略思考――柔軟性こそが最強の武器である
2.コミュニケーション――どこでも誰とでも繋がれる「人間力」を磨く
3.目標設定――「人が共感する」目標を設定せよ
4.分析――「人間だからできる」分析力を研ぎ澄ます
5.時間管理――最短の時間で最高の成果を手に入れる
6.メンタル――「一緒に働きたい」と思われるマインドを磨く
7.リーダーシップ/チームビルディング――「どこでも、誰とでも」成果を生み出せる
8.ライフハック――「小さな準備」が巨大な成果の差を生む

このブログでもなんども取り上げたオプション思考、ラテラルシンキング、ウィークタイズなどの多様なスキルが見開きページにシンプルにまとめられています。どこからでも読めるので、本書を活用し、自分のスキルをチェックするようにしましょう。足りないもの、苦手なものがあれば、専門のビジネス書を読み、自分のスキルを改善するとよいでしょう。自分の強みを見つけたら、いくつかのスキルを組み合わせ、自分の得意領域を明確にすると人から仕事のオファーをもらえるようになります。

今日は本書の104のスキルからグローバル・マインドセットを取り上げてみたいと思います。今後、日本のマーケットがシュリンクする中で、多くの日本人は海外とのビジネスを積極的に行う必要があります。そのために。「Think Global,Act Local」で行動することで、自分の価値を高めることができるのです。

 

Think Global, Act Local!グロバール・マインドセットを鍛えよう。

キーワードは”Think Global, Act Local”。自分という存在を、ローカルに生活しながらも、世界を構成する一員として捉えてみよう。

グローバル化の波に乗り遅れると、いくらスキルが高くとも今後は転職が難しくなるかもしれません。日本の会社でも外国人が増える環境の中で、どのようなスキルが求められるのでしょうか?

英語力やビジネススキルももちろん大切ですが、「グローバル・マインドセット」を身につける必要があります。

グローバル・マインドセットとは、米サンダーバード国際大学院のマンスール・ジャビダン教授を中心としたメンバーの研究により明らかになった”世界中どこでも成果を出せる人が持づ3つの要素”のことである。
・知的資本(グローバルビジネスの知識)
・心理的資本(異文化や挑戦を楽しむ心)
・社会的資本(異文化で信頼関係を構築する力)

英語がある程度話せても、グローバル・マインドセットがないと、海外赴任をした際、現地生活に溶け込めません。現地のメンバーと信頼関係を築けないと、ストレスを抱えることになり、結果を出せません。では、どうすれば、このグローバル・マインドセットを鍛えることができるのでしょうか?

グローバル・マインドセットを鍛えるために、海外のニュースを見る、旅行先の国の文化や歴史を学ぶなど、自分の興味を持つ範囲を広げればよいのです。そして、「異文化な環境」に身を置くことが重要です。私は毎日インターFMの英語ニュースを聞いています。また、スカイプでのフィリピン人との英語レッスンを習慣化することで、自分の視点を広げるようにしています。海外にも毎月出かけるようにすることで、アイデアの幅が広がり、アウトプットの質を高めることができました。

2017年に「スキルの未来」という論文を発表したオックスフォード大学のオズボーン准教授は、2030年に求められるスキルについてランク付けを行ないました。その上位には「心理学」や「指導力」「社会的洞察力」「協調性」など、人と人がつながるためのスキルが数多く並んでいます。

最終章で、著者たちは人々のために協調して働くことがもっとも重要なスキルだと指摘します。

いわゆる人のため、人々のために協調して働けるエモーショナな人間性こそ、これからの時代に求められる究極のポータブルスキルではないか。

人は主体的に動き、他者を幸せにするための仕事をすべきです。周りの人たちのために自分の価値をエモーシャナルに提供できる人が、社会から求められているのです。

まとめ

人生100年時代を生き抜くためには、「持ち運べるスキル」を獲得することが必要になります。本書を読むことで、8つのカテゴリーの104の様々なスキルを身に付けられます。自分の多様な価値を見つけ、それを掛け合わせ、他者のためにエモーシャナルに行動することで、人から感謝される存在になれるのです。

ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。

 

 

 

 

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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