態度が悪い人をよく調べてみると、仕事で大きな負担がかかっているか、または強いストレスを感じていることが多い。態度を改善するには、自分を大切にすることが必要である。といっても難しいことはしなくていい。ごく基本的なことをすればいいのだ。栄養のある食事を取り、よく眠る。適度にストレスを発散する。そんなことはわかりきっているがなかなかそうはいかない、という人もいるかもしれない。だが、やはり意識して自分をいたわるようにすれば、それだけ自分にとって得になることは間違いない。(クリスティーン・ポラス)
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礼儀正しく行動するための4つの習慣
人はストレスを感じたり、疲れたりすると周りの人に気を使えなくなります。礼儀を欠いた態度によって、人間関係が悪くなり、物事がうまく進まなくなります。それを避けるために、生活の質を改善するとい良いとクリスティーン・ポラスは、Think CIVILITY(シンク シビリティ) 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略であるの中で指摘します。
そのために以下の習慣を日常生活に取り入れましょう。
■日常的に運動する
■1日7~8時間睡眠をとる
■1日の食事回数を多くする
■瞑想やヨガで精神を鍛える
1、日常的に運動する
著者が約20万人を対象に実施した調査では、実に全体の半数以上が、自分は不健康だと感じていたし、自分はあまり幸福でないとも感じていました。また、少なくとも20分間の運動をする日が週に2日以下であるという人も半数以上いました。そして、運動はまったくしないという人も全体の4分の1にのぼりました。
運動には大きな効果があることがわかっている。私が調査対象とした人の中でも1週間に3日以上運動する人は、そうでない人に比べ、仕事が順調と感じているという傾向が見られた。仕事が順調と答えた人が14パーセントも多かったのだ。
自分の仕事が順調だと感じている人は、誰かに無礼な態度を取られてもうまく対処できると言います。そういう人は、他人に無礼な態度を取ることは少ないことがわかっています。運動には認知能力を高める効果もあり、脳の老化も防げます。運動することで、脳の状態を明るくするだけでなく、体内の毒素を消し、ストレスを軽減できます。日常的に運動をしていると、次第に感覚が鋭敏になり、注意力も高まります。その結果、必然的に自分の言動にも他人の言動にも敏感になり、礼節を持って人と接することができるようになるのです。
2、1日7~8時間睡眠をとる
睡眠も運動と同じように重要です。95パーセントの人は、1日に7~8時間の睡眠を必要としますが、大規模な調査の結果、アメリ力人の30パーセント近くが6時間より短い睡眠しか取れていないとわかっています。企業の経営者になると、実に40.5パーセントが6時間より短い睡眠になっています。日本人の睡眠は世界最低水準になっていますが、最近、世の中がギスギスしているのもこれが原因かもしれません。
睡眠不足はその人の態度に悪影響をおよぼす。自分の思考、感情、衝動、ふるまいを制御する能力(つまり自己制御、自己規制の能力)は、脳の前頭前野、扁桃体といった部位に大きく依存している。こうした部位が機能するための重要な燃料となるのが脳内のブドウ糖である。ブドウ糖は睡眠中に補充されるのだ。理屈は非常に単純だ。睡眠が不足すると、脳内のブドウ糖の量が減り、それが自己制御、自己規制の能力の低下につながる。つまり、言動が無礼なものになりやすいということだ。
睡眠が不足すると、理解力が低下し、物事を正しく理解できず、状況に正しい対応ができなくなるのです。他人の感情や意図を正しく読み取る能力も下がることで、他人とのコミュニケーションに悪影響を及ぼします。
また、睡眠が不足すると、人は少しのことでいらだつようになり、また、敵意や不安を抱えるようになります。喜びを感じることは少なくなり、他人を信用する気持ちが薄れ、人に適切な態度で接することもできなくなるのです。睡眠が不足し、眠気を抱えた人は、自分の言動が他人を傷つけていても、それに気づきにくいため、損を受けやすくなります。
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3、1日の食事回数を多くする
睡眠の他には、栄養にも注意しなければなりません。健康的な食事をしていれば、脳内のブドウ糖の量が一定以上に保たれ、多少、難しい状況に直面しても癇癪を起こさなくなります。著者はブドウ糖の量を一定に保つために、食事の回数を増やすとよいと言います。
平日、勤務中の血中ブドウ糖濃度を適切に保つには、1回の食事を軽くして、食事の回数を多くするのがいいだろう。40パーセントを穀類、40パーセントを果物や野菜、残りの20パーセントをタンパク質豊富な食物にするのが良いバランスだ。血糖インデックスの低い軽食(100~150力ロリーのもの)を少しずつ何度も取るようにすると、血中ブドウ糖濃度を一定に保つことができるだろう。
軽食として取るのには、果物、野菜、タンパク質含有食品(ナッツ類、ギリシャヨーグルト、カッテージチーズ、等)などがいいとのことです。最近、私も脳の状態をよくするために、夕方の空腹時にヨーグルトドリンクを飲むようにしています。
4、瞑想やヨガで精神を鍛える
運動、睡眠、栄養の他には、精神の鍛錬も有効です。瞑想やヨガも効果があります。マインドフルネスを習慣化することで、身体の状態を整え、集中力を高めることができるようになります。意識を今ここに集中することで、余裕が生まれ、他者に対する態度も改善されます。イライラした時に深呼吸をすることで、自分の心の状態を平静に保てます。怒りそうになった時に、私は大きな深呼吸を心がけていますが、この習慣のおかげで、人間関係を改善できました。
デューク大学医科大学院では、エトナ(保険会社)の社員に週に一度ヨガをしてもらい、どの程度、効果があるかを調査しましたが、その結果、週1回のヨガによって、ストレスレベルが3分の1軽減されるという結果が得られました。また、医療費は年平均で2000ドル軽減され、社員の心身だけでなく、会社の利益も改善できたのです。
まとめ
私たちは自分の態度を改善することで、
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