マイク・ダウの脳が冴える最高の習慣術~3週間で集中力と記憶力を取り戻すの書評

脳内化学物質のバランスが慢性的に悪くなると、必ず「認知」と「気分」の問題が起こる。つまり、頭がうまく働かなくなり、気分が落ち込むということだ。そうした問題が起きているときには、生活のほとんどの面が、脳にダメージを与えていると考えていい。(マイク・ダウ)


photo credit: lovz2hike lovz2hike.com Mt Baden Powel 2016 via photopin (license)

脳内化学物質のバランスを崩す現代人

現代人の脳は働きすぎで疲れ切っています。
以前はなかったパソコンやiPhoneを使って
私たちはいつでもどこでも仕事ができるようになりました。
自宅や移動中も仕事のことを考えるようになり
脳を休ませることをやめてしまったのです。
マルチタスクで仕事をすることが当たり前になり
過度な情報を見ながら、様々な判断を行なうことで
ストレスを増やし、脳を絶えず疲弊させています。

マイク・ダウは現代人は脳を大事にしなくなり
その結果、脳内化学物質のバランスを悪くしていると
脳が冴える最高の習慣術~3週間で集中力と記憶力を取り戻すで指摘しています。
私たちは幸せホルモンの「セロトニン」「ドーパミン」を減らし
ストレスホルモンの「コルチゾール」を増やすという意味のないことを
日々、行なっているのです。
ダメージを与えてばかりでは、脳が良い働きをしてくれるわけがありません。

脳が大事にされていないせいで、気分をよくする脳内化学物質「セロトニン」と「ドーパミン」を高濃度に保ち、ストレスホルモンの「コルチゾール」を低濃度に抑えることができないのだ。私たちは脳を大事にするどころか、「カフェイン」「砂糖」「でんぷん」「電子機器」「雑念」「不要なストレス」で脳にダメージを与え、脳内化学物質のバランスを悪くしている。

今、私たちの多くが「ブレイン・フォグ」「注意散漫」
「もの忘れ」「倦怠感」「不安」などの問題を抱えていますが
これは脳内化学物質のバランスが崩れていることが原因です。
幸せな気持ちを失い、ストレスを増やすようなことばかりやっていては
脳が疲弊するのは当たり前です。

この状態を長期間放っておくと、慢性的な「不眠症」や
深刻な「うつ病」、持続的な「不安症」を引き起こします。
私たちは脳の問題を簡単に片付けようとしがちです。
不眠に陥った時に、カフェインやエナジードリンクを頼り
ますます、自分を追い込んでしまうのです。
これが不眠症につながり、ドクターと仲良くなることで
本来は不要な睡眠薬を服用するようになります。
睡眠薬を服用すると、朝起きても眠気が残り
疲れたまま仕事に向かうことになり、目の前のタスクに集中できなくなります。
そして、眠気覚ましに、さらに多くのカフェインを飲むという悪循環に陥ります。

以前の私はこの悪循環の中で苦しんでいましたが
多くの書籍のおかげでそこから立ち直れました。
今は早寝早起きの健康オタクで、食べ物にも相当気を使っています。
カフェインを減らしたりマルチタスクをやめることで
脳を良い状態に保てています。
マイク・ダウは本書で脳を改善する根本的な解決策を提示していますので
以下の対処法を参考にしてください。
本書を読むだけで多くの脳の問題点を解決できると思います。

ライフスタイルを科学的に改善し、脳の活力を一気に取り戻すメソッド

脳の活力を取り戻すために、私たちがやるべき方法は
極めてシンプルで以下の2つしかありません。

①脳が必要としているものを供給する。
②脳がうまく働くのを妨げるものを取り除く。

まず、脳が必要としているものをリストアップします。
もっとも重要なことはこのブログでいつも紹介している食事、睡眠、運動です。
ナチュラルなものや抗炎症効果のある生野菜や果物を食べ
睡眠時間を多くすることを私は日々意識しています。
昼間の移動は歩くことを優先し
1日に1万歩以上歩くことを自分に課しています。

【脳が必要としているもの】
・適切な栄養素ービタミン類、必須アミノ酸、体にいい脂肪など
・運動
・十分な睡眠
規則的で健全なサーカディアンリズム(概日リズム、体内時計。明るくなると目が覚めて、暗くなると眠くなる生体リズムのこと)
・息抜きや疲労回復のための「活動休止時間」
・目的や意義
・スピリチュアルな取り組み

・自分よりも大きな存在との繋がり

人とのつながりを強化したり、自然と触れ合う時間を増やしましょう。
笑顔や五感を使うことで気持ちが落ち着きます。
デバイスから距離を置き、人間らしく暮らすことも重要です。
瞑想を習慣化することで脳の状態を改善でき、集中力も取り戻せます。

次に脳をダメにするものを思い切ってやめてしまいます。
脳がうまく働くのを妨げるものは以下の通りです。

【脳の働きを鈍らせるもの】
・砂糖、果糖ブドウ糖液糖(高フルクトース・コーンシロップ)、人工甘味料
・小麦粉の加工品
・体の内部に炎症を引き起こす食品(一般的な方法で飼育された家畜の肉、体に悪い脂肪類、様々な人工添加物や人工保存料)のとり過ぎ
・オメガ3脂肪酸と、オメガ6脂肪酸のアンバランス
・脳内に変化をもたらす物質ーカフェイン、アルコール、快楽を得るための(医療用ではない)麻薬の過剰摂取
・様々な薬剤ー不要な抗うつ剤、抗不安薬、ADHD治療用の精神刺激剤、睡眠補助薬、鎮痛薬など
・電子機器(パソコン・スマートフォンやテレビなど)の画面から出るブルーライト(青色光)」の浴び過ぎ
・一つのことに専念せずに、ソーシャルメディアのチェックや、メッセージやメールの送受信、ツイート、フェィスブックやインスタグラムへの投稿といった作業との「ながら作業」に明け暮れること
・目的や意義を感じない活動ーそれが、責任を伴う活動(仕事や家事など)であれ、娯墨的な活動(ショッピングやギャンブルなど)であれーに、時間を使い過ぎること

砂糖やエナジードリンクは脳の大敵です。
私はコンビニエンスストアでは
無塩ナッツや緑茶、水以外を買わないようにしています。
脳の炎症を引き起こすと考えられる小麦や加工食品も
できるだけ摂取しないようにしています。
2年前にグルテンフリーに変えてから
脳の状態がよくなり、集中力をアップすることができました。
最近はマルチタスクを避けることを自分の課題にしています。
自分の人生にとって価値あることを意識し
それに時間を割くことで、脳への負荷を下げるようにしています。

まとめ

脳内化学物質のバランスを崩すようなことは、今すぐやめましょう!
脳に栄養を供給していないなら、脳のために良い食事を心がけるのです。
砂糖や小麦や加工食品を減らし、生野菜や果物、良い油を摂取します。
あとは日々の運動を心がけ、良質な睡眠をとることです。
マルチタスクをやめ、シングルタスクを行うことで
脳に余分な負荷を与えなくなります。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

      

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参考図書 ミシェル・ショーフロ・クック
脳にいい食事大全――1分でアタマがよくなる食事の全技術

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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