1Gから4Gまでの進化よりも大きなインパクトが、この5Gで起こるだろうといわれている。5Gのサービス開始で、商品が変わり、家が変わり、街が変わる。(望月智之)
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5Gが変える買い物体験!
望月智之氏の2025年、人は「買い物」をしなくなるの書評を続けます。テクノロジーの進化で「もの」の購入は今後劇的に変わるはずです。特に5Gが一般化することで、動画を活用したマーケティングがより身近になることは間違いありません。
5Gの通信速度は4Gをはるかに上回り、数値でいえば、4Gの75MbPs~100MbPsから100倍以上の10GbPsになり、大容量のデータも瞬時に転送が可能になります。VR(仮想現実)、AR(拡張現実)センサーを活用した分野は、飛躍的に成長します。
たとえば、商品購入前にVRで実物大の商品イメージが確認できるようになります。いちいち置き場所のサイズを測ったり、部屋に商品がマッチするかを悩まなくてすみます。センサーが体調の変化を感知することで、すぐに健康食品が届くなど、買い物の手間が省けます。5Gによってテクノロジーはますます進化し、買い物時間が減少していくと著者の望月氏は予測します。
私たちの買い物時間は、時代とともに短くなっています。ネットショッピングが当たり前になることで、人は店舗への移動時間を節約し、電車や寝室で買い物をするようになりました。顧客の消費時間を分析し、データを活用しながら、メルマガやクーポンを顧客に送り届けています。これがさらに進むと瞬間的な買い物が起こる可能性があります。あらゆるものが商品棚になる「デジタルシェルフ」の時代になると買い物時間は1秒ほどになると言われています。
買い物は、「自分で探して選ぶ」のではなく、AIが勝手に探してきてくれる、あるいは、人からすすめられたものだけを買うという風に変わります。今後、AIや動画、ソーシャルメディア経由での買い物がますます増えていきます。デジタライゼーションやコミュニケーション・デザインの優劣が売り上げを左右しそうです。
「オムニチャネル」が古くなる?
デジタルシェルフ化が進むと、買い物の時間は限りなくゼロに近づく。部屋中にさまざまなセンサーが張り巡らされ、人間の体にもウェアラブル端末で何かしらのセンサーが文字通り「身についた」状態だ。センサーは環境や人間のさまざまな変化を感知し、それを分析したAIが今ユーザーに必要なものを自動的に注文して取り寄せるようになる。
部屋中のセンサーやウェアラブル端末のセンサーが、商品をレコメンドし、それをAIが分析し、商品を決めてくれる時代がやがて到来します。「買い物をしている」という感覚はなくなり、買い物時間がほぼ0秒になります。
今後、「オムニチャネル」という考え方もなくなると著者は指摘します。消費者は、商品・場所・価格・ロコミなどすべての情報とつながり、買い物のために何かを記憶したり、思考したり、判断する必要がなくなることで、リアル店舗やWEBサイトなど、顧客との接点を増やして売上を伸ばしていく方法意味が薄くなるのです。
消費者にとっては、「何も考えていなくても、今、必要なものがピンポイントで届く」ということのほうが重要なのだ。
5G、そして6Gの時代になれば、商品やサービスも大きく変わります。塾がVRに、学校がVRに、そして職場もVRになり、VRでしか会ったことのない人たちとの共存生活が始まります。実際に会う体験が貴重になり、出会いが新たなビジネスになりそうです。
IoTにより、家の中のものがすべて人間とつながり、生活の中には、執事のように常に「バーチャルコンシェルジュ」が帯同します。風呂に入る時間になれば、勝手にお風呂にお湯がたまります。照明の明るさも、自動的に変わり。おなかがすいたら料理が自動的に届きます。起きてから寝るまで、そして寝ている間も、その人に最適なサービスが提供され続けることになる時代を私たちは生きることになります。5G時代のコミュニケーションは確実に変わりますから、世の中の変化を予測し、対策を練りましょう!
まとめ
5Gが当たり前になることで、顧客の買い物体験は劇的に変わります。「バーチャルコンシェルジュ」が帯同することで、今、流行りの「オムニチャネル」という考え方も不要になります。欲しいものが瞬時に手に入る時代に合わせたマーケティングを実施しなければ、顧客との関係を築けなくなります。
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