悪い習慣を暴走させない方法 ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣の書評

太りすぎていたり、煙草を吸っていたり、依存症だったりしたら、それは自制心がないからだと一生言われつづける。ひょっとしたら、悪人だとさえ言われるかもしれない。ほんの少しの自制心があれば、問題はすべて解決するという考えが深く根付いている。(ジェームズ・クリアー)


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「きっかけが誘発する欲求」に気をつけよう!

ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣書評を続けます。悪い習慣をやめられないのは、自制心がないからだという考えが定説になっていますが、最近の調査は異なる結果を示唆しています。非常に自制心がありそうな人々を分析すると、そのひとりひとりは、自制できずに苦しんでいる人と大して違いがないことがわかりました。

「自制心のある」人は、実は生活設計に長けている人なのです。彼らは誘惑的な状況には、なるべく身を置かないようにしていました。もっとも自制心のある人は、たいていもっとも自制心を使わない人なのです。以前の私は酒漬けで、日々お酒のことばかり考えていました。なんどもお酒をやめようとしましたが、自制心に頼っていたために、失敗を重ねました。しかし、誘惑的な状況(お酒)と距離を置くことで、断酒に成功しました。

脳内で符号化された習慣は、ふさわしい状況が起こればいつでも使える状態にあります。セラピストのパティ・オーウェルは煙草を吸いはじめた頃、友人と乗馬中に煙草に火をつけていました。彼女はようやく禁煙して、何年も煙草を吸わず、やがて馬に乗るのもやめました。その後、再び馬に乗ったとき、まさに数十年ぶりに彼女は煙草が吸いたくなったのです。きっかけがまだ自分の一部にあったために、煙草を思い出したのです。

習慣が符号化されると、環境内のきっかけが再び現れるたびに、行動したいという衝動にかられる。このため、行動変化のテクニックが逆効果になることもある。肥満の人に減量についての説明をして恥ずかしい思いをさせると、ストレスを感じ、その結果多くの人が好きな対処法に戻ってしまう。つまり、大食いである。

真っ黒な肺の写真を喫煙者に見せると、ひどく不安になり、多くの人が煙草に手をのばしてしまいます。悪い習慣は自己触媒し、プロセスが悪習をさらに強めていきます。

気分が悪くなる→ジャンクフードを食べる→ジャンクフードを食べるから、気分が悪くなるのです。自分の健康について心配すると不安になる→不安を鎮めるために煙草を吸う→さらに健康を害し、もっと不安に感じるようになるのです。このように悪い習慣が暴走すると手をつけられなくなります。

研究者はこの現象を「きっかけが誘発する欲求」と呼びます。科学者の実験によると、中毒患者にコカインの写真をたった 0.033秒見せただけで、脳内の報酬経路が刺激され、欲求が生じたと言います。ほんの短時間でも脳が刺激を受けることで、薬物が欲しくなるのです。脳に刻まれた悪い習慣はそれほど怖いものなのです。

 

悪い習慣を暴走させない方法

習慣を断つことはできるが、忘れることはできない。いったん習慣の精神的な溝が脳内に刻みこまれたら、すっかり取り除くことはほぼ不可能である。たとえ、しばらくのあいだ使っていなくても消えることはない。だから、ただ誘惑に抵抗するというのは効果的な戦略とはいえない。雑念だらけの生活のなかで、「禅の心」を持ちつづけるのは難しい。とんでもなく気力がいるはずだ。

短期的には、悪い習慣の誘惑に勝てるかもしれませんが、長期的に戦うのはリスクがあります。ネガティブな環境にさよならし、自分の自制心を過信しないことがポイントになります。

確実なのは、悪い習慣を元から断つことです。習慣を引き起こすきっかけを避けることで、悪い習慣を断つことができます。自分の悪い習慣にさよならするために、次のことを実践しましょう!
・仕事ができそうになければ、スマートフォンを数時間、別の部屋へ置く。
・つねに満たされていないように感じるなら、ソーシャルメディアで、嫉妬や羨望を感じる人をフォローするのをやめる。
・テレビを見るのに時間を使いすぎるなら、普段いる部屋にテレビを置かない。
・電子機器にお金を使いすぎるなら、最新のテクノロジー製品のレビューを読むのをやめる。
・ビデオゲームをしすぎるなら、使い終わるたびにゲーム機のプラグを抜き、クローゼットにしまう。

行動変化の第一の法則を逆にすること、すなわち悪い習慣のきっかけを「見えないようにする」ことで、自分の行動を改善できるのです。

たったひとつのきっかけを取り除こう。そうすれば、習慣そのものが消えていく。自制心は短期的な戦略であり、長期的なものではない。一度か二度なら誘惑に勝てるかもしれないが、毎回欲求を抑えるほどの意志力を持つことはできないだろう。正しいことをしたいと思うたびに新たな意志力を奮い起こすかわりに、環境を整えることにエネルギーを使うほうがいい。

良い習慣のきっかけははっきり見えるようにし、悪い習慣のきっかけは見えないようにすることで、自分をよりよくできます。甘いものをやめたければ、チョコレートを戸棚に隠せばよいですし、お酒をやめたければ、飲み屋に近づかなければよいのです。自分の時間を大切にしたければ、スマホを目に見えないところに隠して、自制心に頼らないようにしましょう。

まとめ

自制心のある人たちは、誘惑の多い状況にはなるべく身を置かないようにしています。習慣の達人達は、誘惑に抵抗するより、避けるほうが簡単だと考え、悪い習慣を引き起こすきっかけをなるべく避けるようにしています。自制心は短期的な戦略であり、長期的なものではないと考え、環境を整えましょう。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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