未来を変えるためにゼロベース思考が効果的な理由


Wood photo created by jannoon028 – www.freepik.com

ビジネススキル・イノベーション 「時間×思考×直感」67のパワフルな技術
著者:横田尚哉
出版社:プレジデント社

本書の要約

成長したければ、過去からのトレンド思考をやめ、ゼロベース思考を取り入れるべきです。過去を起点にするのをやめ、未来から逆算して目標を設定することで、大きな力が働きます。未来と現実のギャップを埋めることで、新たなアイデアや行動する勇気をもらえます。

成長したければ、ゼロベース思考を取り入れろ!

目標設定において大切なのは、トレンド思考ではなくゼロベース思考です。過去を捨てて、未来だけを見て目標を立てるのです。ゼロベース思考で目標設定すると、目標地点と現時点が輪、ゴムでつながります。過去に引き戻す力は作用しません。むしろ目標地点への道筋から外れる行動をしたら、目標地点のほうに引っ張る力が働きます。(横田尚哉)

横田尚哉氏のビジネススキル・イノベーション 「時間×思考×直感」67のパワフルな技術書評を続けます。多くの人は目標を設定する時に、過去の延長線上で考えますが、これでは結果を出せないと著者の横田和明氏は言います。

去年は100で、今年は110だったから、来年はきっと120だろうという目標設定のやり方は、目標の達成を阻害する要因になるのです。過去からのトレンドに沿って目標を設定すると、意識は過去に残ります。過去のトレンドに引っ張られると成長を限定してしまいます。成長したければ、過去からのトレンド思考をやめ、ゼロベース思考に切り替えましょう。

トレンド思考の原点は過去にあり、現時点はつねにプラスの状態です。プラスは安心を生みますが、現状の満足しがちで、成長を止めてしまいます。一方、ゼロベース思考は原点が未来にあります。現地点はマイナスの状態なので、ここから這い上がるための工夫や努力が生まれます。

未来の理想の状態を決め、現実とのギャップを埋めることで人は成長できます。過去という成功体験や重荷を思いきっり捨てることで、人は行動できるようになるのです。自分を追い込むためにも、ゼロベース思考を取り入れてみましょう。

未来思考のためには、過去を捨てる勇気が必要!

トレンド思考とゼロベース思考は、過去思考と未来思考と言い換えることもできます。

過去思考は、いま起きている現象を「結果」ととらえて、その現象が起きた「原因」を探るところからスタートします。過去をさかのぼって原因らしきものが見つかれば、それを是正する方法を仮説として立てて、改善を試みます。

しかし、この過去からの仮説検証法にはデメリットがあります。
1、時間とお金がかかる
一度の仮説検証で最適な解を導き出せればいいのですが、そんなに現実は甘くなく、簡単に結果が出るわけでありません。検証には時間やお金がかかりますから、ベンチャーにはこの方法は向きません。
2、仮説が事例的・経験的になりやすい
過去をさかのぼって原因を探るため、それを是正するための方法も、過去の経験値に引きずられます。このやり方だと、改善はできても、新しいものは生まれません。

未来思考では、いま起きている現象を、ある「目的」を達成するための「手段」として位置づけます。目的は「何のため?」という問いかけによって明確化します。「なぜ?」が過去思考の本質なら、未来思考の本質は「何のため?」です。この質問を繰り返すと、いま取りかかろうとしていることの真の目的が明確になります。

「何のため?」を繰り返すと目的が明確になり、未来のビジョンが生まれます。ビジョンが見えたら、そこに近づくための手段を考えます。今までの方法や人脈にこだわるのをやめ、イノベーションを起こすためのアイデアを徹底的に考えるのです。

達成するため手段も未来的、創造的でよいのですから、様々なアイデアを出しましょう。 未来は過去のトレンドの延長線上にはないのですから、勇気を持って新たなチャレンジをするのです。課題を解決できる人をピックアップし、新たな出会いをデザインすることで、予期せぬケミストリーが生まれます。

未来を考える際には、一旦過去を捨て、ゼロベースでアイデアを絞り出す必要があります。過去の常識に囚われずに、未来とのギャップを埋めるための方法を試してみましょう。

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
徳本昌大 Amazonページ >
 

徳本昌大をフォローする
習慣化書評生産性向上アイデアクリエイティビティライフハック時間術
スポンサーリンク
徳本昌大をフォローする
Loading Facebook Comments ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました