神田昌典氏、池田篤史氏の人間学×マーケティング (未来につづく会社になるための論語と算盤)の書評


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人間学×マーケティング (未来につづく会社になるための論語と算盤)
著者:神田昌典、池田篤史
出版社:致知出版社

本書の要約

中小企業の飛躍には、人間力とマーケティング力を組み合わせることが欠かせません。「論語」(人間学)を深耕しながら、「算盤」(マーケティング)を活用することで、会社は成長します。未来の顧客を喜ばすことをイメージし、そこから逆算し、強い新規事業を立ち上げましょう。

論語と算盤のバランスをとり、変化に適応する経営をしよう!

マーケティングは、「人間学」によってうまくいく。「人間学」もまた、マーケティングによって、本当の意味で世の中を潤していくことができる。つまり、「人間学」とマーケティングは、とてもかけ離れているように見えて、実はとても近いものでもある。(神田昌典、池田篤史)

コロナ禍の中で、今までの常識が通用しなくなり、どう思考し、どう行動するかが問われるようになってきました。今までのビジネスモデルが通用しなくなり、顧客とのつながりを強化できた企業が生き残っていくはずです。そんな「未来」に応援される新規事業(人生)を再構築するために、私たちは今、「論語と算盤」の両方を身につけて置く必要があります。(渋沢栄一の論語と算盤の書評

人間学×マーケティング (未来につづく会社になるための論語と算盤)の中で、著者たちは「論語」(人間学)と「算盤」(マーケティング)の両方を意識し、バランスをとるべきだと述べています。変化を感じ取り、変化に対応し、変化を活用しようとすることで、顧客に貢献できるようになり、企業は成長できるようになります。その際、マーケティングやテクノロジーを使うことで、より顧客との関係を強化できます。

著者たちは会社を衰退させる要因をつながりから整理します。
■社長自身が内面とつながっているか?
■社長・幹部同士とつながっているか?
■会社と社会がつながっているか?
社長と幹部がうちに秘めた企業ビジョンを社会とつなげることが、会社を変える第一歩になるのです。

自社のサービスや商品が、顧客の「自己実現」に直結するコトとして認識してもらえるかどうかが、売れる引き金となるわけだ。それらをニューウエーブの技術を備えた「デジタルツール」、つまりインターネットやソーシャルメディアに乗ぜるbそのことで顧客同士がつながり、顧客同士がそれを推奨し合う。

自社のサービスやプロダクトで顧客体験を変えることができれば、顧客がファンとなり、企業を応援してくれるようになります。まさにフィリップ・コトラーが提唱するマーケティング4.0の世界が実現できるようになるのです。

そのためには、社長と幹部が心から「自己実現したい」という世界観を、未来のビジネスモデルに組み込んで、事業をつくることが重要です!

新規事業を生み出す7つのステップ

未来のリーダーは、自ら考え、自らチームを率いるという意思を持って、プロジェクトをマネジメントしなければならない。プロジェクトを進行する上で、極めて大切なスキルとして必要なのが、6W3Hという思考フレームである。

・なぜ(Why) 仕事の目的、方針、理由など、「なぜ」行うのか把握する
・何を(What) 仕事の内容、関係先など、「何を」行うのか把握する
・誰が(Who) 担当者、対象者は「誰なのか」を把握する
・誰と・誰に(with Whom) 「誰と」「誰に」行うかを把握する
・いつ(When) 仕事の納期や締め切りなど、期限は「いつなのか」を把握する
・どこで(Where) 方法、手順を「どのように」進めるのかを把握する
・いくら(How much) 経費、費用は「いくら」かかるのかを把握する
・どれだけ(How many) 数量は「どれだけか」を把握する

この基本のフレームワークを活用し、論語と算盤の両方を経営に取り入れましょう。論語と算盤をインストールするためには、正しい手法を学び、その手順と方法に従えばよいのです。

新規事業を成功させたければ、以下の7つのステップを踏むと良いでしょう。その際、未来から逆算し、顧客をファンに変えられるプロダクトマーケットフィット(PMF)を意識すべきです。

1、探索 
未来から応援される自らの価値を探索
2、構想
価値を届けるビジネスモデルを構想
3、試作
顧客に呼びかける提案を試作
4、要望
顧客ヒアリングを行い、真のニーズとウォンツを把握
5、改善
反響を高める提案へと改善
6、統合
中長期ビジョンとの統合
7、実現
未来から応援される、自分の価値を実現

著者の7つのステップに沿って、自社に関わる全ての人の才能を引き出すことで、社会と未来から選ばれる企業に生まれ変われます。論語と算盤は決して古いものではなく、テクノロジーを活用するなどアレンジすることで、会社を強くできるのです。

自社の価値を見直し、未来から逆算することで、新規事業のタネが見つかります。あとはマーケットにフットするプロダクトを7つのステップで生み出すだけです。思考・行動・改善によって、企業と顧客の距離を縮められ、熱狂的なファンを創れるようになります。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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