ビジネスパーソンにとって遊ぶことが大切である3つの理由


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エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする
著者:グレッグ・マキューン
出版社:かんき出版

本書の要約

ビジネスパーソンはしごとの中に遊びの要素を取り入れるべきです。遊びには次の3つの重要な働きがあります。①遊びは選択肢を広げてくれる。②遊びはストレスを軽減してくれる。③遊びは脳の高度な機能を活性化する。遊びによって、ビジネスパーソンの発想を豊かにでき、自分の可能性が広があります。

ビジネスパーソンはもっと遊ぼう!

遊んでいるとき、私たちはもっとも純粋な形で人間らしさを発揮し、自分らしさをさらけ出す。最高の思い出や、「生きている」という実感をもたらしてくれるのは、遊んでいる時間だ。遊びは発想を豊かにしてくれる。新たなアイデアが生まれ、古いアイデアが新たな命を得る。好奇心が刺激され、未知のものを知りたいという意欲がわいてくる。(グレッグ・マキューン)

多くのビジネスパーソンは遊ぶことを忘れ、仕事のみに集中しようとします。優秀な経営者を見ると仕事だけでなく、遊びにも力を入れていることがわかります。毎日、同じように働いていると、新しい発想は浮かんできません。人脈も会社関係に偏り、刺激を受けられなくなります。選択肢を広げ、何が自分にとって重要かを考えるためにも、日常に遊びを取り入れた方がよさそうです。

エッセンシャル思考の中で、著者のグレッグ・マキューンは、遊ぶことの重要性を3つの理由から整理しています。

遊びが大切な理由1 遊びは選択肢を広げてくれる。
遊びが大切な理由2 遊びはストレスを軽減してくれる。
遊びが大切な理由3 遊びは脳の高度な機能を活性化する。

自分自身や自分の考え方を振り返ってみると、有用な知識を覚える能力よりも、空想する力のほうが大きな位置を占めているようだ。(アルベルト・アインシュタイン)

まず、遊びはビジネスパーソンの選択肢を広げてくれます。遊ぶことによって、それまで気づかなかった可能性や、思いがけないつながりに気づけるようになります。私たちの視野が広がり、常識にとらわれないやり方が見えるようになります。

遊ぶことで、仕事で溜め込んだストレスも軽減できます。ストレスを減らすことで脳の働きがよくなり、感情を司る扁桃体や認知機能をつかさどる海馬によい影響を与えます。

(遊びは)脳の実行機能に良い影響を与える。実行機能とは、計画、優先順位づけ、スケジューリング、予測、委譲、決断、分析など。つまりビジネスでの成功に不可欠なスキルの多くを含むものである。(エドワード・M・ハロウェル)

遊びは脳の論理的で冷静な部分を刺激すると同時に、自由奔放な探究心をも刺激してくれます。人は今までに遊ぶことで、様々な発見をしてきました。コロンブスは遊んでいるときに、地球が丸いことを思いついきましたし、ニュートンはぼんやりと心を遊ばせているときに、木から落ちるリンゴを見て、万有引力の着想を得ました。シェイクスピアは言葉遊びを生涯やり続け、モーツァルトは寝ているとき以外はつねに遊んでいたと言います。

会社に遊びのスペースをつくろう!

小さな遊び心こそが、何よりも大切なのだ。遊びなんてくだらないという非エッセンシャル思考の思い込みに、彼らはノーを突きつける。遊びこそが創造性と探究心の源だと知っているからだ。

ツイッター社の前のCEOのディック・コストロは、お笑いを社内に広めようと、即興コメディのクラスを創設しました。自身も元コメディアンだったというコストロは、即興コメディを通じて社員の知性に広がりを持たせ、柔軟でクリエイティブな発想を伸ばすことができると考えたのです。

コストロは好きなことをすることが重要だと述べています。彼は好きなことをやり、遊び心を取り入れ、大胆に行動するちに、ツイッターに出会えました。即興コメディを行ったのもビジネスに遊びの要素を取り入れ、ワクワクするためでした。以下、彼のインタビューをLogmi Bizから引用します。

大好きなことをやっていると、いつもわくわくして、どんどん色々なことができるようになります。好きなことをやるのが習慣になるからです。常に挑戦する、そして大好きなことのために大胆な選択をすることが習慣になるのです。逆に、「やらなくてはいけないこと」をやっていると、物事はあまり上手くいかないでしょう。誰かの指示に従って「やらなくてはいけないこと」をするために動くようになる。それがあなたの習慣になります。自分の人生のステージに立っているのに、どうしたらいいかわからない。与えられた役割をこなすだけでは、なにも見えなくなります。(ディック・コストロ)

オフィス環境に遊びを取り入れている企業も増えています。デザイン思考で有名なIDEO社は小型バスの中でミーティングを行います。ベンチャー企業がオフィスに遊びの要素を取り入れるのも、思考の幅を広げるためです。

ピクサーのスタジオでは、メンバーが自由な発想でオフィスを装飾しています。たとえ ば西部劇に出てきそうな酒場、山小屋、そして天井から床まで『スター・ウォーズ』のフィギュアに覆われた部屋で、彼らは働いています。 そうしたおもちゃやフィギュアや恐竜を、くだらないと思う人はいますが、ビジネスパーソンは小さな遊び心を大切にすべきです。オフィスに玩具やゲームがあることで、私たちは自由に発想できるようになります。

以前、広告会社で働いているとき、時々企画会議をカラオケボックスで行っていました。メンバーで一曲歌って、脳をを解放しながら話すことで、面白いアイデアが次々浮かんできました。

今までの常識が通じなくなる中、ビジネスパーソンも遊びを仕事に取り入れ、視野を広げることが求められています。

ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。

 

 

 

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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