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それ、勝手な決めつけかもよ?だれかの正解にしばられない「解釈」の練習
著者:阿部広太郎
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
本書の要約
嫌な現実に直面した時には、未来を悲観するのをやめ、現状を前向きに言い換えて解釈することで気持ちをポジティブに変えられます。それを繰り返すうちに、新たな解決策が見つかり、未来を変えられるようになります。「積極的解釈」を習慣にして、言葉を変えることから始めてみましょう!
積極的な会社で人生をポジティブに変えよう!
解釈次第で人の一生は大きく変わる。 せっかくなら「積極的解釈」でいこう。(阿部広太郎)
今日から東京で4度目の緊急事態がスタートします。1年以上も不便な生活が続く中、気持ちも落ち込みます。しかし、落ち込んでばかりでは、未来を暗くしてしまいます。何かよい方法はないのでしょうか?
コピーライター・作詞家の阿部広太郎氏は、現実に対する解釈を変えることで、ポジティブに生きられるようになるとは述べています。
阿部氏も1回目の緊急事態宣言の時に思い悩みますが、「HistoryにはStoryがある」と考え、過去の伝染病の歴史を振り返ります。そこで自分を勇気付ける事実を見つけます。17世紀、ヨーロッパで猛威をふるったペストの渦中に、あのニュートンは大学生でした。
彼はペストによる大学の「休校期間」を「創造的休暇」と解釈し、不安や心配事を放置せずに、言葉で自分に居場所を与えていたのです。そしてこの創造的休暇の2年間で、有名な万有引力の法則を発見しました。多くの人が不安に苛まれる中、ニュートンは現実の解釈を変えることで、とてつもない成果を生み出しました。
物事には裏と表がある。今自分が抱える不安や心配事。 世界のすべてがそれ一色に思えてしまうけれど、そんなことはない。その逆が必ずある。カードを裏返すように、違う見方をしたら何があるのか思いを巡らせたい。
「事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである」というニーチェの言葉を著者は今回のコロナパンデミックで何度も噛みしめたと言います。嫌な現実に直面した時には、未来を悲観するのをやめ、現状を前向きに言い換えて解釈することで気持ちをポジティブに変えられます。それを繰り返すうちに、新たな解決策が見つかり、未来を変えることができるのです。
自分の気持ちを変える2つの解釈
「だからこそ」で現状を前向きに言い換える。「きっと」で未来を想像して前向きに言い換える。この2つを意識して、不安と心配事を解釈していこう。
著者は自分の気持ちを変えるための2つの解釈を紹介しています。
①現状を前向きに言い換える。
不安や心配事から見つかる一筋の光を、強がりでもいい、探して、見つけて、言葉にしていきます。たとえば「恋人と別れる」という悲しい現実を以下のステップで言い換えていきます。
恋人と別れる→それぞれが独り身(ソロ)になる→ソロ活動→独立記念日「独立記念日」と解釈を変えていきます。
「今はA、だからこそB」 Aという不安・心配事があった時に、「だからこそ」という接続詞を後につづけることで、今とは異なる現実が見えてきます。
②未来を、その結果を前向きに想像して解釈する
現状の先にある未来、つまりは結果を想像して解釈していきます。よい未来から逆算して、ポジティブに物事を捉えます。
恋人と別れる→独り身になる→その先にはきっと新しい出会いの機会が生まれる→ 「この人だ」と心の底から思える人に出会える→「運命の人と出会うためのステップ」
本書には、Zoom創業者のエリック・ユアンの開発ストーリーが紹介されています。エリックは中国山東省の出身で、大学に入学した際に恋人と遠距離恋愛になってしまったと言います。年に2回、満員電車で10時間かけて会いに行った時に、「電車に乗らず、離れていても会話ができるものはないだろうか?」というアイデアが浮かびます。
このアイデアが未来につながり、Zoomという圧倒的な競争力のあるプロダクトが生まれました。エリックが思いを寄せた当時の恋人が現在のパートナーで、遠距離恋愛というペインが、距離を超えて人をつなぐZoomをリリースするきっかけになったのです。
現在、過去、未来の解釈を変え、積極的な言葉で表現することで自分の可能性は広がります。ネガティブに感じる現実をポジティブに解釈し直すことで、見える景色をよりよくできます。解釈を変え、ポジティブな言葉を使うことを自分の習慣に取り入れましょう。
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