なぜ、子供向けの金融教育が必要なのか?デヴィッド・ビアンキのお父さんが教える 13歳からの金融入門の書評


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お父さんが教える 13歳からの金融入門
デヴィッド・ビアンキ
日本経済新聞出版

本書の要約

人生100年時代に豊かな人生を送るためには、早いタイミングから金融リテラシーを高める必要があります。収入の範囲内で生活し、貯蓄を行い、資産を運用することで、引退するころにはある程度の資産を築け、若いころの自分の行動に感謝するはずです。貯金を始めるのも、先のことを考えるのも、早すぎるということはないのです。

なぜ、子供向けの金融教育が必要なのか?

これからずっと先、成功していくために必要な金融のスキルを、学校ではなにも教えてくれない。学校以外のところで、それを全部学ばなければならないんだ。なかには、前の世代が大人になってから知ったよりもたくさんのことを、高校生になるかならないかですべて本で読んで知り尽くしているような、いまどきの子もいる。だけど、そんな子どもたちだって、これからの50年間おカネを稼ぎ、使い、投資するための金融スキルを持ち合わせているのかな?だれがそれを教えてくれるんだろう?ぼくが知るかぎり、だれも教えていない。(デヴィッド・ビアンキ)

私の若い頃を振り返っても、お金の仕組みや投資の基本は、学校でも家庭でもほとんど教えられてくれませんでした。社会人になって金融に興味を持ち、株式投資や債権投資を始めるようになってから、書籍やプロフェショナルを通じて、金融の知識を積み上げていきました。もっと早く金融の知識を身につけていれば、私の人生はより豊かになっていたはずです。

著者のデヴィッド・ビアンキは、アメリカのベテラン弁護士で、自分の子供のために金融教育の本を書くことにしました。人生100年時代に幸せな人生を送るためには、金融のスキルを高める必要があります。社会保障制度の破綻が囁かれる中、お金を管理する能力は英語やプログラミングのスキルと同じぐらい、あるいはそれ以上重要なものになっています。豊かな老後を過ごすためには、投資や運用のスキルを高めなければなりません。

今の10代が自分の人生を豊かにするためには、長期戦略が欠かせません。10代から金融の知識を取り入れ、お金との良好な関係を構築していく必要があります。

いつも覚えていなければいけないこと、絶対に忘れてはいけないことがある。それは、自分が稼げる収入の範囲で生きていかなければならない、ということだ。 収入の一部は貯金しなくちゃならない。全部使ったらダメなんだ。銀行口座におカネを貯めて、収入がなくなったときや、思いがけない出費に備えないといけない。これは、絶対にに守るべきルールだ。

自分の身の丈に合った暮らしをモットーにし、お金を賢く使うようにすべきです。定期的な貯金を心がけることで、資産を築けるようになります。 貯金があれば、将来のリスクに備えられますし、支払いの心配も減らせます。きちんと貯めて、出費をなるたけ抑えられるような大人になることで、お金に困らない人生を送れるようになるのです。

時間を味方にし、複利のメリットを享受しよう!

とにかく君が覚えておくべきなのは、引退に備えなくちゃならないってことと、そのための秘策なんてないってことだ。生きていくにはおカネが必要だ。それはどうしても避けられない。じゅうぶんなおカネを貯められるかどうか、賢く投資して引退したあとに生活を支える収入を確保できるかどうかは、君しだいだ。

収入の範囲内で生活し、貯蓄を行い、資産を運用することで、引退するころにはある程度の資産を築け、若いころの自分の行動に感謝するはずです。貯金を始めるのも、先のことを考えるのも、早すぎることはないのです。

学校を出るまでにそうした金融知識を身につけていれば、その後の人生でよりよい選択ができるようになります。アメリカの多くの若者が、学費ローンに足を引っ張られています。教育債務の支払いが増えることで、老後の準備ができなくなっているのです。これを避けるためには、時間を味方にし、早いうちから収入の一部を貯蓄や投資に回すべきです。

学生時代に複利のメリットと良い借金、悪い借金について学ぶことでお金の使い方が変わります。お金の勉強を後回しするのをやめ、10代の頃から金融の知識を高め、貯金をスタートしましょう。資産が増えれば、やがてそのお金が新たなお金を稼いでくれるようになります。

投資や運用は一部のお金持ちの特権ではありません。学生時代に複利のメリットと良い借金、悪い借金について学ぶことで、お金の使い方が変わります。お金の勉強を後回しするのをやめ、10代の頃から金融の知識を高め、貯金をスタートしましょう。資産が増えれば、やがてそのお金が新たなお金を稼いでくれるようになります。

格差をこれ以上広げないためにも、若い世代が金融リテラシーを高め、時間を味方につけ、複利のマジックを活用して、資産を築いてくべきです。本書には、株式投資やオプションやレバレッジ取引の詳細がわかりやすく解説されています。子供向けに優しく書かれていますが、難解な商品について学ぶ際には大人の入門書にもなり得る一冊だと思います。

ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。

 

 

 

 

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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