14歳の自分に伝えたい「お金の話」(藤野英人)の書評


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14歳の自分に伝えたい「お金の話」
藤野英人
マガジンハウス

本書の要約

お金は”未来をつくる投票券”で、お金を使うときにその使い道を考えることで、世の中をよりよくできます。好きな会社をお金を通じて応援することで、よりよい未来をつくれるようになります。ソーシャルグッドな商品やサービスによって、私たちはより豊かな生活を送れるようになるのです。

お金には未来を変える力がある!

お金には「社会の未来をつくる」という役割があります。(藤野英人)

14歳の時にこの本に出会っていたら、私のお金の使い方は間違いなく変わっていたでしょう。日本人はお金の話を人前ですることに嫌悪感を感じていますが、著者の藤野氏のようにお金が社会の未来を作ると考えると、日本人のお金に対する感覚もポジティブなものに変わるはずです。

レオス・キャピタルワークス代表で投資家の藤野英人氏は、お金の使い道をしっかりと考えることで、世の中をよくできると指摘します。私たちはモノやサービスを買うことを通じて、「好き・嫌い」の意思表示ができます。多くの人から「好き」を集められた会社は、社会の中で影響力を増していきます。

商品の購入や投資によって、好きな会社を応援することで、よりよい未来をつくれるようになります。お金を通じて、イノベーションを応援したり、ソーシャルグッドな商品やサービスを増やすことで、私たちはより豊かな生活を送れるようになります。

お金の使い方の変化は、そのまま「人生の変化」なのだと実感しています。 「お金に交換できる」という約束がある世の中になったから、熱心に努力する人、才能を発揮する人が飛躍的に増えていった。つまり、お金の”人の努力や才能を引き出すパワー”によって、文明社会の発展は加速したのです。そう考えると、お金はエライですね。

過去の歴史を遡るとお金がイノベーションに果たした役割がよくわかります。時にお金が人のやる気を引き出したのです。イノベーションが起こることで、人々は豊かな生活を送れるようになります。

優秀なベンチャーに対して投資家が出資を行わなければ、GoogleやFacebookなどのサービスを私たちは使えなかったはずです。投資家とベンチャー企業がお金によってつながることで、イノベーションが加速します。よい経営者に出会えたら、その会社の株に投資し、経営者を応援することで世の中をよくできるのです。

株式投資をギャンブルだと考えるのではなく、世の中をよくする応援だとマインドセットを変えることが、今の日本人には求められています。貯金だけでなく、世の中をよりよくするためのお金の使い方を考えましょう。

よりよい未来を作るために、お金の使い道を考えよう!

寝たきりで身体の自由がきかない人であっても、治療や療養を通じて経済に深く関わっています。消費がなければ、経済は動かない。人間は生きている限り、無条件で誰かを支えている。そこには年齢も性別も就労の有無も関係がない。すべての人が、誰かを支えている。この相互扶助の考え方、つまり、互いに助け合う「互助」の関係こそが「経済」の基礎です。経済とは、人と人が支え合う営みのことなのです。

お金を通じて、お互いを助けることができます。アメリカで先日上場したワービーパーカー(Warby Parker)は、メガネを買うたびに人助けができる「BUY A PAIR, GIVE A PAIR」というプログラムがあります。社会貢献型の企業たソーシャルグッドな企業の商品を買ったり、そういった会社に投資をすることで、世の中をよりよくできるのです。

お金は”未来をつくる投票券”で、お金を使うときにその使い道を考えることで、世の中に貢献できるようになります。寄付は困窮者を助けるだけでなく、社会全体の経済を活性化する力も持ちます。誰かが誰かに行う寄付によって、困窮者は少し贅沢な商品を変えるようになります。ゲーム機やコートを買うという”消費”が新たに生まれることで、世の中にお金が還元し一人一人が豊かになります。

著者は人の成長には4つの材料が必要だ指摘します。
■食べ物→何を食べるかで、体と心は変わっていきます。健康的で元気になる食事を食べるようにしましょう。
■出会いと本→誰と出会い、何を読むかによって、心の深さと奥行きを育むことができます。
■体験→実際にやってみて感じること、気づくこと、学ぶことに素直に向き合うようにします。

この4つの材料を枯らすことなく、自分自身に与え続けることで、人生の質を向上できます。

 Give gives give. これは僕がよく使う言葉で、少し意訳すると「与える者は、与える者を、与える」という意味です。誰かに惜しみなく与えることで、同じように誰かに惜しみなく与える人を増やしていける。すると、だんだん「与える人」が集まってきて、その中での価値交換が循環していく。まるで「ギブ経済圏」。まずは自分から与える。誰かから与えてもらったら、きちんと感謝を伝える。そして、他の誰かにまた与える。こんなエコシステムがあちこちで回っている社会がつくれたら、世の中の困りごとはあっという間に解決されていくでしょう。

私は稼いだお金を本と体験に投資するようにしています。経営者の代わりに本を読み、学んだことをこのブログや雑談でアウトプットすることで、よいことが起こるようになりました。本で学んだこと、海外での体験やイベント・勉強会などで学んだことを他者にギブすることで、お金が後からついてくることを実感しました。お金を稼いだら、その一部を自己投資に回す習慣が、よいことを運んできてくれるのです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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