ME TIMEをSEEメソッドで楽しむ方法。ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方(池田千恵)の書評

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ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方
池田千恵
ディスカヴァー・トゥエンティワン

本書の要約

自分の人生を思いっきり生きるためには、自分が何に時間を使っているときがいちばん幸せなのかを知り、何を求めているかを知ることがポイントになります。自分の人生をShow(見える化し)、Edit(編集)することで、人生をEnjoyできるようになります。SEEメソッドを活用し、自分らしい人生を送りましょう。

ME TIMEを実現するSEEメソッドとは?

「ME TIME(ミー・タイム)」とは、自分だけの時間、自分のための時間、「私時間」のことです。リラックスして過ごす自分だけの一人の時間を表す口語として、単なる自分の時間を指す「MY TIME(マイ・タイム)」とは区別して使われています。(池田千恵)

自分らしい人生を送りたいのに、タスクが山積みになることで、時間に追われる人が多いのではないでしょうか?タスクが多くなることで、物事の優先順位の判断がつかなくなります。結果、ミスが起こり、ますます忙しくなるネガティブループに陥ります。

忙しい時間が続いたら、自分を追い詰めないためにも、いったん立ち止まってみるとよいと著者は言います。タスクの重要度と優先度を見極めないと、自分の頭が混乱し、気持ちが落ち込みます。

著者は「朝4時起き」の提唱者として有名ですが、自分らしく生きるためには、朝時間だけを変えるのではなく、24時間そのものの捉え方を変える必要があることに気づきます。

私たちが今最もすべきことは、限られた時間を何に使いたいかを知り、これから何に時間を使うかを選び取ることです。 「1日24時間じゃ足りない!」と嘆いても、24時間以上に増やすことは誰にもできません。それならば、すべきことは、24時間を48時間にする努力ではなく、限られた24時間の枠の中で大切なことを大切にできるよう、必要がないものをやめ、大事なあなたの時間をどう使うかをしっかり考え、自分の価値観をもって厳選しようとする努力です。

そのためには、最初に、自分のための豊かな時間「ME TIME」を確保することです。自分のやりたいことを優先し、残った時間を相手のために使うようにするのです。 

時間の優先順位を、いつも「自分」をいちばんに置くことで、思考と行動が変わります。 自分の貴重な時間を無駄にしないために、ME TIMEをしっかりと確保するのです。

ME TIMEを自らつくり、自分らしいワクワクな人生を楽しむための著者の「SEEメソッド」の3つのステップを紹介します。
・ステップ1:Show 時間を「見える化」する。
・ステップ2:Edit 時間を編集する。
・ステップ3:Enjoy 時間を楽しむ。

このステップを繰り返すことで、Have to型の人生からWantを優先する生き方にシフトできます。15年前に著者の影響を受け、私も朝時間を楽しむようになりました。その後、自分の人生をを変えると決め、以下の4つのことが重なることを仕事にすると決め、自分の働き方を変えました。
①自分が楽しいこと
②世間が必要とすること 
③世間から金銭がもらえること 
④自分が得意なこと 

広告会社をやめ、ベンチャー企業や上場会社の経営者の「壁打ち」を仕事にすることで、ワクワクな時間を過ごせるようになりました。自分が好きな人のために、好きな仕事をすることで、充実した人生が送れるようになったのです。仕事だけでなく、プライベートにも時間が割けるようになることで、家族との楽しい時間も増えました。

自分の人生を楽しむために大切なこと

時間がないと焦る原因として、Have toとWantの区別がつかない問題以外にも、脳内キャパシティ(以降、脳内キャパ)がパンパンで、本来やめてもいいものも、やめる判断がつかなくなっているという状態が考えられます。頭のメモリをめいっぱいまで使いすぎると、疲労で考えられなくなってしまうのです。

忙しくなると頭が多くのタスクに支配され、気持ちがどんよりと落ち込みます。私は日々タスクをEvernoteに書き出し、頭の中を整理整頓しながら、優先順位を決めていきます。自分のビジョンを実現するために、やらないことを明確にすることで、時間を捻出できるようになりました。やりたいことを明確にし、それを自らの意志で選択することで、不要なことを意識しなくなります。

著者は、「やりたいこと」「忘れてはいけないこと」「モヤモヤして答えが見つからないこと」などを、まずは全部頭の中から出しきり、その中から、まず取り掛かるべきもの、取り掛かりたいものを選び取るようにすると言います。(全出しからの選び取り)

全部出しきったら、次に「これだけは譲れない」を選びます。そして、残った他のタスクはやめるようにします。結果、やめることが「あきらめたこと」ではなく、「自分でやりたいことをしっかり選びきった結果」に変わります。 これを続けることで、「やめること」が決めやすくなり、やりたいタスクに集中できるようになるのです。

私は独立後、仕事と遊びの境目がなくなりました。休んでいるときにも仕事のためのアンテナを立てておくと、クライアントのためのアイデアが見つかります。休日を完全にOFFにするのではなく、ゆるいONモードにすることでビジネスにもよい影響を与えます。

ダラダラしたり、ぼーっとする、退屈な時間を過ごすことも重要です。余白や遊びがあるから、メリハリがつきます。戦略的に休息をとることは、自分のためへの投資です。退屈な時間を持つことで自分との対話が進み、本当にやりたいことが見つかります。

時間の使い方を決めるということは、命の使い方を決めることです。どんな人生を送りたいかが、時間の使い方に表れるのです。

私たちは日々、貴重な人生を送っています。私は広告会社に勤めているとき、仲間が過労死をする様を何度も見てきました。自分が使っている時間は、他の誰かが使いたかった時間だと考えることで、私は今ここに集中できるようになりました。

自分の人生を思いっきり生きるためには、自分が何に時間を使っているときがいちばん幸せなのかを知り、何を求めているかを知ることがポイントになります。自分の人生をShow(見える化し)、Edit(編集)することで、人生をEnjoyできるようになります。SEEメソッドを活用し、自分らしい人生を送りましょう。


この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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