スタンフォードの脳神経科学者が証明!科学がつきとめた「引き寄せの法則」(ジェームズ・ドゥティ)の書評

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スタンフォードの脳神経科学者が証明!科学がつきとめた「引き寄せの法則」
ジェームズ・ドゥティ
SBクリエイティブ

科学がつきとめた「引き寄せの法則」のジェームズ・ドゥティの要約

マニフェステーション(願望実現)は、脳の働きと密接に関連し、特定の脳の状態や機能を活用することで効果的に進められます。意図が潜在意識に埋め込まれると、脳はその意図を重要で価値あるものとみなし始めます。その結果、目標達成を司る脳の部位が活性化されるようになり、ビジョンを達成できるようになるのです。

よりよく生きるためにマニフェステーションを活用しよう!

人間の精神には不可能に思えるような変化を起こす力があり、それを裏づける科学的な証拠がたくさん存在するのも事実だ。この現象は「マニフェステーション(願望実現)」と呼ばれている。(ジェームズ・ドゥティ)

本書は、スタンフォード大学の脳神経外科医であるジェームズ・ドゥティが、「引き寄せの法則」を最先端の神経科学の観点から解説したものです。今まで、スピリチュアルな文脈で説明されてきた「引き寄せの法則」を、脳機能や自律神経の動きから科学的に説明しています。(ジェームズ・ドゥティの関連記事はこちらから

ドゥティは、スタンフォード大学の脳神経外科医としての専門知識と、自身の成功体験を融合させ、「引き寄せの法則」について新たな視点を提示しています。彼のアプローチは、科学的根拠と実体験を組み合わせることで、この法則をより理解しやすいものにしています。

ドティはまず、脳神経科学の基本原則を説明することから始め、私たちの脳がどのようにして思考や感情を処理するかを解説しています。その後、願望実現の概念に深く入り込み、様々な研究から得られた証拠を用いて、私たちの思考がどのようにして身体的および精神的な健康に影響を与えるかを示しています。著者は、本書の中で、個人的なつらい体験やケーススタディを共有し、ポジティブな思考や意図の設定の力を具体的に示しています。

著者によると、人間の脳は選択した方向に必ずチューニングを始めるといいます。これは、私たちの思考や行動が、望む結果を引き寄せる上で重要な役割を果たすことを意味します。神経科学の観点から見ると、この現象は脳の可塑性と密接に関連していると考えられます。

マニフェステーションとは、可能性を信じる姿勢を養うことだ。

人間の精神には、一見不可能に思える変化を起こす力があります。この力は「マニフェステーション(願望実現)」と呼ばれ、科学的な証拠も多く存在します。著者は、この現象を脳の機能と結びつけて説明しています。 意図が潜在意識に埋め込まれると、脳はその意図を重要で価値あるものとみなし始めます。その結果、目標達成を司る脳の部位が活性化されるようになります。

良い人生を送ろうと言う強い意志を持ち、楽観的に行動することで、自分の可能性を広げられます。具体的には、意図が脳内で意識されると、目標に集中する脳の部位が常に活性化された状態になるのです。。これは、私たちの意識が無意識のうちに目標に向かって働きかけていることを示唆しています。

人生には予測不可能な出来事が数多く存在します。そんな中で、楽観主義的な考え方を持つことは、私たちの人生に大きな影響を与える可能性があります。楽観主義者は、困難な状況に直面しても、最終的にはポジティブな結果が得られると信じる傾向があります。この姿勢は、単なる気休めではなく、実際に様々な面で人生を豊かにする力を持っています。 

科学的研究によって、楽観主義的な思考が身体的健康にも良い影響を与えることが明らかになっています。心血管機能の向上、傷の治癒速度の上昇、病気の進行速度の低下などの効果が報告されています。これらの効果は、楽観的な思考が身体にポジティブな影響を与えることを示唆しています。ストレスの軽減や免疫系の強化などが、その要因として考えられます。

マニフェステーションという概念は、望むものを思い描き、それを現実化する実践として知られています。しかし、その真の価値は必ずしも望んだ通りの結果を得ることにあるわけではありません。

マニフェステーションの真の価値は、前向きな思考習慣の形成、目標に向かって行動する動機付け、困難を乗り越えるレジリエンス(回復力)の育成にあると考えられます。

ドゥティは、私たちの内なる意図が、自分の人生を形作っていると主張します。この内なる力を活用し、脳内にある膨大なリソースを有効に使うことで、外部環境に単に反応するだけの状態から脱却することができます。そして、自分の最も深いところから生まれる意図に従って生きることが可能になると言うのです。 この考え方は、単なる楽観主義ではなく、脳科学に基づいた実践的なアプローチです。

本書で紹介されている理論は、私たちの思考と行動が人生に大きな影響を与えるという、シンプルでありながら力強いメッセージを伝えています。 多くの人が「引き寄せの法則」を神秘的なものとして捉えがちですが、ドゥティはこの概念を脳科学の観点から説明しています。

脳内のネットワークや脳の可塑性に焦点を当て、私たちの思考パターンが実際に脳の構造や機能にどのように影響を与えるかを解説しています。 この理論によると、私たちは意識的な努力を通じて、自分の脳を「再プログラム」することができるのです。つまり、新しい思考パターンや行動を繰り返し実践することで、脳内に新しい神経回路を形成し、望ましい変化を引き起こすことができるということです。

この考え方は、個人の成長や変化に科学的な裏付けを与えるものであり、読者に大きな希望と自信をもたらします。なぜなら、私たちには自分自身を変える力が備わっているという事実を示しているからです。 ドゥティの理論は、私たちが人生に対してより積極的な姿勢を持つことの重要性を強調しています。

受け身の姿勢ではなく、自分の思考と行動を意識的にコントロールすることで、望む人生を実現できる可能性があります。 この考え方は、私たちが自分の潜在能力を最大限に引き出すための新しい方法を提供しています。日々の思考や行動を意識的に選択し、望ましい方向へと導くことで、個人の成長と成功への道を切り開くことができるのです。

マニフェステーション、つまり願望や目標を現実化するプロセスは、私たちの脳の働きと密接に関連しています。このプロセスを効果的に進めるには、脳の特定の状態や機能を活用することが重要です。

まず、高度な注意力を発揮し、想像力を最大限に活用することが必要です。これは、日常の雑念や外部からの刺激に惑わされず、自分の目標に集中できる状態を作り出すことを意味します。

さらに、潜在意識の力を解き放つことが重要です。潜在意識は、私たちの意識的な思考よりもはるかに大きな情報処理能力を持っています。この力を活用することで、より効果的に目標達成に向けて動くことができます。

興味深いのは、これらの条件が整うのは、脳が「休息と消化」のモードに入ったときだけだという点です。つまり、ストレスや緊張から解放され、リラックスした状態にあるときこそ、マニフェステーションの力を最大限に発揮できるのです。

本書の核心は、私たち一人一人が自分の人生の主人公であり、脳科学の知見を活用することで、より充実した、目的意識の高い人生を送ることができるという点にあります。この考え方は、多くの人々にとって、自己実現への新たな道筋を示す、有益なアプローチとなるでしょう。

人生をより良くするための6つのステップ①

私たちの人生を大きく変える力は、実は自分自身の中にあります。ドゥティの脳科学的アプローチと「引き寄せの法則」の考え方を組み合わせ、6つのステップで人生をより良いものにできます。

STEP1 「集中力」を取り戻す
私たちは日々、無意識のうちに自分が何を感じ、何を感じないかを選択しています。しかし、現代社会では情報があふれ、特にネガティブな情報に振り回されがちです。SNSの投稿、ニュース、周囲の人々の言動など、私たちの注意を引く要素は無数にあります。そのため、自分にとって本当に重要なことに集中することが難しくなっています。

この状況を改善するためには、脳の一部である扁桃体を味方につけることが重要です。扁桃体は感情処理や記憶形成に関わる重要な部位で、特に恐怖や不安といった感情反応に深く関与しています。ネガティブな情報に常にさらされていると、扁桃体が過剰に活性化し、ストレス反応が強まってしまいます。

ここで役立つのが「メタ認知」という能力です。メタ認知とは、自分の思考や感情を客観的に観察し、分析する能力のことです。この能力を活用することで、自分の意識をどこに向けるかをコントロールし、集中力を取り戻すことができます。

具体的な実践方法として、毎日数分間の瞑想が効果的です。瞑想といっても難しく考える必要はありません。静かな場所で座り、自分の呼吸やボディスキャンによって、体の感覚に意識を向けるだけでよいのです。呼吸の音や動き、体の各部位の感覚に注目することで、今この瞬間に意識を集中させる練習になります。 この簡単な瞑想を続けることで、メタ認知能力が徐々に高まっていきます。

結果、日常生活の中でも、自分の注意がどこに向いているかに気づきやすくなり、必要に応じて意識の方向を切り替えることができるようになります。 例えば、仕事中にSNSに気を取られそうになったとき、その衝動に気づき、意識的に仕事に集中し直すことができるようになります。また、ネガティブなニュースに触れたときも、それに過度に影響されることなく、自分にとって本当に重要なことに意識を向け直すことができるでしょう。

集中力を取り戻すことは、単に作業効率を上げるだけでなく、人生全体の質を向上させる可能性を秘めています。自分が本当に大切にしたいことに意識を向け、エネルギーを注ぐことができるようになれば、より充実した、目的意識の高い人生を送ることができるはずです。

STEP2 自分が本当に欲しいものを明確にする

意識の力を自分の意思で活用し、望んだ意図に注意を向け、強力なポジティブ感情でその意図の重要性をさらに強調すると、より顕著な存在となった意図をさらに深く潜在意識に埋め込むことができる。潜在意識は、目標を実現する旅でもっとも頼りになる仲間だ。そして、内なるコンパスともっとも強い欲求が協調すればするほど、ポジティブな感情を高めるのが容易になる。

ドゥティが提唱する「心のコンパス」は、まさに内なるビジョンを指し示すものです。この心のコンパスを信じ、活用することで、私たちは本当の願望を達成する道筋を見出すことができるのです。

マニフェステーション、つまり自分が実現したいことを具体化する際に、著者は「人生で最も幸福を感じた時の自分を思い出す」ことが良いと言います。これは単なる空想ではなく、脳科学に基づいた効果的な方法なのです。

ポジティブな経験を意識的に思い出し、頭の中で反芻することは、私たちの脳に大きな影響を与えます。このプロセスを通じて、ポジティブな結果をもたらす行動につながる神経回路が強化されるのです。日々の良い体験を書き残すことで、自分の幸福度を高められます。

ここで重要なのは、想像したビジョンが現時点では実現していなくても、そのビジョンを思い描いた時に経験する感情は紛れもなく本物だということです。驚くべきことに、私たちの脳は現実の体験と、強く想像したことの区別がつかないのです。ポジティブな感情が湧き上がる要因は、必ずしも現実の具体的な体験や出来事ではありません。それは、体内で「幸せホルモン」が分泌され、感情が創造されることによるものなのです。

この事実を理解し、活用することは、私たちに大きな力を与えてくれます。ポジティブな感情の高まりを経験すると、それが実際の記憶によるものであれ、想像の産物であれ、私たちの潜在意識はその感情に注意を払うようになります。ドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質が分泌されると、脳はその事実に注目し、現実の世界の中でも、潜在意識が同じような経験を粘り強く探すようになるのです。結果、内なるコンパスがまっすぐに自分の意図に向くようになります。

意図を潜在意識に埋め込むもっとも強力な方法は、意図を強いポジティブ感情と結びつけることだ。意図の視覚化がより鮮明になるほど、想像の世界での経験もより本物らしくなり、その結果より強く注意が惹きつけられ、そして未来においても、脳がその経験をより敏感に察知するようになる。

例えば、困難な状況に直面した時でも、過去の成功体験や幸福な瞬間を意識的に思い出すことで、ポジティブな感情を呼び起こし、より建設的な行動を取ることができるようになるのです。この幸せな感情が湧き起こったとき、脳内では新しい神経回路が形成されます。

これは、脳の可塑性によるものです。繰り返し幸せな感情を経験することで、この神経回路はより強固になり、同様の感情を感じやすくなります。つまり、幸せを感じる能力自体が向上するのです。

STEP3 頭の中の「障害」を取り除く

ネガティビティ・バイアスとは、ポジティブな情報よりもネガティブな情報のほうに大きく反応する傾向のことであり、このバイアスによって危険を知らせる警告がより顕著な情報として注意を向ける対象になる。

ネガティビティ・バイアスは人間の心理に深く根付いた傾向であり、私たちの日常生活や意思決定に大きな影響を与えています。このバイアスにより、私たちはポジティブな情報よりもネガティブな情報により強く反応し、注意を向ける傾向があります。これは進化の過程で身についた生存のための機能で、危険を素早く察知し回避するのに役立ってきました。

しかし、現代社会においては、このネガティビティ・バイアスという生存メカニズムが、自己実現の大きな障害となってしまうのです。思考がこのネガティブバイアスにハイジャックされることで、私たちは行動できなくなります。

 自己実現への扉を開くためには、このネガティブな自己イメージを意識的に排除し、より肯定的な自己認識を育んでいく必要があります。この過程で特に効果を発揮するのが、「セルフコンパッション」、つまり自分自身に対する思いやりの心です。 セルフコンパッションは、自分自身を厳しく批判するのではなく、理解と優しさをもって接する姿勢です。

セルフコンパッションを実践することで、この内なる批判者の声ではなく、肯定的な自己イメージを構築できるようになります。ネガティブな自己イメージから肯定的な自己認識へのシフトは、人生を変革させる力を持っています。

セルフコンパッションを軸に、日々の小さな実践を重ねることで、私たちは自分自身をアップデートできます。この過程を通じて、私たちは自己実現への道を着実に歩み、より充実した、意味のある人生を築いていくことができるでしょう。

人生をより良くするための6つのステップ②

STEP4 「無意識」の中に「意思」を埋め込む

視覚化のプラクティスの目的は、自分の欲求を脳にとっておなじみの存在にすることだ。なじみがあれば、脳もすぐに見つけることができる。そして脳にとっておなじみの存在にするには、視覚化を何度も何度もくり返さなければならない。そうすれば、欲しいものが見つかったときに、脳も最小限のエネルギーでそれを受けとることができる。

私たちの決定の多くは無意識によるものです。自己実現するには、いかに無意識をコントロールできるかが鍵となります。無意識をコントロールするには、心のコンパスを正しい方角に向かわせることが重要です。これには、適切な習慣とイメージング技術が役立ちます。

例えば、ハリウッドスターのジム・キャリーは、自身の成功を実現する前に、1000万ドルの小切手を自分宛てに書いて常に財布に入れ、それを見返し、ビジョンが実現することを信じていました。このような無意識に働きかけるマインド・エクササイズを日常的に行うことで、潜在意識に目標を深く刻み込むことができます。

STEP5 「目的」を追求する
意図を現実化する過程は、多くの人々にとって人生の重要な目標です。しかし、この旅路には必ず障害や困難が待ち受けています。これらの壁にぶつかった時、多くの人は挫折し、夢を諦めてしまいがちです。しかし、これらの困難を乗り越えるための効果的な戦略が存在します。

まず、「小さく始める」ことの重要性を認識する必要があります。大きな目標は時に圧倒的で、取り掛かる勇気すら失わせてしまうことがあります。そこで、その大きな目標を小さな、達成可能な段階に分割することが効果的です。小さな目標を達成することで、私たちは自信を得られ、行動を続けられます。

次に、「基本のプラクティスに立ち返る」ことの重要性があります。困難に直面した時、私たちはしばしば複雑な解決策を求めがちです。しかし、多くの場合、基本に立ち返ることが最も効果的です。例えば、創造的な仕事で行き詰まった時、基本的な技術の練習に戻ることで、新たなインスピレーションを得ることができるかもしれません。

視覚化と瞑想を通して、人とのつながり、帰属意識、目的意識、充足感がもたらすポジティブな感情を想像すると、その感情が自分にとってなじみ深いものになり、生存を脅かす脅威とは感じなくなります。

また、日々の瞑想やジャーナリングなどの基本的な自己ケアプラクティスを行い、グリーンゾーンの状態になることで、他者への思いやりや集中力を取り戻すことができます。

「利他の力を発動する」ことも、困難を乗り越える強力な方法です。自分自身の目標達成のみに フォーカスすると、時に視野が狭くなり、ストレスが増大することがあります。しかし、他者を助けることに意識を向けると、新たな視点やエネルギーが得られることがあります。

例えば、自分の知識やスキルを他者と共有することで、自身の理解が深まり、新たなアイデアが生まれることがあります。また、利他的な行動は脳内の報酬系を活性化させ、ポジティブな感情を促進することが科学的に示されています。

最後に、「シンクロニシティにダイヤルを合わせる」ことを意識します。シンクロニシティとは、意味のある偶然の一致のことを指します。私たちの周りには常に機会や可能性が存在していますが、日々の忙しさや固定観念によって、それらを見逃してしまうことがあります。

目先の目標にばかりとらわれ、視野が狭くなっているとき、自分の顕在意識はあまり頼りにならない。自分にとって本当に大切なこと、気づかなければいけないことを教えてくれないからだ。そんなときこそ、もっと声が小さく、直感に訴えるような、潜在意識からのメッセージを受けとる心の余裕が必要になる。それはしばしば、まわりの人々、環境、出来事、物事の間で起こる偶然の一致という形で届けられる。

シンクロニシティに開かれた態度を持つことで、思わぬチャンスや解決策に気づくことができるかもしれません。

STEP6 期待を手放し「引き寄せ」に心を開く
ビジョンを追求する過程は、多くの人にとって人生の重要な部分です。しかし、このジャーニーは決して平坦ではありません。完全に行き詰まったり、混乱してしまったりすることは、むしろ普通のことだと考えるべきです。このような状況に直面したとき、多くの人はそれを「失敗」と捉え、落胆してしまいがちです。

しかし、この「失敗」こそが、想像もしていなかった新しいチャンスへの扉を開く鍵となる可能性があるのです。 行き詰まりや混乱は、実は私たちに立ち止まって考える機会を与えてくれます。結果に執着せずに、チャンスを探しつづけることで、解決のためのヒントを見つけたり、偶然の出会いがもたらされるのです。

日々の忙しさの中で見落としていた重要な側面に気づかせてくれることがあります。例えば、当初のビジョンが本当に自分の望むものだったのか、それとも他人の期待に応えようとしていただけなのか、再考する機会になるかもしれません。 また、この「失敗」の経験は、私たちのレジリエンスを高める貴重な機会でもあります。

ハードシングスを乗り越えることで、自信と問題解決能力が磨かれていきます。さらに、この過程で新たなスキルを身につけたり、思わぬ才能を発見したりすることもあるでしょう。 重要なのは、心を開いて耳を傾けることです。これは、外部からのフィードバックだけでなく、自分の内なる声にも注意を払うことを意味します。時として、私たちの直感や感情は、論理的思考では気づかない洞察を与えてくれることがあります。

これら6つのステップを実践することで、あなたの人生はより豊かで充実したものになるでしょう。重要なのは、これらのステップを継続的に実践し、自分の内なる力を信じ続けることです。そうすることで、あなたの潜在能力が最大限に引き出され、望む人生を実現する道が開かれていくのです。

心のアルファベット・感謝と平静が重要な理由

ドゥティの「心のアルファベット」は、私たちの内なる力を引き出し、より豊かな人生を送るための指針となる10の重要な概念をまとめたものです。この「心を開く10か条」を日々の生活に取り入れることで、私たちはより充実した人生を送ることができます。著者は、特にEquanimity(平静)とGratitude(感謝)を意識すると良いと言います。

C – Compassion(共感)
共感は、他者の感情や経験を理解し、それに応じて行動する能力です。これは単なる同情ではなく、相手の立場に立って考え、感じることを意味します。共感を実践することで、より深い人間関係を築き、社会的な結びつきを強化することができます。他者に共感するためには、自分への共感が欠かせません。

D – Dignity(尊厳)
尊厳とは、すべての人間が持つ固有の価値を認め、尊重することです。自分自身の尊厳を認識し、同時に他者の尊厳も尊重することで、より公平で思いやりのある社会を作り出すことができます。

E – Equanimity(平静)

心の平静とは、人生の浮き沈みに直面しても安定したメンタルを保つ能力のことだ。

平静さは、人生のアップダウンに対して冷静さを保つ能力です。人生は成功と挫折の連続です。私たちは常にこの波に乗り、時には高く舞い上がり、時には深く沈むことがあります。しかし、真の幸福と成長は、この波に翻弄されることなく、安定したメンタルを保つことから生まれます。

成功を経験したとき、私たちは大きな喜びを感じます。それは素晴らしいことであり、その瞬間を十分に味わう価値があります。しかし、同時に、この喜びが永続的なものではないことを理解することが重要です。成功の余韻に浸りすぎると、次の挑戦への意欲を失ったり、現実的な判断力を鈍らせたりする可能性があります。

一方、失敗や挫折を経験したときも同様です。落胆や失望を感じるのは自然なことですが、これもまた一時的なものだと理解する必要があります。失敗は終わりではなく、新たな学びと成長の機会の始まりだと捉えることができます。 このように、成功も失敗も一時的なものだと理解することで、私たちは人生の浮き沈みに対してより、あきらめない姿勢を取ることができます。これが「心の平静」を選ぶということです。

F – Forgiveness(ゆるし)
ゆるしは、過去の痛みや怒りから自由になる力を持っています。自分自身や他者を許すことで、新たな始まりを築くことができます。これは単に過去を忘れることではなく、過去の経験から学びつつ、前に進む力を与えてくれます。

G – Gratitude(感謝)

重要なのは、感謝を実践すると、脳が感謝に対して敏感になり、その後も感謝できるような状況に遭遇すると、より感謝を感じやすくなるということだ。これを脳の働きから考えると、恨みや嫉妬といった苦痛の感情から注意をそらし、うまくいかないことをくよくよ悩まなくなるように、脳が訓練されるということでもある。感謝が与えてくれる永続的な影響には、広範囲にわたる利点があり、そのなかには「心を守る」という働きも含まれる。

感謝の心を持つことは、人生の質を大きく向上させます。日々の小さな喜びに気づき、感謝することで、ポジティブな思考パターンが強化されます。これは、ストレス軽減や幸福感の増大にもつながります。

H – Humility(謙虚な心)
謙虚さは、自分の限界を認識し、常に学び続ける姿勢を持つことです。これは弱さではなく、むしろ強さの表れです。謙虚さを持つことで、よりオープンマインドになり、新しい視点や機会を受け入れやすくなります。

I – Integrity(高潔さ)
誠実さは、自分の価値観に基づいて一貫した行動を取ることです。これは、他者からの信頼を築き、自己尊重を高めます。誠実さを保つことで、内なる平和と調和を見出すことができます。

J – Justice(正義)
正義とは、私たち一人一人の心の中にある、公平さと公正さへの願いです。それは単に法律を守ることだけでなく、社会全体の幸福と調和を目指す思いでもあります。 正義を求めることは、特に弱い立場の人々や困難な状況にある人々のために声を上げることを意味します。貧しい人々に手を差し伸べ、不公平な扱いに対して立ち向かうことは、私たちの社会と人間性を形作る重要な要素です。

K – Kindness(親切)
思いやりは、他人の立場に立って考え、感じる能力です。それは共感の中心的な要素であり、他者の幸せを自分のことのように願う心です。 思いやりの特徴は、見返りや賞賛を求めずに行動することです。純粋に他者が大切にされ、幸せになることを願う気持ちから生まれる行動です。 小さな親切の積み重ねが、世界をより良い場所に変える力を持っています。自分自身にも他者にも思いやりを持つことで、より良い人間関係を築くことができます。

L – LOVE(愛)
愛、特に無条件の愛は、最も強力な変容のツールです。それは人々や物事を根本的に変える力を持っています。

「心のアルファベット」は、単なる言葉のリストではなく、より良い自分、より良い世界を作り出すための具体的な指針となるのです。

私たちは往々にして、自分の不完全さや弱点を隠そうとします。完璧であろうとする努力は、しばしば大きなストレスや不安を生み出します。しかし、真の強さは、自分の不完全さを受け入れることから始まります。 自分の欠点や弱さを認め、それを受け入れることは、決して弱さの表れではありません。

むしろ、それは深い自己理解と勇気の証です。自分の不完全さを受け入れることで、私たちは自分自身に対してより優しくなれ、同時に他者に対してもより理解を示すことができるようになります。 この自己受容が、周囲の人々にも大きな影響を与えます。私たちが自分の弱さを隠さずに受け入れる姿を見せることで、他の人々も安心して自分の不完全さを認めることができるようになるのです。

人々が自分の不完全さを隠さなくなると、それまで見えなかった本当の姿が現れます。そして、この真の姿を通じて、私たちはより深くつながることができるのです。これが「受け入れること」と「手放すこと」の力です。

この力は、実は私たち一人一人が持っているスーパーパワーだと著者は指摘します。しかし、多くの場合、私たちはこの力に気づいていません。往々にして、人生の困難や挫折、いわゆる「傷」を通じて、この力に気づくことになります。

傷は痛みをもたらしますが、同時に成長の機会でもあります。私たちの多くは、傷を通じて初めて自分の真の強さや能力に気づきます。この観点から見ると、傷は感謝すべきものとなります。なぜなら、これらの経験が、私たちの内なる「黄金」、つまり潜在的な力や才能を引き出してくれるのです。

本書はダライ・ラマ法王からも推薦を受けており、科学と精神性の両面からアプローチする新しい自己啓発の形を提示しています。「引き寄せの法則」を科学的に解明することで、より多くの人々がこの概念を理解し、実践できるようになることが期待されています。

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