運のいい人になるための方法。科学がつきとめた「運のいい人」 (中野信子)の書評

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科学がつきとめた「運のいい人」
中野信子

科学がつきとめた「運のいい人」(中野信子著)の要約

運のいい人になるためには、自分を中心に考えながらも他人の気持ちを尊重し、ポジティブな思考を持ち、独自の目標や夢を追求し、他人のために祈ることが大切です。運のいい人の共通の特徴を身につけることで、幸運を引き寄せることができます。

運がいい人と悪人の違いとは?

運がいい人には共通した考え方や行動パターンがあるのです。運をよくするための振る舞いがあるのです。運はコントロールできるのです。 「運がよく」なる考え方や行動パターンがあるのなら、自分の脳にその考え方や行動を習慣づけてしまえばあなたも運がよくなるはずです。そう、あなたの脳を運を引き寄せられる脳にしてしまえばいいのです。(中野信子)

中野信子氏の『運のいい人』は、科学的な視点から「運のいい人」に共通する行動パターンや考え方を解説しています。本書は、経済的に成功している人や幸せな人生を送っている人々の共通点を明らかにし、その背後にある科学的な原理を紹介しています。

世の中には、運がいい人と運が悪い人が存在します。運がいい人は、運が公平に降り注ぐ中で、より多くの運をキャッチできるだけでなく、不運を防いだり、不運を幸運に変えることができる人です。一方、運が悪い人は、運を逃しやすく、不運を引き寄せたり、不運を幸運に変えることができません。

運がいい人たちをよく観察すると、彼らには共通の行動パターンや考え方が見受けられます。彼らは単に運に恵まれているだけではなく、運をつかみ、同時に不運を防ぐような行動や物事の捉え方、考え方をしています。一方、運が悪い人たちは、これとは逆の行動パターンや考え方を持っています。

さらに、運がいい人たちの行動パターンや考え方が、なぜ運をつかみ、不運を防ぐことに繋がるのかを科学的に説明することができます。たとえば、「運がいい、ツイてる」と声に出して言うことや、夢や目標・欲しいモノを紙に書いて貼っておくことが、運の引き寄せにつながるとされています。

また、運がいい人たちは、ポジティブな思考や積極的な行動を取る傾向があります。彼らは自分自身を信じ、努力し続けることで、運を引き寄せることができるのです。

運がいい人たちの行動パターンや考え方を学ぶことは、私たち自身の人生にも役立ちます。運をつかみ、不運を防ぐためには、自分自身の行動や考え方を見直し、ポジティブな姿勢を持つことが重要です。運は偶然ではなく、自分自身の努力や思考によってもたらされるものなのです。

著者は、運についての科学的な視点から、運がいい人と運が悪い人の違いを明らかにし、運をつかむための行動パターンや考え方を具体的に解説しています。この本を通じて、私たちは自分自身の運を向上させるヒントを得ることができるでしょう。

運のいい人の5つの特徴

運がいいといわれる人たちは、みな、いろいろな意味で自分を大事にしています。常識や世間一般の平均的な考え方に流されることなく自分の価値観を大切にして、自分をていねいに扱っています。

著者は成功や幸運を引き寄せるための共通する特徴を明らかにしています。
・世界の中心に自分をすえる
成功を収める人々は、自分の能力や資質を最大限に活かすことを心がけています。彼らは自分の存在を大切にし、自分の価値を理解し、それを高める努力をしています。運のいい人々は、自分の内面に目を向け、自分という存在そのものに感謝の気持ちを持っています。

人間関係は、私たちの運命や成功に大きな影響を与える要素の一つです。良好な人間関係を築くことは、自分自身を大切にすることから始まります。自分を尊重し、自分の価値を理解することで、他人との関係もより良好になるのです。自分を大切にすることは、他人からも尊重される土台となります。

ロスチャイルド家に嫁いだナディーヌ・ロスチャイルドは「自分で自分を好きになれるように、自分に心を配る」という言葉を残しているほどです。逆に、自分を軽視し、自己価値感が低い人は、他人からも同じような扱いを受けることが多くなります。

自分の存在や価値を理解し、それを大切にすることは、他人との関係をより良好にするための第一歩と言えるでしょう。成功するためには、自分を尊重し、自分の価値を高めることが不可欠です。

運がいい人というのは、自分なりの「しあわせのものさし」をもっている▷そのしあわせの状態を積極的につくり出す努力をしている▷自己一致の状態(自分を好きな状態)になる▷人に好かれる、という図式が成り立ちます。

自己確信を持ち、自分の行動や選択に自信を持って臨むことが、運を活かす第一歩になります。

・自分は運がいいと思っている
運を活かす人々は、自分が幸運であると信じています。このポジティブな信念は、困難な状況にも前向きに取り組む助けになり、幸運を引き寄せる要因となります。

運がいいと感じている人は、努力の機会が増えるのに対し、運が悪いと感じている人はその機会が限られてしまいます。運がいいと信じている人は、努力をすれば次の契約を獲得するチャンスが高まると考えます。一方、運が悪いと感じる人は、どれだけ努力しても結果が出ないと思い込んでしまうことがあります。

実際には、運がいいと感じている人と運が悪いと感じている人が直面する出来事は、驚くほど似ていることが多いのです。しかし、その出来事への見方や感じ方、そして対応の仕方が大きく異なります。時間が経てば経つほど、この違いは結果に大きく影響してくるでしょう。

運がいいと感じる人は、自分にとってのプラスの自己イメージを持っています。そのため、困難な状況に直面しても、それを乗り越えるチャンスとして捉えることができます。一方、運が悪いと感じる人は、同じ状況でもネガティブに捉えがちで、行動を起こすのが難しくなることがあります。 このような考え方は、結果として自分の運命を大きく左右することとなります。

だからこそ、具体的な根拠がなくても「自分は運がいい」と自分自身を信じることが、前向きな行動や結果を生む鍵となるのです。運がいいと信じることで、自分の中のポジティブなエネルギーを引き出し、よりよい未来を手に入れることができるのです。

・他人のことも考える
他人への思いやりや協力の精神は、人間関係を豊かにし、私たちの周りにポジティブなエネルギーをもたらします。このような姿勢は、幸運を引き寄せる魔法のような要素とも言えるでしょう。他人をサポートし、共に助け合うことで、信頼や絆が生まれ、その結果として多くのチャンスや機会が生まれることがあります。

他人のよい点を見つけ、それを称賛することは、相手にとっても自分にとってもプラスの効果をもたらします。人は認められることで、自分の価値を感じ、さらに良い行動をとるようになります。そのようなポジティブなフィードバックのサイクルは、よい人間関係の土台となります。

運のいい人とは、ただ単によいことが起こる人ではありません。彼らは、他人のよい点を見つけ、それを称賛することで、自分自身の運をよくしているのです。また、他人からの助けやサポートを受けた時、心から「ありがとう」と感謝の気持ちを表現することで、自分の運をさらにアップさせています。

・目標や夢を自分なりに決める
成功を収める人々は、自分自身の目標や夢を明確に設定し、それに向かって努力します。自己のビジョンを持ち、計画的に進むことが、運を引き寄せる手段の一つです。

紙に書いた目標や夢を見たときも同じで、脳が実現後をイメージすると快を感じてドーパミンが分泌されます。そして「やる気」にかかわるドーパミンは、目標や夢の達成のための行動を促すのです。 目標や夢を紙に書いたら、頻繁にその紙を眺めるようにしましょう。紙を見なくても、自然と目標や夢の実現後をイメージできるような状態になるまで眺めつづけるのです。

夢を叶える人やセレンディピティーを持つ人は、自分の目標や夢に対して深い思考を持っています。彼らはその目標や夢が実現した未来を、日常の中で常に心の中で描いています。このような人々は、夢や目標に向かって進む過程で、多くの困難や障害に直面するかもしれません。

しかし、彼らの心の中には、その夢や目標が叶った時の喜びや達成感が常に存在しているのです。 セレンディピティーとは、偶然の幸運や意外な発見をする能力のことを指します。この能力を持つ人は、日常の中での小さな出来事や偶然の出会いからも、新しいアイディアやインスピレーションを得ることができます。彼らは、夢や目標に対する情熱とともに、日常の中でのさまざまな経験を大切にしています。

夢を叶えるためには、ただ目標を設定するだけでなく、その目標に向かって努力し続けることが必要です。そして、その過程での経験や学び、そしてセレンディピティーを活かすことで、夢や目標はより現実的になり、手の届くものとなるのです。

・祈る

毎日、毎朝、毎晩、心からのよい祈りを捧げる。これを続けていけば、脳はよい変化を遂げ「運のいい脳」になっていきます。

祈りやスピリチュアルな実践は、一部の人にとって運を活かす方法として重要です。信仰や精神的な実践は、希望や感謝の気持ちを高め、ポジティブなエネルギーを引き寄せることに寄与します。よい祈りを続けることで、脳内をポジティブに変化できます。運のいい人は敵対するや、迷惑をかけた人にも祈ることができる人なのです。

これら5つの特徴は、成功や幸運を引き寄せるために役立つものであり、著者はこれらの要素が運を活かす人々に共通しているものだと述べています。

運は、生まれつきの運命や運勢によって決まるものではなく、むしろその人の思考や行動パターンによって変化するものです。運のよい人はよりよく生きている人です。幸せだから運がよくなるという著者の指摘に共感を覚えました。運のいい人は自分の「脳を運のいい脳」に変えているのです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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