60歳からの仕事の壁 10年後も食える人、1年後すら危ない人(和田秀樹)の書評

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60歳からの仕事の壁 10年後も食える人、1年後すら危ない人
和田秀樹
青春出版社

60歳からの仕事の壁 (和田秀樹)の要約

成功の近道は、すでに成果を上げた人の行動を模倣することですが、現代では人と同じことをすることにもリスクが伴います。60点主義を心がけ、スピーディーな行動と柔軟な思考で、新しいチャンスを掴むことが重要です。時間を価値あるものとして捉え、フットワーク軽く行動し、他人と違う視点や方法を恐れない姿勢が、60代がこれからの時代を生き抜くための鍵となります。

老後を豊かにするために50代でやるべき3つのこと

10年後は保証されない時代になった以上、人と同じことを考え、人と同じことをやるほうがリスクなのです。 (和田秀樹)

人生100年時代を迎えた現代社会において、60歳は人生の終着点ではなく、新たな出発点となっています。私自身、今年62歳を迎えますが、日々進化するビジネスの最前線で活動を続けることで、心身ともに活力を維持できていると実感しています。

精神科医の和田秀樹医師は60代を豊かにするために、50代で以下の3つを準備することを提唱しています。
①他者とのつながり
立場を超えた人間関係の構築は、退職後の人生を豊かにする重要な要素です。50代は多くの場合、組織の中で一定の権限を持つ立場にありますが、その一時的な上下関係に囚われることなく、真摯な人間関係を築くことが大切です。たとえば、業界の研究会やセミナーなどに参加し、立場や年齢を超えた交流の機会を積極的に持つことで、退職後も続く貴重な人脈を形成することができます。

②趣味
生涯を通じて楽しめる趣味を見つけることは、心身の健康維持に大きく貢献します。50代のうちから、ガーデニング、読書会、音楽活動、ハイキングなど、自分の興味関心に合った活動を始めることで、退職後の生活にも彩りを添えることができます。これらの活動を通じて新たな仲間との出会いも期待でき、社会との繋がりを保つことができます。

③精神科医との良好な関係を築くことです。
50代は心身ともに大きな変化を経験する時期です。定期的なカウンセリングや相談を通じて、専門家の視点から自己理解を深め、将来への不安や課題に適切に対処する方法を学ぶことができます。また、予防的なメンタルヘルスケアとして、ストレス管理や生活習慣の改善についてアドバイスを得ることも有効です。

これらの準備は、単なる老後対策ではなく、より充実した人生を送るための投資といえます。特に、デジタル化が進む現代社会において、新しい技術や考え方を柔軟に受け入れながら、自身の経験や知恵を活かす姿勢が重要です。

60代以降も、社会との接点を持ち続け、学び続けることで、年齢を重ねることへの不安を希望に変えることができます。そして、これまでの人生で培った経験を活かしながら、新たな挑戦を続けることで、より豊かな人生を築いていく秘訣です。

また、成功への近道は、すでに実績を残した人々の足跡をたどることにあります。多くの人は独創性や独自性にこだわるあまり、第一歩を踏み出せずにいます。しかし実際には、成功者のアプローチを謙虚に学び、忠実に実践することこそが、確実な成果につながるのです。 成功者と自分には根本的な違いがあると考えてしまうと、それは永遠に乗り越えられない壁となってしまいます。

むしろ、同じ方法論を実践すれば同じような結果が得られると信じ、成功事例を深く研究することが重要です。ただし、この学びは単なる知識の蓄積で終わってはいけません。 多くの人々は新しいアイデアを考え、仮説を立てるところまでは行きますが、そこで立ち止まってしまいます。

しかし、実行を伴わない知識やアイデアは、砂上の楼閣にすぎません。成功者の行動を実際に真似て実践することで、その過程で得られる気づきや学びが、将来の成功への確かな礎となるのです。 この実践的なアプローチは、短期的な成果だけでなく、長期的な成功への道筋を示してくれます。

10年先を見据えた収入の基盤を築くためには、すでに実証済みの成功モデルを自分のものにしていく必要があります。そのためには、謙虚な姿勢で学び、実践し、必要に応じて軌道修正を行いながら、着実に前進していくことが求められます。

成功者の行動を模倣することは、決して創造性や独自性を否定するものではありません。むしろ、確立された方法論をマスターすることで、その先にある独自の展開への足がかりを得ることができるのです。すでに実証された成功のパターンを基礎として、そこから自分なりの発展や応用を考えていくことで、より確実な成功への道を歩むことができます。

満点主義ではなく、60点主義で仕事をしよう!

仕事は、60点主義のほうが生産性が上がります。満点主義者の自覚がある人は、いますぐ考え方を切り替えましょう。

現代のビジネス環境において、60点主義のアプローチが成功への近道となっています。完璧を求める満点主義者と比較して、60点主義者は柔軟性とスピードを備え、多様な業務をこなす能力を持っています。彼らは仕事を選り好みせず、幅広い業務に対応できる適応力を持ち合わせているのです。

特に昨今のように変化の激しいビジネス環境では、この適応力が大きな武器となっています。 納期とクオリティのバランスにおいて、60点主義者は優位性を発揮します。ビジネスの現場では、完璧な成果物よりも期限内での納品が重視される場合が多く、その点で60点主義者は効率的な仕事の進め方を実現しています。

この特性は、特にプロジェクトベースの業務において、大きな価値を発揮します。期限を守りながら、必要十分な質を確保する能力は、現代のビジネスパーソンに求められる重要なスキルとなっています。 さらに注目すべきは、60点主義者の学習能力の高さです。新しい業務に直面した際、彼らは柔軟な思考で対応できます。満点主義者が量的な努力に執着する一方で、60点主義者は質的な改善の可能性を模索する傾向があります。

例えば営業活動において、満点主義者は訪問件数を増やすことに固執しますが、60点主義者は訪問の質や方法の改善を考えます。この思考の違いは、長期的な成果の差となって表れてきます。

フットワークの軽さを保つことも、ビジネスの成功には欠かせません。年齢に関係なく、誰もが自分を変えることができ、たとえ資本や時間が限られていても、自ら行動を起こすことは可能です。ひとつの考えに固執せず、柔軟な発想で物事に取り組むことで、新たな可能性が広がっていきます。

世界経済が停滞期にあっても、積極的にアクションを起こす人々は、常に新たな機会を見出しています。この積極性は、不確実な時代を生き抜くための重要な資質となっているのです。

成功者に共通する特徴として、時間の使い方の上手さが挙げられます。自分の1日を時給換算して過ごすことで、効率的な業務の優先順位付けが可能となります。また、必要な情報は躊躇なく投資し、独自の視点で判断を下す勇気も必要です。気になる本は迷わず購入し、必要な箇所を集中的に読むことで、効率的な知識の吸収が可能となります。

さらに、成功への道のりでは、時として一匹狼になることも必要です。周囲と同じ行動を取り続けていては、現状維持に留まってしまう可能性が高いのです。人と異なる方法を模索し、時には周囲から理解されないような発想にも価値を見出すことが、突破口につながることがあります。情報収集と実践のバランスを取りながら、自分なりの道を切り開いていくことが重要です。

このように、60点主義という考え方は、単なる仕事の効率化だけでなく、人生全体をより豊かにする可能性を秘めています。完璧を求めすぎず、かといって妥協するわけでもありません。適度なバランス感覚を持ちながら、新しいチャレンジに挑戦し続ける姿勢が、現代のビジネス社会では求められているのです。

日本社会において、成功は努力次第で誰にでも手の届くものとなっています。その可能性に気付き、実践することで、より充実したビジネスライフを送ることができます。

スピード重視の60点主義は、持続可能なキャリア形成と、充実した人生の両立を可能にする考え方として、今後ますます注目を集めていく考え方です。

ナンバーワンになるために必要な4つのこと

ナンバーワンになれる人の絶対条件は、「時間の使い方がうまいこと」上流に昇る力をどう養うかというと、4つのコツがあります。
・お金に換算して考える
・本はとりあえず買う
・一匹狼になる
・バカなことを考える です。

ナンバーワンになれる人の絶対条件は、「時間の使い方がうまいこと」です。時間は限られた資源であり、それをどのように使うかで人生の方向性が決まります。成功する人とそうでない人の違いは、時間を無駄にせず、自分の成長につながることに投資できるかどうかにかかっています。

上流へと昇る力を養うためには、いくつかの重要なポイントを意識することが求められます。 まず、「時間をお金に換算する」という考え方が欠かせません。自分の1日の労働を時給換算することで、限られた時間の価値を意識することができます。

例えば、自分の時給が3000円だとすると、それ以下の価値しか生まない作業に多くの時間を割くことは、非効率的な行動といえます。何かを選択するときに、「この作業は自分の時給に見合っているか?」と考えれば、自然と優先順位をつけられるようになります。時間を有効に使うためには、「やるべきこと」と「やらなくていいこと」をしっかり分けることが重要です。

次に、「気になる本はとりあえず買う」という姿勢を持つことも大切です。本は知識の宝庫であり、成功のためのヒントが詰まっています。しかし、すべてのページを読む必要はありません。重要なのは、自分にとって価値のある情報を素早く見つけ、吸収することです。興味を持った本を手に入れ、必要な部分だけを読んで知識を得ることが、効率のよい学び方になります。

私も興味を持ったテーマがあると、すぐに本を手に取り、インプットとアウトプットを繰り返しながら新たな知識を身につけるようにしています。日経の書籍広告や新聞の書評を参考に本を選び、さらにWEBの書評記事も活用しながら、自分に必要な一冊を見つけるよう心がけています。

さらに、「一匹狼になる勇気」を持つことも、大切な考え方です。周囲に流される生き方では、現状を維持することはできても、飛躍的な成長を遂げることはできません。多くの人は、仲間と同じ行動をとることで安心感を得ますが、成功を目指すのであれば、あえてその枠から抜け出すことが必要です。

周囲に迎合せず、自分の価値観に基づいて行動することで、独自の道を切り開くことができます。トップを目指すためには、他人と違う選択をし、自分だけの戦略を持つことが重要です。

そして、「バカなことを考える」という柔軟な発想が、新たな道を切り開く鍵となります。常識にとらわれた発想では、現状を大きく変えることはできません。

一見すると突飛なアイデアや、周囲から「そんなことは無理だ」と笑われるような発想が、成功へとつながることは少なくありません。特に、固定観念に縛られず自由に発想することができる人は、新しいチャンスを生み出す可能性が高くなります。

過去の偉大な成功者たちも、多くは常識を疑い、周囲の批判を受けながらも、自分の信じる道を進んだ結果、成功を手に入れました。 日本社会では、家柄や生まれ持った才能だけで人生が決まるわけではありません。誰でも努力次第で上を目指し、ナンバーワンになることができます。

そのためには、日々の時間の使い方を意識し、学びを惜しまず、自分の道を信じて突き進む姿勢が求められます。せっかくそのチャンスがあるのなら、それを最大限に活かし、豊かな人生を手に入れることを目指しましょう。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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