なぜ、クリエイティブな人はメンタルが強いのか? (板生研一)の書評

woman riding on swing during sunset

なぜ、クリエイティブな人はメンタルが強いのか?
板生研一
クロスメディア・パブリッシング

なぜ、クリエイティブな人はメンタルが強いのか? (板生研一)の要約

リトルC、すなわち日常の小さなクリエイティビティは、ウェルビーイング、つまり幸福感や満足度を向上させることがわかっています。定型的な仕事にちょっとした工夫を加えることや、人に気づかれない小さな新しいアイデアを考えて実行することも、クリエイティビティの一環です。リトルCは、意識することで誰でも実践可能です。

ウェルビーイングを高めるクリエイティブのリトルCとは?

クリエイティブでいることができれば、メンタル不調にならないと私は考えています。さらには、クリエイティブでいることができれば、働く喜びを実感し、人生を前向きに捉えられ、ひいてはウェルビーイング(幸福)につながると考えています。 (板生研一)

現代社会のストレスやプレッシャーに負けず、仕事で成果を出し、充実したプライベートを実現するためには、効果的なメンタルマネジメントが必要です。ただし、消極的なアプローチでは不十分です。仕事に情熱を持ち、充実感を得るには、クリエイティビティが欠かせません。

仕事に没頭し、やりがいを感じるためには、クリエイティビティが不可欠です。情熱を持って仕事に取り組み、新しいアイデアを生み出すことで、仕事に深く没頭し、達成感や充実感を得ることができます。

本書の著者の板生研一氏によると、「クリエイティビティ」とは必ずしも大きなアイデアを生み出すことだけを指すわけではないと言います。日常のルーティンな仕事に小さな工夫を加えたり、他人がほとんど気づかないような小さな新しいアイデアを思いついて実行することも、立派なクリエイティビティの表れです。このようなリトルCと呼ばれる小さなクリエイティビティは、意識次第で誰でも実践できるものです。

アメリカの心理学者ジェームス・カフマン博士が提唱した「4C理論」は、クリエイティビティを4つの異なるレベルに分類しています。
・ビッグC(Big C):このレベルの創造性は、天才に見られるもので、社会に大きな変革をもたらすような革新的な創造性です。しかし、このレベルの創造性は、特別な才能を持つ一部の人に限られています。

・プロC(Pro C):専門家やプロフェッショナルが持つ創造性で、シェフ、デザイナー、伝統工芸の職人など特定の分野で高い技術を持つ人々が示す創造性です。長い訓練と実践を通じて培われ、時にはビッグCへと発展する可能性もあります。

・リトルC(Little C):日常生活で見られる創造性で、他人のために役立つアイデアや解決策を生み出すものです。このタイプの創造性は、努力次第で誰もが発揮できます。

・ミニC(Mini C):個人の学習過程で見られる創造性で、新しい発見やアイデアが含まれます。子どもが勉強中に体験するような、個人的な洞察がこれに当たります。この創造性は個人内で起こるため、外部からは認識しにくい場合があります。

これらの4つのクリエイティビティのタイプは、人々が創造的なプロセスにどのように関わるかを示しています。メンタルマネジメントに小さなクリエイティビティ(リトルC)の実践を加えた、「クリエイティブ・メンタルマネジメント」こそが、私たちのウェルビーイングを高めるためには必要だというのが、著者の主張になります。

日常生活や仕事の中で私たちは、リトルCを発揮することができます。これは、日々の繰り返しの中で効率を上げたり、新しい方法を見つけたりする小さな工夫やアイデアを指します。リトルCは大きな変革ではないかもしれませんが、重要な役割を果たします。日々の小さなアイデアや工夫は積み重なり、大きな変化を生むことがあります。

また、日々の創造性を育むのにも役立ちます。 リトルCを実践するためには、柔軟な思考と好奇心が必要です。自分の仕事や生活に疑問を持ち、改善策を考えること、他人の意見やアイデアを取り入れることが重要です。これにより、多様なアイデアが生まれます。

リトルCは、誰もが持つ力で、小さなアイデアや工夫を通じて自分自身や周囲の環境を改善することができます。大規模なイノベーションを生み出すことは難しいかもしれませんが、リトルCの実践は誰にでも可能です。

私の経験に基づいて言えば、毎日の書評ブログの更新はリトルC、すなわち日常的なクリエイティビティの良い例です。読書とブログの執筆というルーチンは、私の幸せを増進させています。この日々の習慣から、新しい出会いや読者からの感謝の言葉が生まれ、それが私のウェルビーイング、つまり全体的な幸福感や満足度にプラスの効果をもたらしています。

小さな成功体験(リトルC)を積み重ねることで、次第により大きなクリエイティビティを発揮する意欲が高まります。これが成果につながると、自信が生まれ、やりがいのある仕事生活が実現します。このようなポジティブなサイクルは、メンタルの健康を促進し、仕事のやりがいを深めます。

また、このプロセスは他者にも認識されるため、新たな出会いや機会の創出につながることがあります。クリエイティブな人々は、このような経験を通じて、仕事における自信と満足感を育み、精神的な強さを獲得しています。リトルCの積極的な実践は、仕事だけでなく、個人的な発展にも貢献する重要な要素なのです。

リトルCを活用することで、私たちは日常生活の中で自己実現を果たし、より充実した生活を送ることができるのです。

リトルCを実践しよう!

アメリカのノーステキサス大学の研究者たちが行った26の研究のレビューによると、日々の小さなクリエイティブな行動(リトルC)は、私たちのウェルビーイング(幸福度)を向上させる効果があることが明らかになりました。

重要なのは、クリエイティブな発想を行動に移すことです。たとえば、いつもと違うお店でランチをする、新しいメニューを試す、未知の料理に挑戦するなどの行動が、自信や達成感を高め、自己実現につながります。

リトルCは、仕事のやりがいや個人のウェルビーイングに重要な役割を果たします。これを発揮するための基盤となるのが「メンタル・リソース」です。特に「ポジティブ感情」と「活性」が重要であり、これらが整っているとリトルCを発揮しやすくなります。その結果、熱中や没頭、仕事のやりがいへとつながるのです。

このことから、日常の小さなクリエイティビティを通じて、私たちの全体的な幸福感が向上することが分かります。

リトルCは、誰の許可も必要なく、自分の判断で即座に実践できるものです。これらの行動は自己完結的であり、相手の反応を通じてその結果が可視化されます。このような小さな行動は、時に感謝の言葉やフィードバックを得ることで、その効果や影響を具体的に感じることができます。

リトルCは、大きな変革や革新とは異なりますが、それでも重要な存在です。何事も小さな一歩から始まります。小さなアイデアや工夫が積み重なることで、大きな変化が生まれることもあります。

クリエイティブ・メンタルマネジメントの基盤として、「ポジティブ感情」の増加が重要です。ポジティブ感情には、視野を広げ、選択肢を増やし、身体の回復を促進し、ストレスを緩和する効果があります。これを育むためには、以下のような習慣を取り入れることが効果的です。

・今を味わう:注意を散漫にせず、現在の瞬間に集中し、その瞬間を味わうこと。
・姿勢と歩行:普段の姿勢や歩行スピードに意識を向けること。
・ストレスに対するマインドセット:ストレスへの対応方法を見直し、マインドセットを変えること。
・感情の発散:感情を表現する機会を持ち、積極的に笑うこと。つくり笑いやかわいい写真で微笑むことも効果的です。
・不安のコントロール:孤独や座りがちな状況を避け、不安を書き出したり、解釈を変えたりすること。
・マインドフルネス瞑想:マインドフルネス瞑想を取り入れ、心の平穏を保つこと。

これらの習慣を取り入れることで、ポジティブ感情を増やし、メンタル・リソースを充実させることが可能です。これにより、クリエイティビティの向上やメンタルマネジメントの向上につながります。

また、リトルCは日常の中での創造性を養うことにも繋がります。些細なアイデアを考えることで、常に新しい視点や発想を持つことができます。 リトルCを実践するためには、柔軟な思考や好奇心が必要です。自分の仕事や生活に対して常に問いかけ、改善策を考えることが大切です。

他の人の意見やアイデアを積極的に取り入れることも重要です。他の人とのコラボレーションや情報の共有によって、より多様なアイデアが生まれることがあります。

リトルCを日常的に実践することで、仕事のやりがいが高まります。リトルCとは、仕事に深く没頭し、時間を忘れるほどの集中状態、「フロー」を経験することを指します。この状態を実現するためには、自己のスキルを磨き、やや難易度の高いタスクに挑戦することが重要です。

また、クリエイティビティを育むためには、4つの行動特性に注意を払うことが大切です。保存、挑戦、拡張、環境という特性に焦点を当てることで、より創造的な仕事ができるようになります。例えば、「環境」に注目すると、作業場所をカフェや駅ナカオフィス、ワーケーションなどに変えることで、新鮮な刺激を受け、集中力やクリエイティビティを向上させることができます。

良質な睡眠がクリエイティビティを向上させることが実験を通じて明らかになりました。レム睡眠、ノンレム睡眠、そしてパワーナップ(昼寝)を経験したグループは、クリエイティビティのスコアが最も高くなることが確認されています。これは、レム睡眠中に脳内で関連性のない情報が統合されやすくなり、結果として連想力が高まり、クリエイティビティの向上に寄与するとされています。

クリエイティブ力を高めるためには、空白の時間、つまり「余白」を持つことが重要です。日常の忙しさから離れて、何も予定のない自由な時間や、自己と向き合う時間を意識的に作り出す必要があります。 このような時間は、私たちが自由に思考し、アイデアを拡張するのに役立ちます。この「無意識の時間」は、新しいアイデアやクリエイティブな思考の源泉となります。

クリエイティビティを刺激するためには、映画、音楽、読書などのエンターテインメントを楽しむことや、自然の中で過ごす時間も有効です。これらの活動は心をリフレッシュし、新たなインスピレーションをもたらします。

また、感謝の気持ちを持つことは、心の平穏を保ち、創造的な思考を促進する上で重要です。このブログでもお馴染みの感謝日記を書くことは、日々の幸せに気づき、ポジティブな心の状態を保つのに役立ちます。感謝の気持ちを持つことで、心に余裕が生まれ、クリエイティブなアイデアが湧きやすくなります。

リトルCは、誰もが持つことができる力です。私たちは日常の中で、些細なアイデアや工夫を通じて、自分自身や周囲の環境をより良くすることができます。ビッグアイデアを生み出すことは難しいかもしれませんが、リトルCを実践することは誰にでも可能です。自分の能力や創造性を信じて、日常の中で小さなクリエイティビティを発揮してみましょう。

本書にはウェルビーイングになるための方法や理論が数多く紹介されています。幸せになるための行動を理解し、それを実践することで、確実に幸福度を高められます。

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