アンカリング(Anchoring)とは、認知バイアスの一種であり
提示された特定の数値や情報が印象に残ってしまい
それが基準点(アンカー)となり、判断に影響を及ぼすことを意味します。
このアンカリングを上手に使うことが、あなたの肥満を防いでくれるかもしれません。
ビジネスコンサルタントのトム・ラスは、食事の際に大勢でオーダーすると
ついつい余計に食べしまいがちだと言います。
座らない!: 成果を出し続ける人の健康習慣(トム・ラス著)には
驚くべき数字が紹介されていました。
2人で食事をすると、1人で食事をする時より
35%余計に食べてしまうそうです。
5人を超えると、75%以上も余計に食べてしまいます。
7人以上になると、なんと食べる量は96%も増えるのだそうです。
友人と一緒にいると、自分で思っている以上に社会的影響を受け
ついつい、食べ過ぎてしまうのです。
7人以上の会に参加したら、いつもの倍ぐらい食べる計算になります。
これでは、ダイエットを成功させられるわけがありません。
いくら、一人で頑張ってダイエットをしていても
仲間と会って、楽しい食事をすることが、逆に悪い習慣になってしまうのです。
友達に会いすぎることが、あなたの体重を増やしてしまうかもしれないのです。
では、ダイエットを成功させたい!
友達にも会いたいという時には、どうすれば、良いのでしょうか?
人間は、最初に耳にした情報に反応します。
これがアンカーになり、あとの判断に影響を及ぼすのです。
飲み屋で「とりあえずビール」とオーダーが入ると
ビールが選択肢の基準になり、他者もそれに追随してしまいます。
食事も同じで、最初のオーダーがアンカー(基準)になり
グループ全体の食事がここから決まっていってしまうのです。
もし、あなたがダイエットをしているなら、最初にオーダーをすべきなのです。
肉ではなく、野菜中心の健康的な料理をオーダーし
周りにやんわりとプレッシャーをかけるのです。
健康的な料理がオーダーされれば、そのテーブルでのオーダーがヘルシーな料理になり
たとえ、食べ過ぎたとしても、摂取カロリーを減らせる可能性があります。
また、飲み物もノンアルコールドリンクをオーダーすることで
カロリーを減らしたり、追加の食事のオーダーを減らす効果も期待できます。
飲んだ時に食べたくなる料理は、油と塩が多めのメニューになりがちです。
目の前にフライドポテトやコロッケが出てきたら、我慢するのは大変です。
大皿などから料理を大量にとることで、食べ過ぎてしまい
ダイエットが水の泡になってしまうのです。
それを避けるためには、やはり、自分がアンカーになるべきなのです。
周りの友人を健康にするぞ!くらいの意気込みで
料理やドリンクをオーダーしてしまうのです。
あるいは、お店選びの段階から、健康的なお店を選択するのもよいかもしれません。
和食や野菜・魚が美味しい居酒屋を最初から選んで
カロリーの高い食事を食べないようにしてしまうのです。
こう考えると実は、賢いダイエットは、店選びから始まっているのです。
ダイエットの際に、アンカリングの考え方を取り入れて
自分から積極的にオーダーするようにしてみましょう。
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