小山薫堂氏の考えないヒント―アイデアはこうして生まれるの書評

アイデア体質をつくるために効果的なトレーニングの一つが、僕が「勝手にテコ入れ」と名付けている習慣です。(小山薫堂)


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「勝手にテコ入れ」によって、アイデア体質に生まれ変われる!

小山薫堂氏の考えないヒント―アイデアはこうして生まれるの中に、「勝手にテコ入れ」というアイデアの作り方が紹介されています。自分の目の前の事象をよくするために勝手にアイデアを考え、テコ入れするのです。このテコ入れを習慣化すると脳が鍛えられ、アイデア体質に生まれ変われると言うのです。たとえば、レストランに行ったら、その店にぴったりのいいメニューを考えて、お客さんへの紹介の仕方や、雑誌への売り込みの仕方まで考えるようにするのです。

「ここをこうやったらもっとよくなるのに」と感じることは、何かを発想したり思いついたりするのに、一番いいモチベーションになるんです。

ありとあらゆる仕事について、どうすればもっとよくなるかを考え、「テコ入れ」していると世の中に貢献できるアイデアを生み出せます。日常をもっと面白くできれば、世の中をワクワクなもの変えられます。目の前の人を幸せにするために頭を使ううちに、アイデア体質に生まれ変われるのです。

私も広告会社時代にTVCMや電車の広告を見るたびに、「勝手にテコ入れ」をしていました。広告のターゲットは誰か?メッセージは面白いか?ストーリーが語られているか?などを考えながら、頭の中で一人会議を行っていました。確かに、目の前のことに集中し、考えることを習慣にするとアイデアが生まれるようになります。頭の中の情報と情報を組み合わせることで、斬新なアイデアが浮かぶようになるのです。

 

「偶然力」でアイデアを生み出そう!

アイデア体質になるのに、もう一つ大切なのは、「偶然力」をつけることだと思います。僕は「偶然」という言葉が好きです。「偶然」って、すべては「必然」だと思うからです。人との出会いとか、きっかけとか、あとになってみると、「この人とは出会うべくして出会ったんだな」とか「自分にとって大事なこの仕事も、きっかけはこんな小さいことだったんだ」と思うことがよくありますよね。多分、何の意味もない偶然というものは、実はありえない。すべては必然に向かった偶然なんだと思うんです。偶然が偶然を呼び、つながっていく。この「偶然の連鎖」を起こす力が、「偶然力」です。

偶然の連鎖の「偶然力」を鍛えると頭の中の情報が結びつき、良いアイデアが生まれます。偶然が偶然を呼び、つながっていくことで、結果を出せるアイデアが浮かびます。私は異なる業界の人や自分とはタイプの違う人とできるだけ会うようにしています。自分とは異なる考え方に触れることで、多くの気づきが得られ、情報を脳にストックできます。本屋をぶらついて、自分の興味のない本を手に取り、新たな情報を手に入れると脳が刺激されます。自分の知らない街や海外に行くことも効果があります。好奇心を持って、多様な体験を積極的にすることで、より多くの情報が組み合わされ、アイデア体質になれるのです。

小山氏は「一つのことだけやっていてもダメだ」と述べています。

僕は普段、テレビの仕事をしたり、ラジオのナビゲーターをしたり、レストランのプロデュースをしたり、小説を書いたりと、いろいろな仕事をしています。そうすると、いろいろなチャンネルを持っていることによって、アイデアの化学反応が起こります。一見関係のなさそうなこっちの人とあっちの人を結びつけたり、こっちのアイデアとあっちのアイデアを結びつけたりすることで、新しいアイデアが生まれる。それがアイデアの化学反応です。

様々なことに顔を突っ込んでいるうちに、アイデアの幅が広がります。目の前の打ち合わせから、別の仕事のアイデアを思いついたり、新しい方向のアイデアがひらめいたりします。なるべくいろいろな仕事を広範囲にわたってするのは本当におすすめです。本業以外の副業を持つことが、自分の可能性を広げてくれるのです。私も独立して様々な会社と関わることで、アイデアが以前より浮かぶようになったので、この小山氏のアドバイスには共感を覚えました。日々、積極的に動いて、アイデアの化学反応を起こしましょう!

僕はアイデアは「人」そのものだとも思っているので、広く浅く、いろいろなところに首を突っ込んで、多種多様な人に会うことも大事だと思います。「広く浅く」というのは、いつも第三者の目線で面白いものを探していたいという気持ちの表れでもあります

ひとつのところに根を張ったり、一人で仕事をしているとアイデアの泉は消えてしまいます。そうならないためにも、自分の世界を絶えず広げる必要があります。世の中をほんの少しよくするために、新しいアイデアを生み出すようにしましょう。

まとめ

日常を楽しくしたり、人に貢献するためには、面白いアイデアが欠かせません。自分の知識や体験を組み合わせ、偶然力を鍛えることで情報のつながりが強化されます。「勝手にテコ入れ」を習慣にすることで、考える力が養われ、よいアイデアが生まれるようになります。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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