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幸運学 不確実な世界を賢明に進む「今、ここ」の人生の運び方
著者:杉浦正和
出版社:日経BP
本書の要約
運のよい人は大量に行動を続けます。1度の失敗にめげず、日々、チャレンジを繰り返します。ITのプロダクトのように、まずはトライアルを始めるようにしましょう。自分を永遠のベータ版と捉え、日々アップデートすることで、成功する確率を高められます。
運がよい人が大量行動する理由!
運を呼び込む最も単純な方法は「めげずに何度でもトライすること」です。
5%しか成功しないことを、100回トライした場合、「少なくとも1回」は成功する確率を見れば、チャレンジし続けることの重要性を理解できます。この数字から行動する勇気をもらえるはずです。成功の確率が5%なら、失敗の確率は、100%−5%=95%。ここから全敗する確率は、95%を百回掛けた数字の0.59%が導けます。少なくとも、1回は成功する確率は100%−0.59%で、99.41%になります。100回行動すれば、99%以上の成功確率があるのですから、失敗を恐れずに行動を続けるべきです。1回あたりの成功確率が低い場合でも、何度も繰り返していけば、極めて高い確率でいつかは成功できることを運のよい人は理解しています。
幸運を自分のものにしたいのなら、試行の回数を増やすことです。あきらめずに何度もめげずにやるようにしましょう。実際、私の周りでも大量に行動している人は運がよく、成功しています。
では、大量行動するためには、どうすれば良いのでしょうか?著者は以下の2つの答えがあると言います。
1、 「失うものはたいしてない」ことを理解すること 。「失うものがないのに、やっていないのは、もったいない」ことに気づくこと
2、「とりあえず、小さなトライアルからやってみる」こと。「めげずにやり続けてみる」こと
ダメ元で試行回数を増やすことなら、誰にでもできるはずです。めげずに行動を続けるというシンプルなルールが成功のために必要なことなのです。まずは、目標を明確にし、小さなトライアルからスタートしてみましょう。
自分を永遠のベータ版にして、アップデートを続けよう!
ロボットや人工知能がめげないのは「気」がないからです。そう考えると「淡々と自動的に」行うことが大切だとわかります。人間でいうと「癖にする」ことが対処法の一つになります。 問題は「気」だとわかっているのですから、気には気で対処できるかもしれません。そうであれば、自分は運が良い、と信じることも効果的です。
めげずに試行回数を増やすためには、運のよさを信じることが大事なのです。私は毎朝、自分が運がよいというアファメーションを行い、レジリエンスを鍛えています。昨日の行動を振り返り、よかったことにフォーカスし、感謝することで、行動するモチベーションを高めています。
また、「より良い試行」も重要です。失敗したときには、あきらめるのではなく、しっかりとその理由を考えるようにしましょう。そのうえで次のような計画をつくります。なぜうまくいかなかった?かを自問し、準備不足だとわかれば、計画を練り、タスクを整理します。自分に至らないところがあったなら、それを修正するのです。自分のせいにして落ち込んだり、面倒くさがったりせず、試行の質を少しずつ高めながら、試行回数を増やすことで、やがては結果を出せる様になります。
また、修正ではなく、更新するというマインドセットを取り入れるとよいと著者は指摘します。「修正」には「本来あるべき姿にする」という意味があります過去に対する否定が含まれています。一方、「更新」は、今日より明日、明日より明後日、とより良くしていくニュアンスがあります。
べータ版を現実の中で運用し、現実に揉まれながらアップデートしていくことは、文字通り、運を良くすることになります。試行回数を増やし、成功からも失敗からも学び、日々更新し、日々向上する。
ITの製品をリリースする様に、自分を永遠のベータ版にして、日々アップデートすると決めれば、失敗が強くなります。自分の中のバグを見つけ、アップデートを続けましょう!
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