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ビジネススキル・イノベーション 「時間×思考×直感」67のパワフルな技術
著者:横田尚哉
出版社:プレジデント社
本書の要約
成長したければ、過去からのトレンド思考をやめ、ゼロベース思考を取り入れるべきです。過去を起点にするのをやめ、未来から逆算して目標を設定することで、大きな力が働きます。未来と現実のギャップを埋めることで、新たなアイデアや行動する勇気をもらえます。
成長したければ、ゼロベース思考を取り入れろ!
目標設定において大切なのは、トレンド思考ではなくゼロベース思考です。過去を捨てて、未来だけを見て目標を立てるのです。ゼロベース思考で目標設定すると、目標地点と現時点が輪、ゴムでつながります。過去に引き戻す力は作用しません。むしろ目標地点への道筋から外れる行動をしたら、目標地点のほうに引っ張る力が働きます。(横田尚哉)
横田尚哉氏のビジネススキル・イノベーション 「時間×思考×直感」67のパワフルな技術の書評を続けます。多くの人は目標を設定する時に、過去の延長線上で考えますが、これでは結果を出せないと著者の横田和明氏は言います。
去年は100で、今年は110だったから、来年はきっと120だろうという目標設定のやり方は、目標の達成を阻害する要因になるのです。過去からのトレンドに沿って目標を設定すると、意識は過去に残ります。過去のトレンドに引っ張られると成長を限定してしまいます。成長したければ、過去からのトレンド思考をやめ、ゼロベース思考に切り替えましょう。
トレンド思考の原点は過去にあり、現時点はつねにプラスの状態です。プラスは安心を生みますが、現状の満足しがちで、成長を止めてしまいます。一方、ゼロベース思考は原点が未来にあります。現地点はマイナスの状態なので、ここから這い上がるための工夫や努力が生まれます。
未来の理想の状態を決め、現実とのギャップを埋めることで人は成長できます。過去という成功体験や重荷を思いきっり捨てることで、人は行動できるようになるのです。自分を追い込むためにも、ゼロベース思考を取り入れてみましょう。
未来思考のためには、過去を捨てる勇気が必要!
トレンド思考とゼロベース思考は、過去思考と未来思考と言い換えることもできます。
過去思考は、いま起きている現象を「結果」ととらえて、その現象が起きた「原因」を探るところからスタートします。過去をさかのぼって原因らしきものが見つかれば、それを是正する方法を仮説として立てて、改善を試みます。
しかし、この過去からの仮説検証法にはデメリットがあります。
1、時間とお金がかかる
一度の仮説検証で最適な解を導き出せればいいのですが、そんなに現実は甘くなく、簡単に結果が出るわけでありません。検証には時間やお金がかかりますから、ベンチャーにはこの方法は向きません。
2、仮説が事例的・経験的になりやすい
過去をさかのぼって原因を探るため、それを是正するための方法も、過去の経験値に引きずられます。このやり方だと、改善はできても、新しいものは生まれません。
未来思考では、いま起きている現象を、ある「目的」を達成するための「手段」として位置づけます。目的は「何のため?」という問いかけによって明確化します。「なぜ?」が過去思考の本質なら、未来思考の本質は「何のため?」です。この質問を繰り返すと、いま取りかかろうとしていることの真の目的が明確になります。
「何のため?」を繰り返すと目的が明確になり、未来のビジョンが生まれます。ビジョンが見えたら、そこに近づくための手段を考えます。今までの方法や人脈にこだわるのをやめ、イノベーションを起こすためのアイデアを徹底的に考えるのです。
達成するため手段も未来的、創造的でよいのですから、様々なアイデアを出しましょう。 未来は過去のトレンドの延長線上にはないのですから、勇気を持って新たなチャレンジをするのです。課題を解決できる人をピックアップし、新たな出会いをデザインすることで、予期せぬケミストリーが生まれます。
未来を考える際には、一旦過去を捨て、ゼロベースでアイデアを絞り出す必要があります。過去の常識に囚われずに、未来とのギャップを埋めるための方法を試してみましょう。
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