小飼弾氏の本を遊ぶ 働くほど負ける時代の読書術の書評

書籍というのは学ぶに値する生き残った先生ではないでしょうか。テレビが来てもネットが来ても、まるでなくなる気配はありません。それどころか「電子書籍」という形でネットにも根付いていますし、電子抜きの書籍であれば電池が切れる心配もありません。『華氏451度』の本が忌むべきものとされた世界はついに来なかったのです。読書こそ、モビリティの世界における歩行なのです。(小飼弾)


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変化するために読書をしよう!

小飼弾氏の本を遊ぶ 働くほど負ける時代の読書術を読了しました。中学校で学ぶことを拒否した小飼氏は本との対話を繰り返すことで、多くの知識と体験を吸収し、自分の人生を面白くします。大検に高校一年で受かり、アメリカの大学に進学し、その後はベンチャーの取締役として活躍しますが、その実績を作れたのも読書のおかげだというのです。読書は人間を進化させる強力な武器なのですから、本を読むことを習慣にすべきです。

大前研一氏は人間が変わるためには三つの方法があると次のように述べています。

人間が変わる方法は3つしかない。1つ目は時間配分を変えること。2つ目は住む場所を変えること。3つ目は付き合う人を変えること。どれかひとつだけ選ぶとしたら、時間配分を変えることが最も効果的。

実は本を読むということは、この3つのすべてに該当する行為だと著者は指摘します。
1、本を読むということは、その本の著者と会話するということ、つまり付き合うということです。
人間は読んでいる本の影響をてきめんに受けます。どんな本を読むかということは、まさに付き合う相手を選ぶのと同じことなのです。
2、実際に場所を変えようと思ったら引っ越ししたり転職をしたりしなければならないので大変ですが、本ならそれが手軽にできます。
本を読めば、たとえ自分の体は同じ場所にいても、すでに頭の中は違う場所へ旅立てます。著者の体験をなぞることで多くの場所に出かけることができ、さまざなことを経験できます。
3、ゲームやネットやSNSに費やす時間を読書にあてるようにすれば、時間の使い方も変わる。
自分の時間の使い方を一旦見直してみましょう。私は日々の細かい時間を大切にするようになりました。隙間時間や待ち時間にはKIndleを開き、1ページでも本を読むようにしています。多くの人はテレビやSNSの時間を少し、削ることで相当な変化を起こせます。

小飼氏は読むべき本を固定させないようにすべきだと言います。

ときには付き合う人、つまり読む本を思い切って大きく変えることは非常に重要です。すでにある程度たくさん本を読んでいる人であれば、まったく読んだことのない、別系統のジャンルを読んでみるのもーつの手です。本に関しては、できるだけ多く浮気をしてみてください。いつも自分の仕事に関する専門書ばかり読んでいる人であれば、歴史の本を読んでみるとか、小説ばかり読んでいる人は、数学の本を読んでみるとか。

同じ著者の本だけを読んでいると、本を読んでいるつもりが、いつの間にか「本に読まれている」状態になります。著者の主観に染まってしまい、自分で考える能力を衰えさせてしまうのです。自分の頭で考えることのできる思考力を養うための読書のはずが、著者のコピーになってしまっては意味がないのです。世界を広げるために、小説や世界史、地理や哲学の本を読むようにしましょう。自分の可能性を広げるためには読書の幅を広げるべきです。私も最近はビジネス書ばかり読んでいたので、小飼氏の言葉に刺激を受けました。ブログを書き終えたら、本屋に向かい、新たな著者との出会いを楽しむようにします。

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物語を積極的に読もう!

よくできた物語は、世界の整合性に関して周到な配慮をしています。たとえばいくらファンタジーでも、同じ物語の中では、同じ物理法則が通じているはずです。それなのに配慮が足りない作品は同じ物語の中で、あるところでは法則Aが成り立っているのに、別のところでは法則Aが成り立たないというようなことが起こる。これでは物語をぶち壊しにしてしまう。こうしたすみずみまで作者の配慮が行き届いた物語に没入していくうちに、自分で世界を構築することができるようになります。

小説を読むことで、ストーリーを紡ぐ力を養えます。良い小説は緻密に書かれています。また、著者の知識や体験が詰め込まれていることが多いので、一冊の本からより多くのこと吸収できます。本を読み進めるうちに、頭の中にイメージが広がり、自分もその中に没入できます。

複雑な話を著者とともに解き明かすことで、脳が活性化します。複雑な要素が絡む仕事を片付けるためのスキルを養えたり、ゼロから発想する力の土台も作れると小飼氏は述べています。著者を真似て、自分の未来のストーリーを作りましょう。やりたいこと妄想し、それを言語化することで、脳がそれを実現しようとします。

人はいくつもの世界を持てるものです。自分の目の前にある学校や会社や家庭だけが、自分の世界だと思っていたら大間違いです。人はいくつでも好きなだけ、世界を持っていいのです。自分の世界を自分で構築できるということは、人生も構築できる力がつくということ。それこそが「自分の頭で考える」ということなのです。

書評を書いたり、自分が著者になることで私はこの10年で様々な人との出会えました。多くの人たちが一つの仕事だけで生きているのではなく。多様な働き方を実践していることを知り、私も自分のマインドセットを変えることができました。やりたいことを仕事にし、楽しい人生を送れるようになりました。本やブログを書くことで、人脈の幅が広がり、思考と行動を変えることができました。読書(インプット)とブログ(アウトプット)を習慣化することで、人脈が豊かになり、私は幸せになれたのです。

まとめ

本を読むことで、人脈、環境、時間の使い方を変えることができます。この3つの変化を楽しむためには一つのカテゴリーにこだわるのではなく、多様なジャンルの本を読むべきです。歴史や小説を読むことで、物語を紡げるようになります。自分の未来を言語化し、アクションを重ねるうちに自分の人生に変化を起こせます。インプットとアウトプットを重ねることで、自分の未来を明るくできるのです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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