マーケット感覚を身につけよう(ちきりん著)を読んでいますが
私とちきんり氏の思考スタイルが近いため、共感する部分が多いです。
なぜならひとつのアプローチだけで考えていると、思考はどんどん煮詰まってしまい、深掘りできるレベルに限界ができてしまうからです。一方、論理思考とは別のアプローチも知っていたら、論理的な思考が行き詰まり始めた段階で、まったく別の方向から考えてみることができます。つまり、論理的な思考方法に加えて「マーケット感覚」を身につけていたら、もうこれ以上は考えられないと感じた地点から、再び思考をはじめられるのです。
私たち日本人はマーケット感覚を磨いて
思考を多様化するトレーニングをしないといけないのです。
論理だけでなくアンテナやセンサーを磨いて、直感力を鍛える必要があります。
昨日のブログに書いたのですが、日本には世界一になれる資源が数多くあります。
その一つが、世界遺産に登録された和食だと思います。
ヘルシーな和食は肥満に苦しむ世界の富裕層に支持されています。
また、日本の牛肉は価値を追求しているので、外国人観光客から評価されています。
実際に最近は、神戸ビーフの人気が世界中で高まっているし、日本食も各国で大ブームです。神戸ビーフ以外でも、世界市場が統合されれば、日本一から世界一になれるものが、この国にはたくさんあります。必要なのは、何が世界でトップになれそうか、嗅ぎ分けるためのマーケット感覚なのです。
ソーシャルおじさん4号の巽益章氏の経営する「松坂牛焼肉M」は
多くの外国人観光客で賑わう大阪の人気店です。
以下日本経済新聞の記事を引用します。
「トリップアドバイザー」は2014年6月11日、「外国人に人気の日本のレストラン2014」を発表した。1位となったのは寿司店でも天ぷら専門店でも割烹(かっぽう)でもなく、大阪ミナミの焼肉店だった。その店は「松阪牛焼肉M 法善寺横丁店」。2006年の開業当時はおしゃれな高級焼肉店として話題を集めたが、3年前から外国人客が増え、現在では8割近くを占めるという。
数年前からインバウンドマーケティングにチャレンジてきた巽氏は
松坂牛のすばらしさとおもてなしの心で外国人観光客を虜にしました。
産地直送の松阪牛を一頭丸ごと使用し、リーズナブルな価格で提供するだけでなく
稀少な部位を提供する戦略で外国人のファンを獲得しています。
トリップアドバイザーでナンバー1の評価を得たことで
ソーシャルメディアからの集客も増加しています。
外国人観光客の投稿に対してもひとつひとつ丁寧に答えるなど
今の時代の飲食業のマーケティングの基本を私たちに教えてくれています。
お店での味やサービスに対する共感が
外国人観光客の投稿であっという間に世界中に拡散していくのです。
まさに、巽氏はマーケット感覚のすぐれたセンスのある経営者なのです。
マーケット感覚を身につけよう(ちきりん著)の書評に戻ります。
ちきりん氏は本書で富裕層マーケティングの基本も私たちに教えてくれます。
富裕層の多いドバイの日本料理店の経営者は、「ここではハラールかどうかを気にする人は多いけど、料理の値段を気にする人はほとんどいない」と言っていました。ハラールとは、イスラムの戒律に則った食材調達や調理方法のことです。日本では皆が「よいものを安く」を追求しがちですが、世界には「よいものは高く」が当たり前という地域もあります。市場が統合され、市場参加者が大きく変わったとき、ゲームのルールがどう変わったのか。それを見極める力(これもマーケット感覚のひとつです)がないと、市場統合前の地位を維持することさえ、難しくなってしまうのです。
実際、私もドバイでのビジネスをスタートしていますが
ドバイでは「よいものは高く」が当たり前なのです。
世界一のモノを徹底的に集めるドバイでは
日本人の質の高いサービスやこだわりは受けるはずです。
ドバイは「価格競争」ではない「価値競争」が可能なマーケットです。
マーケット感覚のある経営者であれば、ドバイで勝てる可能性が高いのです。
私たちと一緒に「よいものは高く」をドバイで追求しませんか?
昨年12月に私もドバイを訪問したのですが
今後ドバイで可能性が高まる和食のデリバリービジネスについて
紹介するセミナーを本日3月12日(木)19時〜開催します。
日本の食ビジネスをDubaiへ ~注目する出前ビジネス~というテーマで
ドバイでの和食や出前ニーズ、スキームおよび展開手法をご説明します。
ぜひ、ドバイでのビジネスに興味のある方はこちらのセミナーにご参加下さい。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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