人が成長すれば、本も成長するのであって、その意昧で本は「自分という人間の成長を映す鏡」でもあります。(茂木健一郎)
頭は「本の読み方」で磨かれる(茂木健一郎著)の冒頭の言葉は
読書の本質を的確に表現していると思います。
本書には、これ以外にも、読書に関する茂木氏の素晴らしい言葉が
数多く紹介されていて、読書好きにはたまらない一冊に仕上がっています。
当然、これから本を読みたい方にとっても、オススメできます。
読書の効果(人がどう成長できるか)が
わかりやすく解説されていますから、ぜひ、ご一読ください。
さすがに一流の脳科学者が書いた一冊なので、脳が本によってどう育つのかも理解できます。
脳に一刻一刻膨大な情報が入ってくるのを、最後に「要するに、こういうことだよね」という形にまとめ上げるのが「言語」です。つまり言語は、脳の情報表現の中でもっともギュッと圧縮されたものなのです。
本は情報の濃縮度が高く、文字を読みながら脳がイメージを膨らませてくれます。
言葉をじっくりと味わい、自分ゴトとして受け止め考えることで
私たちはいつの間にか、自分の経験を増やしているのです。
『本なんて必要ない』と思っている人は、いずれ人生の深みや喜びに差がついて、絶対に後悔することになる。
脳は著者の考え方や人生を追体験することで、他者の価値観を学べます。
より多くの本を読むことで、自分の宇宙をどんどん広げられるのです。
今までの自分とは違う目線を作り出すことが、読書(多読)の効果なのです。
もし、本を読まなければ、単調な価値観のまま、人生を過ごすことになります。
これでは、自分の宇宙を広げることはできませんから
後々、自分の人生を後悔することになりそうです。
始めるのに遅いということはありませんから
ぜひ、本書を読んで、読書の可能性を見出してください。
知性というのは『どれだけたくさんの人の立場で考えもれるか』ということだとぼくは思います。それは「読む」ことによって養われる力なのであり、知的活動の現場で、実際に重要視されているのが、積極的な読書なのです。
読書によって、著者の体験を蓄積していくことで
自分の知性、見識を広げられるのと同時に、自分の過去の体験と結びつけることで
自分の中に新しい価値を創り出せるようになるのです。
著者の知識や経験と自分の体験を繋げることで、私たちはアイデアを見つけ
そこから新たなチャレンジを始められるようになるのです。
また、本は多くの人の知恵や知識が凝縮されているのです。
著者だけでなく、編集者や関係者が何度も書き直して、完成させたわけですから
ネットやソーシャルメディアの文章とは質が異なります。
言葉や表現を学ぶという意味でも、本は最良な教科書なのです。
自分の気持ちにぴったりの言葉が見つかると、自分のことがより深く見られるようになる。この世界のどこかに自分と同じことを考えている仲間も見つけることができ、ずいぶん心が救われるものです。それに、さまざまな表現を知ることは、当然、自己表現がうまくできるということにつながります。言葉を知るということは自分を知ることとイコールで、自分をよりよく表現できるようになることだからです。
また、脳は本を自分ゴト化することで、潜在能力も発揮できるようになります。
好きだと思えるようになれば、難しい文章にもチャレンジできるようになります。
苦手だと思っていた本を一度でも読み切れれば
脳がドーパミン(報酬系の神経伝達物質)を分泌し、次の本にチャレンジしたくなります。
これが読書好きになるための早道かもしれません。
私は小学生の時に、大人が読む文庫を読み切ったことで、この快感を味わえました。
それ以来、読書が私の中で最高の快楽となり、本の世界にのめり込んでいったのです。
本書頭は「本の読み方」で磨かれるは、素晴らしい一冊なので
何回かに分けて、ご紹介します。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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