良いチームには、1、自分たちの文化を理解し 2、パッションがあり 3、柔軟性を兼ね備え 4、誠実で 5、ビジョンを共有できる人が望ましい。ロス・キンバロフスキー
よいチーム作りがスタートアップには欠かせないと言います。
ビジョン、パッション、チャレンジマインド、遊び心などがあるスタッフが集まれば
企業を成長させるスタートラインに立てます。
スタートアップ・バイブル(アニス・ウッザマン著)には
スタートアップの成功法則が書かれていますが
もっとも重要なのが、初期のチーム作りなのです。
その際、組織構成を徹底的に意識すべきなのです。
責任と役割を明確にすることが、健全性を保ち、成長の原動力となります。
また、組織がしっかりしていなければ、投資家や金融機関など外部関係者からの信頼されません。
組織の役割が明確になり、お互いのスキルを尊重しあえれば、シナジー効果が生み出されると
Facebookのマーク・ザッカーバーグとシェリル・サンドバーグ(GoogleのCEO)の
ケーススタディが紹介されています。
自分のビジョンを事業化できるシェリルを見つけたマークは
シェリルをヘッドハンティングするために100時間以上の時間を費やします。
まさに、三顧の礼で、シェリルを迎い入れたFacebookは広告ビジネスで躍進するのです。
その際、シェリルの強みを徹底的に引き出すために、彼女に広告ビジネスを任せたのです。
また、EvernoteのCEOのフィル・リービンは「自分より優秀な人材を雇う」を徹底します。
いかにして、自分以上のスキルを持った人材を口説けるかポイントなのです。
その際の口説き文句が、本書には3つ紹介されています。
■ストックオプション
■目指す世界観の一致
■状況をオープンにして、信頼関係を構築
自分より秀でた人を雇えば、チームの可能性は広がります。
多くの成功したスタートアップ経営者はこの考え方のもと
優秀な人材の獲得にしのぎを削っているのです。
また、スタートアップでは、CEOの力量によって、会社の業績が左右されると書かれています。
CEOはスタートアップにおいて最も重要なポジションです。優れたCEOがいるスタートアップは、会社自身も非常に魅力的であることが多い。優れたCEOは会社に素晴らしい文化を作り出し、従業員もCEOと社内の文化にしたがって優れた仕事ができます。逆に成功できないスタートアップでは、CEOが適切な行動を取れていなかったり、従業員のモチベーションをうまく管理できていません。
よいスタートアップかどうかを判断するためには
CEOに会って 徹底的に話すことがポイントなのかもしれません。
私も今までに多くのスタートアップのCEOに会ってきましたが
成功しているスタートアップのCEOは、人を引っ張るリーダー型や
人の話に耳を傾けるどっしり型のどちらかの場合が多かったです。
どちらにしても人間力のある経営者であることは間違いありません。
また、自分にCEOのスキルが足りないと悟ったら
他のメンバーに託すのもありだというアニス・ウッザマンの言葉を
多くのCEOが自分ゴト化できれば、より成功するスタートアップが増えるかもしれません。
皆さんが創業者になったときには 、「自分がもつマネジメント・スキルは足りているのか」 「自分がもつ情熱を、技術・プロダクト開発に注力したほうがいいのではないか」といった疑問を客観的に自問しましょう。もし「自分がCEOでないほうがいい 」という答えが出たならば、優れたマネジメント・スキルをもつ人を雇う決断は成功への近道となるのです 。
本書にはCTO、CFO、CMOの役割が明確にされています。
これを参考に自分の組織の未来をイメージするのも良いかもしれません。
ドロップボクッスのシードステージから2012年までの
チーム運営についても解説されていますが
課題に応じて、どうチームを強くしてきたかがこれでわかります。
本書のIPOや人材獲得のための心構えなどの具体的なアドバイスは参考になります。
この書評ブログではチーム作りを中心に紹介しましたが
プロダクトや特許に関する言及も面白く読めました。
本書は、スタートアップ関係者が欲しい情報が網羅されている良書だと思います。
世界で戦いたいスタートアップ関係者には、必読の一冊だと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
photo credit: Open Data Challenge Series – Energy & environment creation weekend via photopin (license)
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