怒りはすべてを破壊します。大切な人間関係も、自分の将来も、健康も、尊敬も愛情も信頼も、物も心も何もかも、怒りが破壊してしまうのです。怒りは、「壊す」エネルギーです。怒っている時には、物が壊れやすく、事故が起こりやすく、争いや喧嘩が始まりやすく、ビジネスも交渉事もすべて壊れやすいものです。大切なものを作り上げるには膨大な時間と労力が必要ですが、破壊するのは実に簡単です。(地橋秀雄)
私は今まで何度も怒りを爆発させてしまい、多くの失敗を重ねてきました。
怒るのをやめようといろいろな努力をしてきましたが、なかなかうまくいきません。
今回、地橋秀雄氏の「心の疲れ」が消えていく瞑想のフシギな力。を読むことで
怒りのメカニズムを理解できました。
著者によると怒りは、私たちの思考から生まれるとのことです。
痛い、うるさい、まずいなど一旦嫌なことを感じた瞬間から
猛烈なスピードでネガティブなイメージが思い浮かび
私たちはネガティブ思考に支配されてしまいます。
その結果、あっという間に「感情の脳」のスイッチが入り
私たちは怒りを爆発させてしまうのです。
では、どうすれば、怒りのモードに入らないようにできるのでしょうか?
思考が原因なら、考えないようにすることが解決策になりますが
それは、私たちにとって、至難の技だと思われます。
著者の地橋氏はそのための処方箋を教えてくれています。
それが本書のテーマのサティの瞑想と言われる技術で
これを習得すれば、感情をコントロールできるようになると言うのです。
「心の疲れ」が消えていく瞑想のフシギな力。 [ 地橋秀雄 ] |
サティとは気づきのテクニックです。
何かが起こったら、言葉の確認を心の中で入れることで
ネガティブ思考を止められるようになります。
例えば、子供の声を聞いたら、「音」を「聞いた」と
心の中で言ってみるのです。
もやもやした気分で自分がネガティブになると考えたなら
「考えた」とサティを入れることで、思考を止められます。
このように一瞬一瞬、今の自分の状態を客観的に観ていくことで
私たちは何が起きても、平然と静かに生きられるようになります。
サティの瞑想は、怒りを止めるばかりではなく
嫉妬や欲望などどんな感情にも効果があるそうです。
この瞑想を体得すれば、イライラしなくなり
自分の感情をコントロールできるようになります。
サティによって、今の自分に気づくことで、思考を止められます。
これで、悪い感情が立ち上がらなくなり、心をきれいにできるのです。
サティの瞑想は、歩く瞑想から始めるとよいと地橋氏は言います。
集中型の瞑想とは異なり、サティは観察型の瞑想なので
体の動きを意識し、それらをラベリングしていく必要があります。
歩くときのセンセーション(身体実感)を感じたら
サティ(気づき)を入れていくのです。
足が床から離れたら「離れた」、足を前へ送ったら「進んだ」と
一瞬一瞬にラベルを貼っていくのです。(この作業をラベリングといいます)
歩きながら、このサティを入れ続けることで
自分を客観視する心を持てるようになり
どんなことも肯定的に受け入れられるようになります。
ネガティブな現実に出会っても認知を変える方向で
瞑想的に生きていけば、私たちは素晴らしい人生を送れるようになります。
心を落ち着かせ、浄らかにすることが、私の最近の目標ですが
サティの瞑想が効果がありそうだと本書によって実感できました。
まずは、行動のラベリングを行い、自分を客観視することで
感情をコントロールできるようになるかを試してみます。
このサティの瞑想の効果が出たら、またブログで報告したいと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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photo credit: Amelia climbs the stairs via photopin (license)
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