不安、怒り、苛立ちを短時間で和らげるには、行動科学者が「感情のラベリング」と呼んでいる方法が有効だ。ネガティブな感情に名前をつけ、原因を簡潔に説明できれば、その感情がもたらす影響を軽減できることが長年の研究によってわかっている。(キャロライン・ウェッブ)
PDFA習慣術の徳本昌大です。
キャロライン・ウェッブの最高の自分を引き出す 脳が喜ぶ仕事術の書評を続けます。
今日のテーマは心の柔軟性、レジリエンスについてです。
私たちは感情のラベリングというメソッドによって、感情をコントロールできるようになります。
UCLAの研究では、クモが嫌いな実験参加者を4つのグループに分け
生きたタランチュラに手が届くほど近づかせる実験をしました。
最初のグループには、「醜くて恐ろしいクモが怖い」などと
“自分の気持ちにラベルをつける”ことを求めました。
2つめのグループには、「あんな小さなクモが何もできるはずがない」と思わせました。
3つめのグループは、まったく関係ないことを口にして気を紛らせました。
最後のグループは、何も言わないという選択肢が与えられたのです。
この結果は驚くべきものでした。
1週間後、再度クモに近づいたときに、ラベルづけをしたグループは
ほかのグループよりも恐怖心が薄らいでいたというのです。
手のひらの湿り具合が減り、クモにより接近できるようになっていたそうです。
ネガティブな感情をラベルづけによって、緩和させたのです。
わたしたちの生存回路は問題が起こりそうだと感じると動き出すものの
その問題にラベルづけをすると落ち着くことがわかっています。
ラベルをつけることによって、脳の熟考システムの高度な論理的思考が働くのです。
状況を大局的に見れるようになり、必要に応じて前進できるようになります!
最高の自分を引き出す 脳が喜ぶ仕事術 [ キャロライン・ウェッブ ] |
この感情のラベルづけは、ネガティブな感情と向き合うための作業なのです。
よりよい解決策を考えるためには、問題を明確に捉える必要があります。
まずは、問題を書き出しましょう!
自分がどう感じているか?何がそれを引き起こしているか?を考えてみるのです。
次にそれを発散します。
苛立つ原因を友人や同僚、家族に話して楽になるのなら
アドバイスが欲しいと相談すればよいのです。
今はソーシャルメディアがありますから
自分の問題を解決できる人が、すぐに見つかるはずです。
チーム内での問題があったときには、その件で発言し
解決策を一緒に探ることもできます。
また時間軸を変えるなど距離を置くことも効果があります。
■自分に話しかける
■未来にタイムスリップする
■他者の立場で考える
■最高の自分を呼び出す
■友人にアドバイスする
特に、未来にタイムスリップするというアイデアは使えます。
多くの問題はその時は大変に思えても、未来から考えるとたいしたことではありません。
今まで自分は多くの困難を乗り越えてきたと考えることは、効果があります。
1年後の自分になりきって、今の問題をどうおもうかを自問するのです。
また、このことから何かを学べると考えてみるのもよいでしょう!!
「すばらしい!このことから何を学べるだろうか?」と質問すれば
あなたの潜在意識が解決策を用意してくれるはずです。
過去の経験を呼び起こすことで、答えが見えることもあります。
問題点をラベリングして、自分にできることを考えましょう!
ここに書かれているテクニックを使って、柔軟性を発揮すれば
レジリエンスを身につけられ、必ず未来を明るくできるはずです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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