楽に学んだことは砂に書いた文字のようなものであり、今日は憶えていても明日には忘れてしまう。本当に学べているかどうか判断するのはむずかしい。なかなかうまくいかず、目に見えて上達しないときには、成果がすぐに出る方法に引かれるものだが、そうした方法で得られるものはだいたい長持ちしない。(ピーター・ブラウン、ヘンリー・ローディガー、マーク・マクダニエル)
PDFA習慣術の徳本昌大です。
今日は脳に効果的な学習法をご紹介します。
使える脳の鍛え方 成功する学習の科学(ピーター・ブラウン他著)を読むことで
私は脳にとって何が正しい勉強法なのを知ることができました。
反復学習など楽に学習するより、思い出そうと努力することが効果的だと
知るだけでも本書を読む価値があります。
知識を学ぶ手段として用いられる「テキストの再読」「集中練習」などの旧式の勉強法は
きわめて非効率だとバッサリ切り捨てられています。
たとえば、試験前の一夜漬けなどは、身についた気になりますが
本当に習得して記憶を持続させるためには意味がなく、時間の無駄でしかないないのです。
確かに過去に楽して学んだ科目は、私の記憶の中にほとんど残っていません。
逆にテストして何度も苦労して学んだことは、昔のことでもしっかりと記憶しています。
本書でも事実や概念や出来事を記憶から呼び出す「想起練習」が効果があると書かれています。
教科書を読んだり講義を受けたりしたあとに、簡単なクイズをするほうが
本の再読やノートの見直しより、学習内容が身につきやすいことがわかってきました。
使える脳の鍛え方 [ ピーター・ブラウン ] |
脳は筋肉のように動かして鍛えられないが、想起練習で記憶を呼び出す練習をすれば、学習を司る神経回路が強化される。定期的な練習は、忘れることを予防し、過去に学んだことを思い起こす想起の経路を強くするだけでなく、憶えておきたい知識を手放さないためにも不可欠だ。
想起練習をくり返すことで、記憶が長持ちするだけでなく
さまざまな状況で知識をすぐに引き出し、より幅広い問題を解決できるなようになります。
授業中にテスト(想起練習)を一回おこなうだけでも
学年末試験の成績は大幅に改善されることわかっています。
記憶を呼び出す練習テスト回数を増やせば増やすほど効果は大きくなるのです。
新しいことを学ぶためには、間違えることが不可欠なのです。
リスクを恐れず、根気強く答えを見つける努力が数年後に必ず役に立つのです。
学習の間隔をあけて、少し忘れかけたころか、ほかの科目をいくつか挟んだあとにする。思い出すのがむずかしくなって効率が悪いように感じるが、その努力によって学習内容が持続し、あとで臨機応変に使えるものになる。
無理に一気に脳に詰め込むのではなく、自分に質問しながら学ぶほうが価値があります。
学習内容の持続に重きを置き、知識を多方面に活用できることを意識するのです。
今の勉強は未来のためだと思って、そのための努力を心がけましょう。
大人になればこの意味がよくわかりますが
学校でもこういう脳の鍛え方をもっと教えて欲しいですね!
様々な情報を組み合わせることで、私たちの脳は発達するのです。
他の科目との組み合わせによって、面白いアイデアが生まれるようになります。
ひとつのことを集中して学習するのをやめて、異なる教科や学習法を組み合わせることが
効果的だという著者たちの主張には共感を覚えました。
点と点をつなげることで、脳が成長することを
私は多読を続けること実感していたのがその理由です。
また、答えを教えられるまえに問題を解こうと努力することが大事だと彼らは言います。
他人から教えられる知識をおとなしく覚えるより、難しさを克服したほうがよいのです、
たとえ、その過程でまちがったとしても、そのほうがはるかに価値があrます。
本書によって、通説を信じてばかりいてはダメなことがよくわかりました。
自分や子供たちの脳を成長させるために、本書のメソッドを活用したいと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました!
私の好きな本や自分の著書をピックアップしています。
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ソーシャルメディアを武器にするための10カ条 [ 徳本昌大 ] |
photo credit: 2016.05.10 School Workshop via photopin (license)
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