私の経験で言いますと、生涯のマスターと敬愛する達人に対する世間での評判は、多くの場合、賛否両論なのです。それどころか批判のほうが多い場合もあるでしょう。それこそ、ネットで探せば、過激な攻撃記事を目にするかもしれません。しかし、そんな世間の評判に左右されて、実際にお会いして深くお付き合いをする前から、勝手にレッテルを貼るのは愚の骨頂です。(久米信行)
久米信行さんのすぐやる人だけがチャンスを手に入れる
~すぐやるカエルの冒険ストーリーに学ぶ「すぐやる技術」~の書評ブログを続けます。
久米氏の人脈の広さには、お会いするたびに驚かされます。
彼ほど顔の広い企業家を私は知りません。
経営者はもちろん、文化人、学者、学生、墨田区の地元の仲間など
いつも会話の中に登場する人物の多様性にびっくりさせられます。
今回、本書を読むことで、その人脈の広さの理由がわかりました。
人の評判など気にせず、自分の価値観を信じるというルールが
久米氏の根底に流れていたのです。
私たちはついついエゴザーチをしがちですが
これを信じると自ら出会いのチャンスを減らしてしまいます。
すべての人と私たちはうまくやれるわけではありません。
ある人にとってはダメな人でも、自分にとっては素晴らしい存在かもしれません。
出会う前から、ひとつの指針を信じてしまうのは、とても危険なことなのです。
その人が未来を変革するような最先端の人であればあるほど
今すぐ理解されることなどは稀だと久米氏は言います。
人は時代に追いつけず、天才を否定することが多いのです。
ゴッホや宮沢賢治は生前は、ほとんど評価されていませんでした。
人の評価などはあてにならないと考え、自分の感性を信じてみるのです。
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以前の評判が悪くても、人は時間とともに変化します。
私などは10年前はアルコール依存症でしたから
その時の評判だけだと、今の私は全く理解してもらえません。
エゴサーチをするときも時間軸や評価者をチェックしないと
出会いのチャンスを自ら失ってしまうのです。
久米氏は本書で「人脈の逆張り」をすすめています。
私なら、十人に聞けば九人が評価をしないような人に、逆に会ってみたいのです。それは、まだ多くの人が気づいていない斬新な考えを学べるチャンスかもしれません。
人が評価しない人に会おうという久米氏の発想に刺激を受けました。
多くの人が評価しないような人には、逆に何かがあるのです。
自分にはない斬新なアイデアを見つけるためには
この久米氏の逆張り発想が良さそうです。
その時代の常識と違う異論や反論を持っている師匠を探すのです。記事を読んだり、講演を聴いたりしながら「そんな考えは初めて聴いた」「学校や会社で教わったことと違う」と感じたら、その人こそ探し求めていたマスターかもしれません。もしも初回では理解できない異論だと感じたらチャンスです。世間の評判通りだと笑う前に、マスターの先見性と自分の未熟さに原因があると考えましょう。
自分で自分の世界を狭める必要はないのです。
未来を変える人物は、確かに変わり者かもしれません。
世の中とは異なる意見を持った人と話すことで、自分の未熟さや限界に気づけます。
視点を多様化することは、脳にも刺激を与えますから
世間の評判を気にすることを私もやめてみようと思います。
また、久米氏のどんな人とも付き合うべきだという考え方も、モデリングしたくなりました。
自分ができないことをひとつでも学ぼう、技を盗もうと思えば、誰もが先生なのです。だからこそ、異なる意見を持ったマスターから多彩な教えを請うことができました。どんな人とのお付き合いも苦にならなくなれば、そこから世界が変わります。
苦手な人こそ、自分の教師にすべきです。
私たちは、自分が持っていない能力がある人を敬遠しがちです。
しかし、仲良しクラブの付き合いだけでは、自分の成長にブレーキをかけてしまいます。
苦手だと思う人とも付き合うようになれれば、確かに世界を変えられそうです。
久米さんの人脈に対する考え方は、本当に素晴らしいですね。
本書で紹介されている人脈術を早速取り入れて、未来を変えていきたいと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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なお、本書は久米氏から献本いただいています。
photo credit: #EUoppsWales: Inquiry into EU funding opportunities 2014 – 2020 / #cyfUECYmru: Ymchwiliad i gyfleoedd cyllido yr UE 2014 – 2020 via photopin (license)
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