iPodはアップル初の大量生産品だが、これを世の中に送り出せたのは、最初にiMovle、続いて方向を修正して、iTunes、そしてiPodと論理的なステップをひとつずつスティーブらが踏んできたからだ。スティーブの忍耐力、統制、ビジョンが新たな道筋にアップルを導いた。(ブレント・シュレンダー)
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スティーブ・ジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまでを読むことで
ジョブズが真のリーダーになっていく過程を私たちは学べます。
世の中の暮らしや仕事を創造的にしたいと願う人々に
それを実現するためのツールを届けるというビジョンのもと
スティーブ・ジョブズは強力なチームを築いていきます。
iTunesというプラットフォームによって、ハードとソフトウェアの垣根をなくすことで
ジョブズは音楽の聴き方を変えてしまいます。
1000曲持ち歩けるiPodの登場で、私たちは音楽を身近にでき
よりクリエイティブに生きられるようになったのです。
アップルは世の中に出回っているものを厳しい目でチェックして
多くのことを学び、それにデザインやユーザーインタフェース
材料、デジタルエレクトロニクスを組み合わせて
素晴らしい製品やサービスを作り上げていったのです。
ジョブズはそのために優秀なプロフェッショナルを採用し
彼らのアイデアを組み合わせながら、アップルを強い会社に進化させたのです。
アップルの社員たちは絶えず、新しい技術やマーケットについて学びました。
この探究心、チャレンジこそが、アップルの強さの源泉だったのです。
今のCEOのティム・クックがiPodのサプライチェーンを構築することで
家電マーケットで戦える土壌を作りあげました。
(iPodの大量生産によって、アップルの大衆化が進んだのです。)
このようなiPod発売前後のジョブズと社員の努力の積み重ねが
未来のアップルを強くしたのです。
スティーブ・ジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまで(下) [ ブレント・シュレンダー ] |
その後もジョブズは新しいチャレンジを仕掛けていきます。
普通の経営者であれば、成功に酔ってしまうような状況でも
顧客のために彼は動き続けます。
それは開発だけでなく、買い物体験にも及びます。
Macのオンラインストアを成功させた後すぐに
理想の店舗を作るためにターゲットからロン・ジョンソンというプロを引き抜きます。
Macという個性的なデジタルギアを上質なブランドショップのような店舗で
売ると言う途方も無いアイデアがここから現実になっていきました。
ロン・ジョンソンは途中で自分の重大な間違いに気づき、スティーブに報告します。
以前であれば、スティーブは怒りを爆発させていたはずですが
ここで彼はピクサーで学んだことを思い出します。
「いいものができるまでやり直す」と言う考え方によって
ジョブズはジョンソンと共に成功を勝ち取るのです。
アップルストアを一等地に作り、プロダクトの見せ方を工夫することで
アップルをグッチやエルメスのような一流ブランドに変えてしまったのです。
販売員があたかも洋服のブランド品を売るように接客したり
店舗での様々な体験によって、Macの購入を楽しい行為にしたのです。
今ではアップルストアは単位面積当たり1位の売り上げを誇るまでになっています。
ジョブズとチームの力がアップルを強くした最高の事例が
アップルストアだと私は考えています。
技術開発から、オフライン店舗やオンライン店舗の構築にいたるまで、すべて、顧客体験に資するためにおこなっている。さまざまな側面に注目し、そこに適進するアップルの姿勢は、時代を大きく先取りするものであり、世の中に大きな影響を与えるものとなる。どの製品もどのサービスも等しくすばらしいアップルを体験した消費者は、他社に対しても同じことを求めるようになるからだ。アップルが「上質」という言葉の意味を変えれば、他社も高まる顧客の期待に対応せざるをえなくなる。
ジョブズは既存の要素を組み合わせることによって
成功できることを実証し続けました。
顧客を絶えず満足させるために、ジョブズがやったことは全て難しい事でしたが
ジョブズは自らのやり抜く力と優秀な社員の力を組み合わせることで
次々にそれを実現していったのです。
本書に書かれているジョブズの成長から、顧客と社員を喜ばす最高の経営について学べます。
成功を目指す多くの経営者に読んでもらいたい一冊です。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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