「みんながやっている」に私たちが弱い理由。

人々の95パーセントは人まねをし、自分で何かを創造するのはわずか5パーセントにすぎない。だから、人々はどのような証拠よりも他の人々の行動に影響される(力ベット・ロバート) 


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私たちには人のモノマネをしたいという習性がある!

人は集団にいることで、安心できます。
自分が集団の一部であるかぎり、自分の行動に責任を持たなくてもよいからです。
新たい体験をしたり、情報が少ない場合には、特にそれが顕著になり
周りの意見を参考にしたり、その場のルールを見つけようとします。

ある研究によると、犬を怖がる幼児たちに
幼い少年が犬と楽しそうに遊んでいる様子を毎日20分見せたそうです。
その結果、わずか4日後に全体の67%の子どもが
一人でいるときでも犬といっしょに過ごせるようになりました。
しかも、その効果は長続きし、1か月後も子どもたちは犬との関係を維持しました。

テレビの番組でも、笑い声が挿入されることがあります。
笑い声を番組に恣意的に入れることが、視聴者に影響をおよぼし
より長く、より頻繁に笑わせることが可能になるという研究結果もあります。
笑いの効果で、面白い番組という印象を与えて、視聴率をアップさせているのです。
同じ番組を2人に見せて、1人には笑い声を入れ
他方には笑い声を入れない場合、笑い声を入れたほうが
より笑うこともわかっています。

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「みんながやっている」と思わせる効果を最大化するための3つのポイント

カート・モーテンセン相手の心をつかんで離さない10の法則の中で
みんながやっていることをコミュニケーションすることで
顧客が獲得できると指摘しています。
以下の3つのポイントを意識すると売り上げを上げることが可能です。

1、集団は大きければ大きいほどよい。
集団が大きければ大きいほど、より多くの人が同調する。

道で誰かが空を見上げているとそれを見た通行人も
同じように空を見上げるかどうかという有名な実験があります。
ニューヨークの街角にビデオを設置し、15人に依頼して実験したところ
彼らの中で空を見上げている人が多ければ多いほど
通行人が立ち止まって空を見上げる確率が高かったとの事です。
人は他者がしていることが気になり
その人数が多ければ多いほど影響を受けやすくなります。

また、アリゾナ州立大学の研究者の報告によると
テレビ伝道師ビリー・グラハムの番組では数千人のボランティアが動員され
観衆の熱狂ぶりを伝えるために、拍手したり、賛美歌を歌ったそうです。
そのタイミングについて事前に細かく指導されるなど、準備は徹底しています。
また、彼の教団が基金を集めるときは
いかにも電話が殺到しているような印象を視聴者に与えるために
カメラに映るときにコールセンターのスタッフは
必ず受話器を持って話しているふりをそうすることで
この教団が大勢の人々の支持を得ていることをアピールしています。
このマジックによって、より多くの人に寄付してもらうことが可能となるのです。

2、親近感があればあるほどよい。
人々は集団に親近感を抱けば抱くほど、影響を受けやすくなり、自分の行動や意見を変える可能性が高くなる。

アメリカの電話会社のMCIが行った紹介キャンペーンも画期的でした。
同社は10年足らずで1000万人もの顧客を獲得したのですが
その仕掛けは、友人や家族が紹介するというシンプルなものでした。
友人や家族がすでに加入していることで、ブランドの信頼感が高まり
身近になることで、加入者が一気に増加したのです。
このように身近な人から紹介されると説得力が増します。
クレジットカード業界や雑誌の定期購読は紹介という手法を使っていますが
紹介は社会的認知の最高の方法なのです。

3、社会的認知は明確であればあるほどよい。
自分の製品やサービスの社会的認知を最大限に活用する方法を見つけよう。

多くの成功している販売員は「この製品はよく売れています」とか
「最も人気があります」と言って、顧客を納得させます。
顧客に製品の社会的認知が高いと思わせることで、信頼感を得ています。
顧客は販売員の言葉以外にそれを証明するものが何もなくても
それを手に入れるために、より多くのお金を払おうとするのです。
顧客とっては、新製品をみんなが買っていることが安心の材料になります。

まとめ

みんながやっていると顧客に思わせることで
売り上げを上げる可能性が高まります。
その際、「みんなやっている」と思わせるための3つのポイントを意識しましょう。
1、少しでも多くの人がやっているように見せる。
2、身近な人から商品やサービスを紹介してもらう。
3、「よく売れています」とか「好評です」というセリフを使う。
逆に、買う側の立場になれば、みんなというキーワードには騙されないことです。
賢い消費者になるためには,、「みんなががやっている:と言われたら
それを本当かどうかを疑ってかかる必要があります。
「その商品が自分に本当に必要か?」という質問を繰り返し
散財しないように注意を払いましょう。

参考書籍 カート・モーテンセン相手の心をつかんで離さない10の法則
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今日もお読みいただき、ありがとうございました!!

    

    

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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