江上治氏の残酷な世界で勝ち残る5%の人の考え方 “持たない時代”に本当に持っておくべきものの書評


時代と自分との関係を、情報だけでなく感性でもとらえ、どうしたらよいのかを考え、また生活で実行している。そうであるから、”本当の成功者”はどんな時代になっても必ず成功できる。(江上治)


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成功者と普通のサラリーマンの決定的な違いは何か?

マイナビニュースの連載でカリスマFPの江上治氏に昨日インタビューさせていただきました。この連載はSanSanのエバンジェリストの日比谷さんと私が人脈が豊富な方々と鼎談しながら、どうすれば素晴らしい人達に巡り会え、ご縁をつないでいけるかを考える企画です。江上さんから相当刺激的なお話を伺えたので、記事公開後、別途リンクをおしらせしますので、ぜひご一読ください。

今回、イマジンプラスの笹川社長のご紹介で、江上さんにお会いし、お話を伺えました。インタビューも面白かったのですが、累計40万部を売り上げた書籍も読みやすく、江上さんの思考と行動を理解できます。今日は、その中から残酷な世界で勝ち残る5%の人の考え方 “持たない時代”に本当に持っておくべきものを紹介したいと思います。

江上さんは1000人以上の資産家のメンターとして活躍していますが、上位5%と言われる成功者達には2つの共通点があると述べています。その一つが我が道を行く覚悟をもち、独立不覊の精神が旺盛だということです。彼らは今がどういう時代であるかを勉強し、そのための投資を惜しまないようにしています。

そして、もう一つが自分との対話を重ね、絶えず自分の思考と行動を修正しているという点です。うまく行く人はよく過去を振り返ります。彼らは過去を振り返ることで、自分という存在を把握するために時間を使うのです。過去を見つめ、現在の自分を把握しながら、未来を想定し。そのためのプランをしっかりと練ります。その際、プラスなことに目を向け、自分の強みを磨き、自己肯定感を高めるようにすると人生がうまくいくようになると言います。ネガティブなことにフォーカスするのをやめ、世の中に貢献するための人生計画を作り、PDCAを回していきましょう。

今、話題のAIに負けないためには、自分の人生は自分で作って行くという強固な意思を持つべきだと江上氏は言います。

「自分の人生を切り開いていきたい 」という思いを独自に持つことはできない。繰り返すが、それができるのは人間だけである。その意思を持つことができる人もいれば、できない人もいる。そこに大きな格差が生じる。人間らしい、前向きな意識、新しい発想を持てる人は、Alやロボットをうまく使いこなしていくに違いない。Alの技術を、自分の仕事や人生に取り込んでいくだろう。では、それができない人はどうなるか。逆にAlの奴隷になり下がるしかない。仕事を奪われ、Alに搾取されて人生を終える。そんな世の中が、もうすぐそこまで迫っている。

成功者たちは 、例外なく「雇われない思考」で生きいます。この思考によって、起業で成功したり、会社を超えた人的ネットワークを築いて幅広い分野で活動できています。他者にわが人生を左右されない意思を持ち、「自分」を主人公にして、成功者たちは自分の人生を生きているのです。

逆に、多くのサラリーマンは「そこそこ思考」に陥りがちで、いまの状態がいつまでも続くと思い込んでいます。自分に投資しない安易な姿勢が、彼らの未来を暗くしています。意識の低いサラリーマンには、AIや資本主義の終焉によって、訪れるであろう残酷な現実が見えていないのです。(本書では年金や貯蓄額など多くのデータを使いながら、残酷な未来を予見していますので、ぜひチェックください。)

江上氏は一生不況時代を生きているのが、今の日本人だと喝破しています。その中でどう強く生き抜くかを私たちは考えなければならないのです。一方で私たちの寿命は伸びています。リンダ・グラットンが指摘する「人生100年時代」を自分ごと化すれば、思考と行動はガラリと変わるはずです。私もライフシフトのおかげで、定年まで働けばよいという考え方を捨てることができました。70、80歳になっても楽しく働き、しっかり稼ぐことを選択したのです。サラリーマンをやめる前から自分への投資を重ね、価値を高めることで、複数の会社の取締役アドバイザーになり、定年後への不安を相当減らすことができました。マインドセットを「雇われない思考」に変えることで、人生を楽しめるようになったのです。

人生100年時代にあっては、一生、元気で、自分の力で収入を得ることができる、そういう自分をつくっていかなくてはならないのである。それが、これからの「うまく行く」人であり、時代にまったく振り回されずに自分の人生を極めていく人と言っていい。

まさに、未来を予測し、自分の頭で考え、行動する人が人生をエンジョイできる人なのです。人生をうまくいかせるためには、「そこそこ思考」を捨て、自分の力で生きていくことを決めなければなりません。自ら変身せざるを得ない残酷な時代を生きていると自覚し、私たちは結果を出すためにPDCAをしっかりと回して行くべきです。

 

3つの資本を使いこなせ!

会社に人生を預けない、だから会社を頼らない、いつでも自立・独立できる態勢をつくり上げる。そのために何が必要かと言えば、自分資本、人間関係資本、お金資本だ。

自分の力で生きて行くためには、3つの資本を持つべきだと江上氏は言います。

1、自分資本
2、人間関係資本
3、お金資本

この中でもっとも重要なのが、自分資本です。

自分資本とは、スキル、キャリア、資格、人脈をつくれるコミュニケーション能力、どんなに不遇な状況に置かれても、決してあきらめないというストレス耐性など、独力で生きる力、お金をいつでも稼ぎ出せる力、自分にとっての武器、自分の強みを指す。この武器を身につけて、さらに磨き上げていくことが必要だ。自分資本こそ、これからの時代にいちばん源になる力である。この力を高めることができれば、人間関係資本もお金資本も充実してくる。

自分の価値を高めることで、人生は劇的に変わります。私もインプットを最大化し、書評ブログを書き続けているうちに、自分の価値を高めることができました。サラリーマンをやめ、いくつもの会社のアドバイザーになれたのも、書籍やブログ、セミナーなどでのアウトプットのおかげです。アウトプットを習慣化することで、人脈が広がり、そこからお金が引き寄せられるようになりました。まさに自分への投資を重ねることで、結果が出せるようになったのです。

また、人間関係資本もとても重要です。よい人たちとのつながりによって、運気が上がって来ます。

人間関係資本は、家族や友人、パートナーとの人間関係、人的ネットワークである。私はこれは、たいへんに重要な資本だと考えている。彼らとの助け合いや分かち合い、協力関係は人生全般を通して重要で、これらは私たちに勇気や安心、生きる希望といったプラスの感情、気持ちを与えてくれるからだ。

自分の価値を高め、周りの人に貢献し、お互いに助け合うことで、さらによいことが起こるようになります。自分の強みで他者の弱みを補ううちに強いチームが作れます。自分の弱みを認め、様々な価値を交換するうちに、人間力を高めることができるのです。

3番目のお金は、自分資本、人間関係資本がさらに豊かになるように、その両者に投資するための手段だと考えるとよさそうです。変なお金儲けに手を出したり、浪費をせずに、本や勉強会など自分のためにお金を使い、自己資本の充実を目指すしましょう。

投資によって新たな価値が生まれ、自分の武器を作れます。不安を減らし、行動することで、結果が出るようになり、自己肯定感が高まるのです。このサイクルを続けるうちに、強い自分に生まれ変われます。うまくいく人は行動に無駄がなく、目標に向かって時間とお金を上手に使うという主体性があるのです。

ひたすら自分の価値を磨くことに専心できる人間、つまり、脇目も振らず、自分が立てた方針通りに、時間とお金を自分に投資できる人間だけが、最終的には勝っていく。

しっかりと人生計画を作り、ゴールを明確にし、日々の行動につなげるのです。実行予定が明確になれば、習慣の力があなたをゴールに連れて行ってくれます。最初の一歩は大変かもしれませんが、結果が出るようになるとその行動を楽しめるようになり、やがてはよい習慣が身に付き、考えなくとも行動できるようになります。ビジョンを達成するための自分らしい武器を作り、日々PDCA を回すうちに、人並み以上のスキルが身に付き、周りから選ばれる人になっているはずです。人生をエンジョイするために、3つの資本を充実させ、自分らしい武器をつくりましょう。

まとめ

人生100年時代は会社を頼るのをやめ、「雇われない思考」を身につけるべきです。目標設定を明確にし、自分の行動に責任を持つのです。自分の人生を自分で作っていくという覚悟を決め、人間力を高めるように努力を重ねましょう。自分資本と人間関係資本を充実させれば、結果が生まれるはずですから、時間とお金の投資を怠らないようにすべきです。

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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