宮嶋勲氏の最後はなぜかうまくいくイタリア人の書評

イタリア人にとって、アポの時間はあくまで数値目標である。「この数字を目指して頑張ってみます」といった感じだ。だから「夕食20時」と言われれば、「20時に向けて頑張ってくれているけれど、おそらく20時半~21時ごろだろうな」と読めばいいのである。(宮嶋勲)


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イタリア人の寛容な姿勢を見習おう!

宮嶋勲氏の最後はなぜかうまくいくイタリア人を再読したのですが、イタリアをなんどか旅行した時の苦労体験をいくつも思い出しました。スーツケースがなくなる、電車の指定席がダブルブブッキングされて席がない、タクシードライバーのあまりにもむごい運転などなど。

イタリア人の対応は、几帳面かつ時間に関して正確な日本人には「信じられない!」の連続です。電車やバスが来ない!人は約束に遅れることが当たり前で、なんども痛い目にあいました。彼らにとって、約束した時間は努力目標でしかないのです。

しかし、現地にいるとそれもまたよしと思えるようになります。今ここを楽しもうとするイタリア人を見ていると、自分のマインドセットを変えればよいと思えるようになったのです。彼らの適応能力や柔軟性を見習えば、いくらでも人生を楽しめます。

野外オペラを見に行った時も、コンサートはなかなかスタートしません。まさにイタリア時間で多くの日本人観光客は不平を言っていました。一方のイタリア人はペットボトルに入れたワインを飲みながら開演時間まで、おしゃべりを楽しみます。文句を言うことなく、自分の時間をエンジョイする姿勢を見習ったほうがよいというのがその時の私の学びでした。電車が少し遅れたからと言って切れる日本人が最近増えた気がしますが、時間に対してもう少し余裕を持ったほうがよいのかもしれません。怒ってもなにも改善できないのですから、今ここを楽しと気持ちを切り替えたほうがよいに決まっています。

日本人の普通の感覚でいったら、「もう無理だから、今日はここまでにして、後日仕切り直しましょう」となってしまうところだが、イタリア人は諦めない。誰に迷惑がかかろうとお構いなしで、最後まで粘るのである。諦めが早い自分の淡白さを反省させられ、イタリア人を尊敬してしまう瞬間である。

時間は努力目標のイタリア人ですが、よいところもたくさんあります。結果へのコミットメントに関しては、見習うべき点がたくさんあるのです。スケジュール通りに物事が進行しない中で、しっかりと結果を出すイタリア人のメンタリティーをもっと評価すべきです。イタリアが単なる怠け者大国であったなら、ファッション、デザイン、車、農業、食品などの分野で世界をリードできるわけがないのです。

 

イタリア人の強みは粘り腰??

イタリアの場合は「そんなことを言っていられる場合ではない」危機状況が常態化しているので、皆が日常的に火事場の馬鹿力を出すことに慣れているようだ。少々のことではひるまない、このしぶとさこそがイタリア最大の武器である。

アポの時間などはいい加減ですが、、一旦何かを決めたら、彼らはすごい粘り腰を発揮します。 計画は立てなくても最後は何とかするのがイタリア人の特徴で、この辺は日本人も見習った方が良さそうです。先の段取りをするよりも、今ここに集中し、結果を残すのが彼らのメンタリティーなのです。ミラノ万博も「絶対に間に合わない」とさんざん言われていましたが、イベントは大成功し、多くの観光客を虜にしました。

イタリア人は、とにかくなんにでもダメもとで果敢にトライする。相手に失礼だとか、恥をかくかもしれないといった心配は、あまりしない。これは明らかに一種の才能で、私もいつも感心している。

イタリア人は結果を出すためなら、果敢にトライします。この姿勢は絶対に見習ったほうがよさそうです。コネや人材、資金でも、身近なものはなんでも使おうとします。「別に断られたとしても、失うものは何もないから」と考え、彼らはすぐに行動を起こします。数年前に会った人だろうが、多少疎遠であろうが気にせず、すぐに連絡をとるというのです。

そして、驚くことに依頼されたほうのイタリア人のほうも、親切に対応することが多いというのです。自分も同じような依頼をしているので、「明日は我が身」と思い、お互いが助け合うのです。

皆がダメもと精神を共有しているということは、絶対に過去に成功体験があったはずで、ダメもとでぶつかってこられた相手が、かなりの確率で親切な対応をしてあげでいたということになる。やはりイタリア人は優しいのである。

弱い紐帯があるほうが幸せになれる確率が高いと私は信じていますが、自分がギバーになば、周りの人も助けてくれます。お互いがサポートするのが当たり前になれば、日本人ももっと相手にお願いができるようになるのかもしれません。イタリア人のダメ元精神を見習って、人生をもっとエンジョイしようと思います。

まとめ

時間にルーズだと言われているイタリア人ですが、結果にコミットする点においては日本人の比ではありません。小さいことにこだわるのをやめて、イタリア人のように人生をエンジョイすると決めたほうがよさそうです。ダメ元精神でトライし、今ここに集中したほうが良いのでは?と本書のおかげで、考えられるようになりました。

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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