親切は人間関係をつなぎとめる接着剤!

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私たちの先祖は、分かちあうほうが楽で、大勢でいると安全であることを学んだ。そこから親切は私たちの生まれながらの性質になった。親切が体にいいのもそのためだ。オキシトシンを作る遺伝子は5億年前から存在し、私たちの体内の多くのシステムに組みこまれている。つまり、そうした体内のシステムは親切に反応するということだ。それで、親切は私たちを幸せにし、心臓を丈夫にし、老化を遅くするのだ。(デイビッド・ハミルトン)


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親切は恋愛にも効果あり?

デイビッド・ハミルトン親切は脳に効く書評ブログを続けます。親切が脳や体の老化を防いでくれますが、なんと恋愛にも効果があるというのです。私たちの祖先は、お互いに親切にすることで
社会をよくし、進化を遂げてきたのです。

親切な人に惹かれるのはごく自然なことだ。人間の生活の基盤は親切にあるということを、私たちのなかで太古から受け継がれてきた本能が知っているからだ

当たり前ですが、この親切の法則は現代でも使えます。他人と分かちあう人はいい人間関係を築く傾向があり、自己中心的な人は人間関係が弱くなりがちです。私たちは祖先からオキシトシン遺伝子を受け継いでいます。オキシトシン遺伝子は、ヒトゲノムのなかでも最古の遺伝子の一つであり、およそ5億年前から存在していたことがわかっています。

このオキシトシンはさまざまな生体システムに組みこまれ、人に親切にするとうれしくなったり、心臓の働きがよくなったり、老化が遅くなったりするなど、いいこと尽くめの素晴らしい遺伝子なのです。

親切は人間関係を築き、人間関係の強さが今の私たちを作ったのだ

結婚生活を成功させる七つの原則で有名な心理学者のジョン・ゴットマンの研究結果を読むと、恋愛や結婚にも親切が効果があることがわかります。ジョンはカップルの会話をほんの短時間調べただけで、2人の関係が長続きするかどうかを予測できるのです。彼はコミュニケーションには魔法の比率があることを見つけたのです。
ジョン・ゴットマンのブログはこちらをご覧ください

2人のあいだで、ネガティブな元気な言動5回に対して、ポジティブな言動が1回あれば、二人の関係は長続きする可能性が高い。これが5対1の魔法の比率だ。(ジョン・ゴットマン)

また、ゴットマンは130組の新婚夫婦のごくふつうの一日を調査しました。夫婦のどちらかが「これ、ちょっと見て」というようなことを言って相手の注意を引こうとする「よびかけ」に注目したのです。このよびかけは、ただ相手とつながりたいと思っている気持ちからなされます。重要なのはこれを相手がこれを認識し、どう反応するかなのです。

パートナーからのよびかけに対する応えかたは、「相手に顔を向ける」「相手から顔をそむける」かのいずれかであり、相手に顔を向けるとは、相手に注意を向けること、親切な気持ちを見せることなのです。相手から顔をそむけるとは、注意を向けないか、生半可に「ふーん、そう、いいね」などと言いながらテレビやスマホに気をとられているか、あるいは軽蔑や敵意をこめて応えることを意味しています。

ゴットマンは調査した夫婦の追跡調査を6年後に行いました。6年後も結婚生活が続いていたカップルは、以前の調査で87パーセントの時間、相手に顔を向けていたのです。すでに別れていたカップルは、33パーセントの時間しか相手に顔を向けていませんでした。ジョン・ゴットマンはよびかけを2人の関係をつなぎとめる接着剤だと言います。

ふつうの夫婦関係では、一日に数回、つながりを求めるよびかけがある。毎回が小さな親切行動の機会だ。どれもささいなことに思えるかもしれないが、2人の関係をつなぎとめる接着剤になるのだ。

恋愛関係では、こうした小さなアクションが重要です。よびかけは小さなことにかかわっていますが、これを見落としてはいけません、相手の話を聴く、一緒にお茶を飲む、背中をマッサージする、作業を手伝う、一日働いたあとでも相手が必要としていることに応じるなどの小さな親切が恋愛や結婚生活を長続きさせるのです。

 

親切は人間関係をよくしてくれる最高の接着剤!

こういう親切をすることで、2人の関係はもっと強くなり、長続きする可能性が高くなる。実際、人間関係において、幸福感や満足感を生む要因を挙げてもらうと、そのトップは親切なのだ。これは恋愛関係だけではなく、友人や家族、職場の同僚との関係にも当てはまる。(デイビッド・ハミルトン)

カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校の心理学教授、シェリー・ゲ一ブルは、いい話を伝えたときの反応を、「積極的で建設的」「消極的で建設的」「積極的で破壊的」「消極的で破壊的」の4つのタイプに分類しました。
■「積極的で建設的」な反応・・・何かいい話を伝えときに相手は心から喜びを表現。
■「消極的で建設的」な反応・・・相手はあまり関心を示さないものの、本当は関心がある。
■「積極的で破壊的」な反応・・・非難や否定的な可能性を指摘し、喜びをしぼませてしまう。
■「消極的で破壊的」な反応・・・相手がどうでもいいと思っているようすで、関心がない。

ゲーブルは148組のカップルを調査しましたが、そのうち59組は平均で約1年間つきあっていました。残りの89組は平均して、結婚生活を10年送っていました。調査票には、「私が自分に起きたいいことをパートナーに伝えるとき……」という文章のあとに、4つのタイプを反映したいろいろな反応を挙げ、参加者に7段階で評価してもらったのです。

その結果、相手の反応によって、2人の関係の質とその関係が維持できる可能性には大きなちがいが生じることがわかりました。相手との深い絆、信頼、満足、親密さの度合いは、「積極的で建設的」な反応を見せたカップルが一番高かったのです。言いかえれば、「積極的で建設的」な反応(親切)によって、よりよい関係づくりができるということです。

友人や愛する人から親切にされると、理解されたと感じ、自分は認められている、自分には価値があると思える。誰かから親切にされたときには、その相手をもっと好きになって相手に報いる。一般にどんな関係でも、親切があればより満足し、対立が減り、敵意や怒りも減少し、楽しさとリラックス感が増すのだ。もちろん、人間関係は親切だけではすまされないのは当然だが、人間関係を長続きさせたいなら、親切にしておいてまちがいはない。(デイビッド・ハミルトン)

他者に親切にすることは当たり前ですがよいことで、人間関係を素晴らしいものに変えてくれます。親切は人の一番いい部分を引き出し、相手に自由と自信を与えてくれます。これは職場にも応用できます。どんな職場にいても、私たちは自分に親切な人のためには力を尽くそうとします。親切を受けたら、その人に感謝し、最高のパフォーマンスを発揮するはずです。人から親切にされることで、むずかしいことにチャレンジしても大丈夫だと思えるようになります。親切を習慣にすることで、私たちは良い人間関係を築け、挑戦や努力を続けられるのです。

まとめ

親切は脳や体の老化を防ぐだけでなく、人間関係をよりよくしています。日頃から親切を習慣にしているカップルは長続きすることがわかっています。当然、親切はカップルだけでなく、職場やコミュニティでも力を発揮します。親切は人間関係をつなぎとめる接着剤だと捉え、人に優しくするようにしましょう。まずは、相手に関心を持って、相手のために自分ができることを考え、実践しましょう。

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