ティク・ナット・ハンの 今このとき、すばらしいこのとき Present Moment Wonderful Momentの書評

私たちは忙しすぎて、自分の行動に無自覚なだけでなく、自分自身さえ見失うことがしばしばあります。呼吸するのも忘れていた、ということさえあるのです。自分にとって大切な人に、きちんと目を向け感謝することも忘れて過ごすうちに、人はそうする機会を失います。時間に余裕があるときでも、自分の心や周囲に起こっていることに確かに触れるすべを知りません。そうして、自分自身から逃げおおせるかのように、テレビをつけたり受話器に手を伸ばしたりするのです。瞑想とは、自分の体、感情、心や、この世界に起こっている事実に気づくことです。今この瞬間に心が定まるとき、生まれたばかりの幼子、昇ってくる太陽など、今ここにあるすばらしい出来事や不思議に目が開かれます。私たちは、目の前に起こっていることに気づくだけで、とても幸せになれるのです。(ティク・ナット・ハン)

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ガーター(偈頌)を読みマインドフルネスを実践しよう!

久々にマインドフルネスの良書に出会え、心を落ち着けることができました。ティク・ナット・ハン
今このとき、すばらしいこのとき Present Moment Wonderful Momentのガーター(偈頌)を読みながら、呼吸を繰り返すことで、自分を取り戻せました。

ベトナムの禅僧のティク・ナット・ハンのマインドフルネスは仏教に基づいたもので、世界中の多くの人が彼のスタイルを取り入れています。ハンのシンプルな言葉の中には真理があり、繰り返し口にすることで、悩みやストレスを減らせます。本書には多くのガーター(偈頌)が紹介されていますが、これを日常生活の中で呼吸とともに唱えることで、今この瞬間を大切にできるようになります。

大地の上を歩くそれこそが奇跡
マインドフルな一歩一歩が
ダルマカーヤの不思議を拓きゆく

私たちが今、呼吸をしたり、大地の上を歩くのことも奇跡だとティク・ナット・ハンは言います。真の奇跡とは、今この瞬間に目覚めることで、それは大地を歩き、それに意識を向けることで気づけます。忙しい時ほど、呼吸や歩くことに意識を向けることで、自分を取り戻せます。マインドフルネスを日常に取り入れることで、気持ちが落ち着き、怒りや不安をコントロールできます。

マインドフルネスがなければ闇
マインドフルネスこそ光
気づきの心はすべてのいのちを照らし出す

マインドフルな状態を保つことで、爽やかで安らぎを得られます。安らぎと喜びは、習慣を変えることでいつでも手に入ります。意識的な呼吸を心がけることで、今この瞬間にフォーカスできます。私は朝晩、呼吸の練習をしていますが、この時間を持つことで睡眠の質を高められるようになりました。移動中の飛行機や渋滞の車の中で、呼吸を意識を向けることで、闇を光に変えられることに気づきました。

 

呼吸と笑顔を習慣にすることで、幸せになれる!

体を流し
心を清める
天地は花の香りに満ち
身口意は静まる

日常の中で、私たちの体と心は分離しています。体がここにあるのに、心は過去にさまよい、未来にとらわれていることが多いのです。つまらない過去の記憶によって、怒りや憎しみを自ら増やしています。未来を恐れ、不安になることで、自分を失ってしまうのです。呼吸をゆっくり繰り返すことで、マインドフルな状態を取り戻せ、体と心が一致します。身口意を沈めることで、心と体の状態を理想の形に取り度せます。

私は入浴する際に、自分の体を丁寧に洗い、感謝の言葉を伝えるようにしています。自分の体の一つ一つに意識を向け、感謝することで自分という奇跡に気づけます。

服を身に着けるとき
服を作った人たちと
服の素材に感謝する
誰もが服に困りませんように

朝、服を着るときに、それを恵みだと考えることで感謝の機会を増やせます。自分が所有しているものに感謝の念を持ち、周りの人にも愛情を配ることで、幸せな気持ちになれるのです。「ありがとう」を言う機会を増やすことでも、マインドフルな状態を取り戻せます。自分が持っているものに感謝する習慣を身につけましょう。

息を吸いながら体を静める
息を吐きながら微笑む
今ここにとどまるとき
すばらしいこの瞬間に

多忙極まるこの社会の中で、ときどき意識的な呼吸を行えることは幸せというほかありません。身心は静まり、意識が集中し、喜び、安らぎ、くつろぎが訪れます。座る瞑想に限らず、日常のどんな瞬間でも、意識的な呼吸は可能です。呼吸に気づきを向けながら、このガーターを唱えてみてください。

「息を吸いながら、体を静める」。この言葉をイライラした時に思い出したいと思います。呼吸が自分の心を平穏な状態に戻してくれます。頭に血がのぼることを防いでくれます。呼吸をしながら、笑顔になると自分をハッピーにできます。微笑むことで顔にあるたくさんの筋肉がゆるみ、自分を取り戻せます。

ブッダや菩薩たちが、つねに微笑んでいるのも理由があります。呼吸と笑顔によって今ここにフォーカスできるようになります。今という時間を素晴らしい瞬間に変えることが幸せになるための秘訣です。呼吸と笑顔を通じて、その一瞬一瞬を味わうことで、私たちは幸せになれるのです。

まとめ

呼吸と笑顔の習慣が幸せになる秘訣だと禅僧のティク・ナット・ハンは言います。今、自分が呼吸をしていることが奇跡だと気づけ、本来の自分を取り戻せます。悩みや恐れを減らし、幸せな時間を増やしたければ、本書のガーター(偈頌)を唱えながら、呼吸を繰り返すだけでよいのです。

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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