スティーブン・プレスフィールドのやりとげる力の書評

作家が知っていて、作家志望者が知らない事実がひとつある。こういうことだ。大変なのは、書くことそのものではない。書くために机の前に座ることが大変なのだ。書くために座るのを邪魔するもの、それがレジスタンスだ。(スティーブン・プレスフィールド)

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障害物というレジスタンスと戦おう!

ベストセラー作家のスティーヴン・プレスフィールドは結果を出すために、内なる障害物と戦う必要があると書いています。自らが作家になるために身につけた習慣を私たちに示してくれたのが、今日紹介するやりとげる力です。障害物をレジスタンスと名付け、この厄介な存在に負けないためのルールを学ぶことで、私たちは今までとは違う自分に生まれ変われます。

レジスタンスは、「地球上で最も強力な毒」で貧困や病気、そして、あなたに大きな不幸をもたらします。レジスタンスに負けると、魂を侵され、自分を実際よりち小さい存在と思い込み、自分があるべき姿を忘れてしまうのです。

ぐずぐずした態度。それは、レジスタンスの典型的な形だ。なぜ典型的なのか。もっともらしい説明がたやすくつけられるからだ。「私は交響曲を作曲することなどない」と口に出して言う人はいない。そうではなく、「交響曲を作曲するつもりだ。作曲するけれども、明日から始めよう」という言い方になる。

夢を実現するのを諦め、先延ばしの選択をさせるのがレジスタンスの特徴です。最悪なのは、その先延ばしが習慣化し、決して目標を達成できなくなることです。これを避けるためには、今直ぐに行動を起こすしかありません。作家になりたいのであれば、机の前に座り、文章を書き始めるしかないのです。仕事を第一に考える人間は、自分の世界からありとあらゆるトラブルの芽を摘み、言い訳や先延ばしをしないように努力します。レジスタンスに抵抗し、それを克服しがゆえに、ベートーベンは「交響曲第5番」をシェークスピアは「ロミオとジュリエット」という名作を残せたのです。

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アマチュアとプロのさを自覚して、今すぐ行動を始めよう!

アマチュアが本気になるのは週末だけかもしれないが、プロは週7日、毎日本気を維持しなければならない。アマチュアという言葉の語源は、「愛する」という意味のラテン語だ。ごく普通に解釈すれば、アマチュアは仕事を通じて愛を追求するが、プロが仕事を通じて求めるのは金銭ということになる。だが実は、私の意見は少し違う。アマチュアは、自分の仕事を心から愛してはいないら、心底愛していることなら、本当の職業にならずに片手間の副業であり続けるわけがない。プロは、自分の仕事を心から愛するからこそ、すべてを捧げる。

スティーヴン・プレスフィールドはプロとアマチュアの違いを時間の使い方だと述べています。プロは自分の仕事を愛し、そのために週7日使える人で、決して片手間で仕事をしていないと指摘します。

サマセット・モームは「常にスケジュールを守って原稿を書くのか。それとも、書くのはインスピレーションがひらめいたときだけか」という質問に対し、「書くのは、インスピレーションがひらめいたときだけです」と答え、モームは「そして幸いにも、ひらめきは毎朝9時ぴったりに訪れてくれます」と付け加えたそうです。

また、レジスタンスに関して、モームは次のような言葉を残しています。

そんなものの存在は認めませんし、うろたえたりひるんだりすることはありません。ただ座って、すべき仕事をするだけです。(サマセット・モーム)

実際に机の前に座り、書き始めるというありふれた行為によって、インスピレーションを呼び込めます。モームは、仕事をする態勢を整えれば女神がやってきて、ひらめきをもたらしてくれることを知っていたのです。

毎日、座ってこつこつ仕事を続けていると、不思議なことが起こります。予期せぬ幸運がプロにはもたらされるのです。この目に見えない力が作品を生み出すパワーを作家に運んできてくれます。仕事に打ち込む人間は、鉄を引き寄せる磁石と同じで、アイデアが次々と浮かんできて、直観が大きく広がります。この力を知ることでレジスタンスに抵抗できるようになります。一方のアマチュアはレジスタンスに負け、作品を書くのを先延ばししてしまうのです。

アマチュアは、レジスタンスの狡猜さを見くびってしまう。風邪をひいたからといってその日書くべき章をほったらかしにしたり、「今日は書くことより、原稿を送るほうが大切だぞ」という頭の中の悪魔のささやきに従ったりする。プロはもっと経験から学んでいる。プロはレジスタンスに注意を払う。いかにもっともらしい言い訳があろうとも、今日レジスタンスに屈服してしまえば、明日はさらに2倍屈服しやすくなる。プロは、レジスタンスがセールスの電話に似ているという事実を知っているのだ。「もしもし」と応えてしまえば、それで終わりだ。プロは、受話器を取ることさえせず、仕事を続ける。

プロの作家は言い訳をしないようにデスクの前に座り、その日の仕事を始めます。何人かのこの習慣を天才たちの日課で知って以来、私も朝を書くことから始めています。自分の弱い心と戦うために毎朝、パソコンを開くことで、自分を変えることができました。また、著者が指摘するように書くことを続けるうちに、不思議とアイデアが生み出せるようになったのです。

まとめ

何かをやりとげるためには、行動を通じて意志の力を鍛える必要があります。朝、目覚めたら直ぐに自分の重要な仕事を始め、先延ばしをしないようにすべきです。レジスタンスという障害物を避け、結果を残すためには行動を起こすしかないのです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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