御川安仁氏の疲れがとれない原因は副腎が9割の書評


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疲れがとれない原因は副腎が9割
著者:御川安仁
出版社:フォレスト出版

本書の要約

元気の素のコルチゾールをつくる副腎を酷使すると、慢性的な疲労につながります。この副腎疲労にならないために、①栄養 ②ミトコンドリア ③腸 ④脳に意識を向け、自分の生活習慣を見直しましょう。仕事を優先するのをやめ、自分らしく生きることで、疲労を副腎に蓄積せずにすみます。

疲れを取りたければ、「副腎」を休ませよう!

腎臓の上についている小さな臓器「副腎」は”元気の素”「コルチゾール」をつくっています。ところがストレスや炎症があると、副腎は酷使されて、慢性的な疲労につながります。副腎を休ませると、疲れないカラダになることが可能です。 副腎疲労が現代人の疲労の原因になっています。副腎疲労とは、「副腎」という臓器が酷使され、疲れてしまう症状です。(御川安仁)

フォレスト出版さんから疲れがとれない原因は副腎が9割を献本いただいたので、早速、紹介したいと思います。著者の御川安仁氏は、ナチュラルアートクリニックの院長で、独自の副腎理論で多くのビジネスパーソンの疲れを解決してきました。多くの患者に副腎疲労の診察を行ってきた著者はある日、自分の疲れも副腎によるものだと気づきます。

副腎疲労とは、「副腎」という臓器が酷使され、疲れてしまう症状です。子供から高齢者まで幅広く見られる症状ですが、特に30~50代の働き盛りのビジネスパーソンが、この副腎疲労に悩んでいます。

副腎は、元気の素になるホルモン「コルチゾール」を分泌し、パワーを出す役割があります。コルチゾールは、早朝をピークに、もっとも多く分泌されます。朝、私たちが元気に起きられるのはコルチゾールのおかげです。やがてコルチゾールの分泌量は、昼にかけて、なだらかに減少します。そして、夕方から夜になると、コルチゾールはほとんど分泌されなくなります。

朝にしっかりコルチゾールが出て、夜になってその分泌量が下がれば、夜にぐっすり眠ることができます。人間の体は朝起きて、夜は休息するように機能しているのです。 しかし、副腎からコルチゾールが分泌されなくなると、やる気がなくなり、疲れが慢性化して、常にバテた状態になります。休日だけでなく、やがては平日も起きられなくなり、仕事も家事も何もかも手につかなくなるのです。あなたが「年のせいで疲れる」と思っているのなら、「副腎疲労」を一度疑ってみるべきです。

この副腎疲労は以下の3段階で考えることができます。
第1段階 副腎疲労の初期
ストレスに対処しようと常にコルチゾールが出続けます。肉体的にも精神的にもハイになり、仕事が充実しているように感じます。
第2段階 疲れが慢性的になる
疲れが出て、風邪をひきやすくなったり、アレルギが出や すくなったりします。肩こり、腰痛、背痛を感じ始めます。
第3段階、疲れがピークに!
最後は疲れ果て、動けなくなります。頑張れなくなると、日本人は「怠け心が強くなってしまった」と自分を責めがちですが、こういうときこそ副腎疲労を疑ったほうがいいと著者はいいます。

副腎疲労の原因と対処法

副腎疲労の主な原因は、「休息の不足」「過剰なストレス」「忙しい生活」「バランスのとれていない食習慣」です。こうした生活が何年も積み重なると、腸内環境は悪化し、栄養素不足や免疫力の低下を引き起こします。さらに、さまざまな炎症を放置したままにすると、副腎はストレスに対抗せねばならないうえに、炎症も抑えなければなりません。その結果、24時間365日、コルチゾールを放出し続け、疲れ果てて副腎疲労になります。

次の4つの要素が副腎疲労の予防と回復につながることを著者は長年の臨床と研究から発見します。
①栄養
②ミトコンドリア
③腸
④脳
この4つが相互に関連しあっていますが、一つ一つアプローチすることで、副腎疲労を解決できます。

腸内環境を整えることで、炎症を抑えることができます。腸の機能が低下することで、脳やメンタルにも悪影響を及ぼし、やる気が出なくなります。腸の機能を改善するために、昔ながらの日本食を食べるとよいといいます。
■日本古来の発酵食品(味噌汁、納豆、甘酒)
■水溶性食物繊維が含まれる食品(海藻、果物、野菜、こんにゃく)
■青魚(アジ、サンマ、イワシ)
■消化酵素を含む食品(大根、パイナップル)
■胃酸や消化酵素を刺激する食品(レモン、大根、大葉、紫蘇)
■白湯

ミトコンドリアを元気にすることで、エネルギー源のATPとコルチゾールがつくれます。 ATPは若い頃は多くつくられますが、年をとるほど産出されるATPは減少します。ミトコンドリアを元気にしたければ、以下の4つの方法を取り入れるべきです。
①呼吸(深い呼吸を心がける 1分間に6回の呼吸=10秒間に吸って、はいてを1回行う。)
②ファスティング(断食)
③リッラクス(週に1、2度自然にふれる)
④運動

また、現代人はカロリーは足りているのに、栄養素が不足している人が多いという実態があります。副腎疲労を防ぐために、以下の5つの栄養素を補うとよいでしょう。
①マグネシウム(穀類、豆類、ナッツ、海産物、野菜)
②ビタミンB群(豚肉や魚、野菜、玄米、胚芽米)
③タンパク質(肉、魚、卵、大豆製品)
④ビタミンD(日光を浴びる、鮭、干し椎茸)
⑤亜鉛(牡蠣、ナッツ、豆類)

仕事が終わった後にリラックスする時間を確保しましょう。カフェで一人の時間をのんびり過ごしたり、シャワーではなく湯船に浸かるようにするのです。iPhoneなどを遮断し、1日15分情報の遮断をするとよいと著者はいいます。マインドフルネスや自然の中の散歩を習慣化するとよいでしょう。

倒れるまで自分を酷使しても、誰も幸せにできません。会社を優先するのをやめ、自分の人生を見直すことで、疲労を取り除けます。日々の食事や生活のリズムを改善すること、自分軸で生きることで、疲労から回復できるようになります。

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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