平均的な道、クリエイティブな道、どちらを選ぶべきか?


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Creative Calling クリエイティブ・コーリング 創造力を呼び出す習慣
著者:チェイス・ジャービス
出版社:CCCメディアハウス

本書の要約

人生には平均的な道と自分らしく生きる道があります。自分らしくクリエイティブに生きるという選択は、一見リスクが高そうですが、他者に依存せずに生きるという意味では、平均的な道よりもリスクが低くなります。自分の内なる声を聞き、クリエイティブな道を選ぶことで、より豊かに生きられます。

人生に2つの道があるならば・・・。

振り返ってみるといい。自分が生産的で、満たされていて、生き生きしていたころのことをよく思い出してみよう。どんなに短い期間であったとしても、自分の心の声に耳をすませていたころがあっただろう。たとえわずかでも、そのときあなたは自分だけの道を歩んでいたはずだ。(チェイス・ジャービス)

チェイス・ジャービスCreative Calling クリエイティブ・コーリング 創造力を呼び出す習慣書評を続けます。フォトグラファーの著者は人生には、2つの道しかない世界だと想像するとよいと述べています。ひとつは道理にかなった確実な道で、誰もが歩む平均的な道です。この平均的な結果が得られる道を歩むことで、平均的な人生を経験でき、多くの人がこの道を選びます。

もうひとつの道はあなただけの道で、クリエイティブに生きる道です。自分独自の道には道理も確実性もありませんが、楽しみを追求できます。平均的ではないために、何かあるたびに自分の頭で考え、行動する必要があります。

交差点にさしかかるたび、理屈だけでなく、直感、本能、感情など、もてる能力のすべてを使って自分自身で向かう方向を選択しなければなりません。一見、この道を行くのはリスクが高いように感じるかもしれませんが、平均的な道を歩む方が誰かに依存するという意味で、遥かにリスクがあると私は考えます。

また、様々な経験を積むことで、人生をより豊かにできます。

そもそも、自分の心に従うときに安全な道などない。この道は安全だよ、というのは、小さな子を守るためにつく嘘のようなものだ。あなただけの道では、何をどれだけやっても完壁ということはないが、それでいいのだ。本当にあなたらしいことを、持てるものすべてを使って全力で行うのみ。だから、無駄になるものはひとつもない。すべての経験があなたの旅路を豊かにする。

親や教師は当たり前ですが、ひとつ目の道、平均的な道を選ばせようとします。それは、誰にとっても最もわかりやすい道だからです。平均的な学校に入り、平均的な会社につとめ、無難に生きていくことが正しい洗脳されることで、私たちは自分らしい道を歩めなくなります。

一方、ふたつ目の道は、歩きながら道筋を決め、自分だけの人生を創っていく道になります。この道の先には、より幅広く大きな可能性が広がっています。この道を行くには、自分の心の声を聞いて、歩きはじめるだけでよいのです。子供の頃の記憶を思い出し、自分らしい人生を送るという選択をするのに年齢は関係ありません。やりたいこと、ワクワクすることがあるならば、いますぐ始めるようにしましょう。

クリエイターという道を歩み始めよう!

クリエイターだと思うことで、可能性という扉が開く。

著者はフォトグラファーになるために、自分をクリエイターだと思い、作品を売り始めます。自分が勤めているショップに偶然1万ドルで写真が売れたことで、真剣に写真家として勝負することを決めました。

稼いだお金で機材を買い足し、他の写真家の作品を徹底的に検証します。以下のDEAR というフレームワークを活用して、プロの写真家の道を歩み始めたのです。
■分析(Deconstruct)
■模倣(Emulate)
■検討(Analyze)
■繰り返し(Repeat)

プロの写真が集まる現場でスポーツ写真を撮り始め、彼らの技術を盗むことで、著者のスキルはアップしました。同時にプロカメラマンのコミュニティに参加することで、彼の人生を左右する出会いが生まれたのです。他の写真家、ブランドの代表者、雑誌の編集者とのネットワークが生まれることで、遂には無名の写真家の作品が売れ始めたのです。

頭の中では、自分は下積みをしてきたわけではない、それを恥じるべきだ、と自分自身のネガティブな声が聞こえていた。けれども、そんな声は振り払って、結果よりもここまで来た道のりを誇りに思おうと考えた。ぼくが自分の夢の目的地をみつけられたのは地図があったからではなく、心の羅針盤に従ったからだ。心の羅針盤がぼくだけの道を示してくれた。そう、その道はやっかいなことだらけで、とんだ回り道だったけれども、結局は昔ながらのやり方をするより何年も早くここまで来ることができた。何度も迂回をしたり痛い思いをしたりしたけれども、そんな変な道を通ってきたからこそ、ぼくは自分がクリエイティブな人間であるとわかったし、自分で脚本を書いて自分で進んでいくしかないとわかったのだ。

私も著者になろうと思った時に、人間関係を作ることから始めました。著者や編集者と仲良くなり、彼らからアドバイスをもらったのです。著者や編集者が書いたものを読み、彼らの思考法や文章術を盗みました。著者インタビューを重ね、それをアウトプットすることで、突然出版のオファーが入りました。著者の真似をし、コミュニティに入ることで、私は憧れの著者になれたのです。

平均的な道を歩んでいたら、今の私はありませんでした。自分の内なる声を聞き、なりたい自分になると決めたことから、私の人生は変わり始めました。44歳の遅い決断でしたが、恐怖感を捨て、ふたつ目の道を歩んだことで、人生をより面白くできました。

自分の欲求に従って独自の道を歩みはじめたら、驚くようなことが起こりはじめる。まず、新しい力がみなぎってくるのを感じる。流れに逆らって泳ぐのではなく、流れにのって泳いでいるような気分になる。次に、あなたの心の声を聞けるのはあなただけ、ということを実感できるようになる。

クリエイティブに行き、行動を増やすことで、様々な偶然が生まれます。偶然の積み重ねからチャンスが生まれ、自分のやりたいことを仕事に変えることができるのです。自分の内なる声を聞き、やりたいことを始めましょう!

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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