なぜ、学ぶ習慣のある人は強いのか? 未来を広げるライフシフト実践術の書評


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なぜ、学ぶ習慣のある人は強いのか? 未来を広げるライフシフト実践術
著者:徳岡晃一郎、佐々木弘明、土屋裕介
出版社:日経BP

本書の要約

人生100年時代には、働き続けることが当たり前になります。今までのサラリーマン時代の常識を捨て、「やりたいこと」「好きなこと」にフォーカスし、人生の後半戦を楽しむのです。「終身知創」を身につけ、自分の価値をアウトプットすることで、新たな道が開けます。

終身知創でライフシフトを実践しよう!

「人生100年時代」を、真の意味で豊かに生きるには、常に自分らしさを発揮できる状態に自らをキープし続ける、終身にわたる知の創造、すなわち「終身知創」がカギを握ります。(徳岡晃一郎、佐々木弘明、土屋裕介)

多くのサラリーマンの皆さんは、自分の仕事をつまらないと感じでいるのではないでしょうか?ギャラップ社の調査によると日本のサラリーマンの会社へのエンゲージメントは低く、「やる気のない社員」が70%もいるそうです。人生100年時代に突入し、働く時間が長くなる中で、この姿勢を貫くと人生の後半戦をつまらないものにしてしまいます。

50代以降の人生を楽しむためには、「終身知創」(学び続ける姿勢)が、鍵を握ると著者たちは指摘します。年齢を重ねても人生に向ける「エネルギーの総量」を決して落とさないためには、前向きな姿勢と学びの習慣が欠かせないと言うのです。

会社のキャリアでの終わりが見えてきたとしても、そこで諦めてしまうと、残りの時間を無駄に過ごすことになります。今までのサラリーマンの常識を捨て、心のあり方からシフトするようにしましょう。

ライフシフトの大前提は、受け身の姿勢をやめて、真の意味での豊さを手に入れ、長期的な視野で主体的に自分の人生をデザインしていくこと。つまり目的はあくまでも自分らしい人生の実現にあります。そこではMustありきではありません。中心に置くべきは他の誰でもない自分自身のWillとCanのみです。

 

・自分がやりたいこと、実現したい夢(Will)は何か ?
・これまでの職業人生で培ってきたことを踏まえて、自分の能力(Can)は何か ?
この2つの要素を活かして自分のキャリア・人生で達成したい夢、そのための仕事を自分なりに生み出すこと、すなわち「自己実現(Create)」が重要になります。

このWill→Can→Createを明確に意識して行動するようになると、一つの会社に従属する人生から解放され、キャリアや人生に様々な選択肢が現れてきます。 思いの質を高める「共通善」「実践知」そして「教養」の3要素を手に入れるためには、「学び続けること」が欠かせません。人生100年時代をより豊かに、より幸せに生きるためには、積極的に「知の再武装」に取り組む必要があります。

Will→Can→Create→Input&Outputを繰り返そう!

いかにして自分以外の誰かと「いま・ここ」を対面で共有し、共感し、安易な妥協や付度を超えて率直な対話を重ねる「知的コンバット」を実践するか、それこそが、本来の学びの形ですからね。だからこそ、どんどん外に出て、様々な人と出会うことが学びに向かう姿勢としてはもっとも重要なのだと私は思います。(野中郁次郎)

人生後半戦のライフプランは人それぞれです。起業する。顧問になる。大学の講師になる。社会貢献を行うなど、自分のやりたいことを書き出し、自分の価値を棚卸しするうちに、人生をCreateする道が見えてきます。自分の価値を他の誰かにアウトプットするうちに、ご縁がつながり、やがては様々な仕事のオファーが入るようになります。

サラリーマンを辞めた時に広告会社のキャリアを活かし、マーケティングの社外取締役としてビジネスをスタートしました。社外取締役をしていると経営課題を解決することが求められます。ひたすら目の前の経営者の課題を解決するために本を読み、様々な経営者や士業やコンサルタントの方々の知識や対面を吸収し、それをアウトプットすることで、自分の可能性を広げることができました。最近ではIPO支援、企業の事業戦略立案、資金調達、M&A、大学で教えるなど、仕事の幅が以前より広がっています。

本書で法政大学の石山恒貴氏がアウエイやサード・プレイスの重要性を指摘していますが、会社以外の場所に赴き、お互いの価値を伝え合うことで、チャンスが生まれてきます。

野中郁次郎氏は、書くことの重要性を指摘します。

「書く」ことは究極の知的活動であり、そこに本気で向き合えば、単に事実を記したりするだけでなく、自身の奥底にある暗黙知を形式知化させることにつながります。これはまさに「SECIモデル」の表出化プロセスそのものと言えるでしょう。「書くという行為を徹底的に突き詰める」とは、徹底的に過去を振り返ることです。つまり、それは自分自身を深く反省しながら、ありとあらゆる知、それこそ身体記憶も経験知も、想像力も総動員して、本質を考え抜く作業なのです。その作業に真摯に向き合っていると、勝手に 筆が動くようになり、新しいアイデアがわーっと出てくる可能性も高いと思いますよ。

SECIモデルとは、「共同化」「表出化」「連結化」「内面化」という4つのステップで構成された、知識創造のプロセスですが、書くことでそのプロセスを実践できます。

私は毎朝、このブログで書評を書いていますが、本を読み、自分の内面と対話とアウトプットを繰り返すことで、新しいアイデアが生まれるようになりました。ブログから新たな出会いもデザインできるようになり、私の人生は日々面白くなっています。

Will→Can→Create→Input&Outputを繰り返すこと、学び続ける姿勢によって、人生の後半戦を楽しめるようになります。本書には10人の方のキャリアチェンジが紹介されていますが、その中に友人のイマジンプラスの笹川祐子さんがいました。自らの体験を語る笹川さんから、改めてエネルギーをいただきました。

ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。

 

 

 

 

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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