ストライプのCOOのクレア・ヒューズ・ジョンソンが、自分の「取扱説明書」を公開する理由。


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爆速成長マネジメント
著者:Elad Gil(イラッド・ギル
出版社:日経BP

本書の要約

創業者や経営陣が取扱説明書を用意することで、自分たちの役割を明確にできます。経営陣の情報や働き方を従業員に公開することで、コミュニケーションが円滑になり、業務が正しく、かつスピーディに行われるようになります。従業員のパフォーマンスを高めるために、経営陣の取扱説明書を公開しましょう!

ストライプが急成長できた理由

創業者が自身の取扱説明書を用意することを推奨したいです。創業者の役割が何かを周囲に明確にするためにも重要だと思います。創業者が何に興味があるか、何を求めているか、好ましいコミュニケーション手段は何か、いら立たせるものは何か、常に情報を得ておきたい業務領域は何か。これらが事前にわかると、非常に仕事がしやすくなります。知らなかったことで問題が起き、その時には手遅れだった、というミスを防げるようになるのです。(クレア・ヒューズ・ジョンソン)

ユニコーン企業であるストライプのCOOのクレア・ヒューズ・ジョンソンは、グーグルのオンラインセールス&オペレーションのバイスプレジデント兼ディレクターを務め、同社の自動運転車事業を主導するエースでした。 ストライプを起業したパトリックとジョンのコリソン兄弟は、自社の成長のためには、優秀なCOOが必要だと考え、クレア・ヒューズ・ジョンソンを口説きます。

ジョンソンは経営陣の取扱説明書を作ることで、従業員とのコミュニケーションが円滑になり、業務が正しく、かつスピーディに行われると言います。実務の指針やルールを文書化した「オペレーションストラクチャー」によって、社員の能力を引き出せるようになります。「業務の取り組み方で期待しているのはこういうもの」と説明することで、ストライプに転職してきたリーダー職、マネジャー職、新人スタッフが、優先すべきことを短期間で把握できます。会社が成長の成長に合わせて、やるべきことを理解させることで、従業員が柔軟に対応できるようになります。

管理体制を強化し、支配するのでなく、レイターステージのベンチャー企業では、本質と裁量の範囲を共有することが理想だとジョンソンは言います。

成功する爆速成長型の企業は、正しいことを成し遂げるために最適化に努める賢い人々の集まりです。組織構造上の境界線は必要ですが、過度に縛りつけてもいいことはありません。だからこそ全員が向かう高次の評価指標を用意し、実務指針や計画を文書化した上で、最後に仕組みやルールを示すべきです。

プロダクトのをリリースするつもりなら、絶対にリリース日をカレンダーには載せなければなりません。そしてカレンダーに載せるためには、いくつかのステップに従う必要があります。ただ、こうしたルールは最小限にしておくべきです。

創業者やCEO、経営陣は自分がやるべき仕事を明確にし、そこに時間を割くべきです。
①経営層の採用
②プロダクトビジョンの発信や企業文化の設定、共有。
③各経営陣のスキル、能力、経験、強みの分析→CEOのニーズに合うようチームを構成

経営者は会社の成長に伴って、コミュニケーションのやり方を考えるべきです。

会社の成長に伴って、情報の伝達手段も進化させる必要があります。構造をつくり、必須ルールを組み込むのに合わせ、コミュニケーションも工夫しないといけません。全員が同じ部屋にいる環境ではなくなるためです。全社員が目を通すべき資料は何か。文書化された資料はどこにあるのか。情報源はどこにあるのか。全体ミーティングをどう活用するべきか。経営陣からのメールはどういう意図で活用するか。全部考え抜かないといけません。

その際、コミュニケーションのルールを明確にすることで、自分の重要な業務に集中しながら、従業員の力を引き出せるようになります。そのために自分の取扱説明書を公開するのです。

自分の「取扱説明書」を公開する!

ストライプのクレア・ヒューズ・ジョンソンは「取扱説明書」を作ることで、従業員のパフォーマンスを一気に高めました。FinTechのユニコーンであるストライプが、ペイパルやスクエアと同様な評価を得ているのは、COOのジョンソンの力が大きいと私は考えています。以下彼の取扱説明書を爆速成長マネジメントから一部引用します。

■1on1ミーティングを重視する。
・口頭で共有した方が理解が深まる内容で、週次ミーティングまで待てる情報は、1on1ミーティングを活用してほしい。Eメールでのやり取りは無駄に時間がかかることがあるので使い所を見極めるようにしてほしい。
Eメールでのやり取りは無駄に時間がかかることがあるので使い所を見極める。
・1on1がしばらく予定されていない時は、メールなどで連絡してくれても、もちろん構わない。

■Eメール
・メールを読むのは速いが、左腕に手根管症候群があるので超長文メールを書くのは苦手だし、そもそも生産性が高いとも思っていない。と言いながら書く場合もあるので、その時はその時で!
・一日に届くすべてのメールに目を通すが、返信はしない。あなたが送ったメールは読んでいる。直接質問をされたら、または私の方から質問がある場合のみ返信をする。したがって、18時間以内にそのメールを読んだと思ってもらって構わないが、返事をすべきときに反応がない場合、再度連絡をしてほしい。そのことで腹を立てることはない。
・FYI(参考情報)メールは大好き。あなたが知ったこと、顧客の話、ニュース記事、何らかのデータ、チームの誰かが達成したことなど。件名にFYIと入れておいてもらえれば、私が読む べきだが緊急性がなく、返信を必要としないものだと理解できる、私から送る時も同じようにする。FYIは返信不要。
・何かの目標達成を私が見逃していて、それを喜ぶメールに後から追加された場合、「おめでとう!やったね」と私が書き込むべきだと受け止め、対応する。ただ、やりすぎると価値が薄まるので適切な頻度で。

■チャット/ピング
・緊急・重要・タイミングが勝負な場合、本当に時間がない時は、「赤(不在表示)」でもためらわず連絡してほしい。
・チャットで短い質問を送ってもらうことは構わないが、多くの時間は会議に参加中なので、返信タイミングは不安定になる場合がある。
・長くなりそうな議題や緊急性が高くないものは1on1までとっておくのが得策。全般的に、コミュニケーション量は少ないより多い方を好み、あなたやチームに何が起きているかを理解して仕事をしやすくなるように協力したい。これをマイクロマネジメントだとは思わないが、私が重箱の隅を突ついていると感じたら伝えてほしい。最後に、長文メールを私から書くことはないと思うが、あるとしても長文メールの前に、私から先に対面で話そうと持ちかけるだろう。同様の課題に先に気づいて呼びかけてもらえればよりありがたい。また、資料化された計画も好ましい。パワポでもワードでもエクセルでも構わないが、必要なら詳細まで考え抜かれたものであることを期待する。作業中の資料や計画があれば作成段階から共有しておいてもらっても構わないが、基本的に関わるタイミングは具体的な確認依頼を受けた時または最終レビュー時になる。

1on1ミーティング を従業員とのコミュニケーションの基軸にしながら、メール活用にルールを作り、それを明らかにすることで、社員との信頼関係を作れます。自分らしい「取扱説明書」を作成することで、自分とチームのパフォーマンスを高められることに気付きました。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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